北海道 道の駅スタンプラリー体力勝負だ!ダイアリー
営業時間に翻弄されて行ったり来たり! 寒さが身に沁みるオホーツク
オホーツク・道北編

2002年07月06日

本日のスタートである道の駅の開館時刻が9時半、しかも宿と道の駅の間は2,3kmの距離ということで、珍しく朝からのんびり状態だが、そんな余裕のある朝に限って、素泊まり、つまり朝食にはありつけなかったりする。8時過ぎからノソノソと準備を開始した我々は、本日の天気予報を見ながら「やはり今日も天気はいまひとつか」と溜息だ。

どうも北海道に来てから既に1週間近くが経とうとしているのに、良い天候に恵まれない。7月は一番良い時期ではなかったのかと、ぼやく己が虚しい。

さて、本日は昨日に引き続きオホーツク編その2、そしていよいよ道北にも足を踏み入れる。しかしながらどうにも今日の廻り方は一般的にお薦めできない、センスの無い廻り方である。というのも、営業時間と翌日のルートの制限から「普通ならばこんなルートは選ばないだろう」といった駅順を通らざるをえないのだ。特に、本日のルートに道北の駅である「マリーンアイランド岡島」を組み込むべきか、翌日に回すか、最後まで悩んでいたのである。

おまけに本日の昼頃は「にしおこっぺ花夢」に立ち寄りながら、なんと本日の宿泊地も同村である西興部村だったりする。結局、本日は何処までも「行ったり来たり」なのか。


【宿出発時刻】09:03 【宿到着時刻】18:24
 色は北海道(オホーツク)の道の駅 色は北海道(道北)の道の駅
  市道/(道)304号 オホーツク紋別
09:15
(道)304号/国道238号/
(道)713号/国道273号
香りの里たきのうえ
11:11
国道273号/(主)61号/
(主)137号/国道239号
にしおこっぺ花夢
12:23
国道239号 おこっぺ
14:15
国道239号/国道238号 マリーンアイランド
岡島
15:59
国道238号 おうむ
17:15
国道238号/(道)883号/
国道239号
宿泊地(西興部村)
18:24

▼道の駅「オホーツク紋別」へのルート:
宿(紋別市)から市道/(道)304号 (距離:約2.9km)


というわけで、宿を出た我々はまず近くのガソリンスタンドで車に朝食を与え、そのまま「オホーツク紋別」へと向かったのだが、市道から道道304号に出て湧別方面へと走れば、それこそあっと言う間に道の駅「オホーツク紋別」が見えてきた。

こんな時、一体どうコメントして良いのやら。「ち、近すぎる・・・」という言葉しか出てこないのだ。って、分かり切ったことだったのだが。
 

 
 
オホーツク紋別」厳寒体験してみよう! (紋別市)
到着時刻:09:15 スタンプ設置場所:トイレ施設内及び流氷科学センター内の2箇所
駐車場に入ろうとすると、やたら目立つのがカラスの群れだ。至るところにカラスが停まっており、訪れる客をジロリと睨んでいるようにもみえる。そんな中、車から降りると「うわっ、肌寒いぞ」と外の空気にブルリ。7月だというのに、どうしてこんなに寒いのか、北海道は毎年こんな感じなのか、と寒さに震えながら敷地内を走り回り、身体を温める。更に、駅のメイン的な施設である「流氷科学センターGIZA」は9時半から開館のせいか、まだ扉は固く閉ざされている。「早く開かないかなぁ」とそう思っているのは、どうやら我々だけではなく、建物入口付近でたちすくむ老夫婦も同じようである。「折角、朝早くから来たけれど、まだ開かないのかしら」なる声が聞こえてくる。

さて、道の駅「オホーツク紋別」は、流氷を様々な角度から学べる施設である「流氷科学センターGIZA」がメイン施設。オホーツクの流氷を実に分かりやすく紹介した展示室や-20度の厳寒体験が可能な施設等から構成された有料施設である。施設のほとんどがこの有料部分で占められているため、無料エリアは小さな売店と喫茶コーナーのみ。敷地向かい側には、オホーツク流氷公園があり、海を見ながら旅の疲れをリフレッシュできそうだ。
気が付けば9時半をやや過ぎている。さぁ、早速館内へと進もう。館内ロビーは広々としており、左へ進めば有料エリア、右へ進めば売店と喫茶コーナーが見える。といっても、売店は、いわゆるロビーの一角に設けられたお土産コーナー的な扱いであり、品数的には豊富とは言いづらい。目につく土産品といったら、流氷の小さな天使であるクリオネ(巻貝の一種らしい)グッズが多種多様揃っている他、海の生物たちのぬいぐるみ等は子どもを中心に喜ばれそうである。

売店の奥には喫茶コーナーがあり、食事も可能らしい。と、さすがに館内散策もこれだけで終わってしまってはあまりに物足りない。
やはりここは有料エリアへと進むしかないだろう、と"ほし"は"こあ"氏の顔をチラリとみる。「でも見て廻るのにはかなり時間がかかりそうじゃないの?」と"こあ"氏はこれからの予定を考えて躊躇しているようだ。そんな時は決まって言う「なんとかなるさ」という実に都合良い言葉を発しながら、結局発券所で入場券を買う。しかしながら、有料エリアの中にあるアトスロビジョンなる全天周映像ホールは別料金が必要らしい。「ええい!ここまで来たらとことん見ていくぞ」と言わんばかりに券を買う。これは良かったのか、悪かったのか、まぁそれはおいおい話すとして。
早速、入場券を差し出し、奥へ進むとまず目にとまるのが「厳寒体験室」だ。実はこれがこの施設内で最も楽しみにしているものだが、楽しみは後にとっておこうと、先に展示室へと進む。

展示室は、流氷の誕生から消滅におけるその流れをディスプレイとパネルで紹介していたり、また、氷上移動が可能な船を開発すべく試作された三井造船のAST-001の迫力ある展示、更に世界初の観光砕氷船「ガリンコ号」の模型等も一見の価値有りだ。現在は、ガリンコ号IIが多くの人々を流氷観光へと導いている。
おっと、そろそろアストロビジョン上映の時間ではないか、とホールへ向かうと、既に何人かの客が椅子に座って上映を待っている。さすがに、朝一番の上映ゆえ、空席が目立つのは仕方がないか。辺りを見渡していると部屋が暗くなり、いよいよ始まりだ。タイトルは「白い海」。流氷の映像がホールの天井に繰り広げられるのだが、この巨大な天井のスクリーンに映すせいか、映像が暗く、にじんで見えるのがどうにも気になって仕方がないのは"ほし"だけだろうか。空から見下ろした光景や、はたまた海の中を潜っているような効果も、いまひとつ感情移入できないまま過ぎていく。

あとで"こあ"氏に感想を聞いてみると、どうやら"ほし"が感じた印象と同様らしい。これで、流氷がはっきりくっきりと映し出されていれば確かにかなりの迫力映像だと思ったりも。ただ、なにぶん広いスクリーンに映すため、映像が暗くなりがちなのは分からないでもない。逆に巨大映像なため、輝度をわざと落として目に優しくしているのか、と好意的にも解釈してみたり。
さぁ、気を取り直して、厳寒体験室へと進もう。ところがここで"ほし"はある重要な事に気が付いた。「まてよ、カメラやノートPCなんて精密機器を持ったまま、-20度の部屋に入っても良いものだろうか」、である。ここでひとつでも機械が壊れたら今後の旅に影響しかねない。しかしながら、荷物を預けておけるようなコインロッカーも見あたらない。「まいったなぁ」としばし立ちすくむが、といってフロントに預けるのも躊躇される。

結局考えたあげく"ほし"は「きみに重要な任務を与えよう」と"こあ"氏に-20度体感を依頼。入口にある防寒ジャケットを指さすと、「-20度の世界を楽しんできてね」と半ば強制的に送り込む。

しかし、ただひとりぼーっと待っている間ほど、虚しいものはない。10分前後だろうか、やっと中から出てきた"こあ"氏はすっかり冷え切っている。ところが内部は思いのほか楽しかったのか、しばらくすると一気に語り始めた。「いやぁ、最初は、"なんだぁ、全然寒くないじゃないか"、と思ったんだけどさ。違うんだよ、じわりじわりと来るんだよ、それも足から徐々に上がってくるって感じで。ジーンズが凍っていくのが分かったよ。」そ、そんなに凄いのか、と聞けば聞くほど悔しくなる"ほし"。そうか、荷物を"こあ"氏に預けて次に"ほし"も入ってくれば良かったのか、と気づいたのは、車に乗り込んだ後だったのだが。

館外に出ると相変わらず肌寒さは変わっていないが、"こあ"氏にしてみれば「なんて暖かいんだ」である。やはり、真冬の紋別は想像を絶する寒さなのだろう。

ちなみにスタンプは流氷科学センター内にも設置されているが、別棟であるトイレ施設内にも設置されている。営業時間外はトイレでもスタンプが押せるのは嬉しいものだ。
 
 

▼次なる道の駅「香りの里たきのうえ」へのルート:
オホーツク紋別から(道)304号/国道238号/(道)713号/国道273号 (距離:約32.4km)


さて、次に向かうは昨日の夕刻に無理矢理訪れた「香りの里たきのうえ」。本日は駅内散策のみを目的とし、再び訪れることとなる。昨日短い時間ではあるが立ち寄った印象では、かなり期待のもてる感触だったのだが、実際はどうだろう。

「オホーツク紋別」を出た我々は、道道304号から国道238号に出ると再び紋別の市街地方面へと走り出す。国道238号は紋別市街地を過ぎた辺りから、次の道の駅の沿線である国道273号に直接出られるのだが、それはかなりの無駄走りになってしまう。ここはやはりショートカットをするに限ると、我々が選択した道は、道道713号だ。

「ってこの道道713号、昨日も走ったばかりだ」、そのとおり、滝上町から紋別市街地に入るには、国道273号から道道713号を利用した方が断然有利な距離である。今回はその逆ルートというわけだ。道道713号は決して走りづらい道ではなく、実にショートカットとしては有効な道であり、あららという間に国道273号に出てきた。

国道273号は、いわゆる前日通った印象そのものなのだが、夕暮れ時と昼間ではまた印象も違って感じられるから楽しい。しばし続く真っ直ぐな道は実に快適であり、また、周囲ののどかな風景が、これまたドライブの快適度をアップさせているようだ。滝上町に入れば、周囲の風景にどことなくヨーロッパ調なものが見受けられる。「お、遠くに洒落た建物が見える」「お、あれはなんだ?」とついついドライバーを惑わす言葉を発する"ほし"。ついつい立ち止まりたくなるような施設がチラホラみえる、それが滝上町である。
 

 
 
香りの里たきのうえ」ハーブグッズに心奪われながらしばし香りのひとときを (滝上町)
到着時刻:11:11 スタンプ設置場所:館内ホール
やがて左手にヨーロッパ調の建物が見えてくると、道の駅「香りの里たきのうえ」に到着である。営業中と閉館後ではガラリと印象が変わる道の駅も存在するが、ここは特に印象が変わらない。良い意味でいえば、建物外にあれこれゴテゴテと置かず、あくまでも上品な駅を演出しているようにも感じられる。

道の駅「香りの里たきのうえ」は、"童話村たきのうえ"らしいメルヘンチックな建物外観をもつ駅だ。館内はハーブグッズ等を中心とした香り漂う売店、ギャラリーから構成されている。隣接して芝ざくらソフトクリームショップがあるのも気になるところだ。タイミングがよければからくり時計を見ながらしばし音楽に浸るのも良いだろう。
というわけで、我々は早速館内の売店へと向かう。特に女性に好まれそうな可愛らしい空間がそこにあるのだ。「いやはや男性はちょっと気後れしそうだな」と苦笑したりも。店内はハーブティやドライフラワー等のハーブグッズの他、ハッカの里ならではのミントオイル、ミントスプレー、ハッカの結晶等の商品がズラリと並んでいる。

"こあ"氏がミントスプレーの見本を手首に吹き付けながら、「うわっ、ミントだ!、ミントの香りが強烈だ」と大騒ぎ。「ふーん、かなり気に入ったのかな」と気を利かせて"ほし"が一本のミントスプレーを手にする。確かにこのミントの香りは、鼻づまりまで治りそうなパワーである。
勿論、店内はハーブグッズの他にも、芝桜商品も多数存在する。滝上町は春になると実に美しいピンクの芝桜絨毯が見られるらしい。そんな時期はやはり混雑するのだろう、とポスターを見ながら深い溜息をつかずにはいられない。

そのピンクの絨毯が引っ越してきたような可愛いピンク色の饅頭を発見。その名も「滝上芝さくらまんじゅう」。6個で500円と値段も手頃だが、既に饅頭類を多数購入している我々にとっては賞味期限的にも飽和状態である。特に"こあ"氏はこの饅頭が気に入った様子なのだが、ここは泣く泣く諦めるしかない。ところで、実に素朴な疑問だが、芝桜とはどんな味がするのだろう。
そんな疑問をもったままではあるが、いざ向かうは「芝ざくらソフトクリーム」ショップである。小さな山小屋風の建物が可愛いショップでは、既に先客がいたようで、芝ざくらソフトを買うかと思いきや、バニラソフトを購入している。

「あれ、芝ざくらソフトって賛否両論ありそうな味なのだろうか」とほんの少しの不安を胸に、それでも購入せずにはいられない。
早速手にすると、見事なくらいの美しいピンク色である。滝上町ではこんな綺麗なピンク色の芝桜が実際に咲きみだれるのだろうと思うと、再度ためいき。おっといけない、さっさと食べなければ折角のソフトクリームが溶けてしまう。というわけで、一口食べてみると、どこかバタークリームにも似たような甘味が感じられる。口あたりは非常に柔らかく滑らかな感覚である。「独特な甘味だね」と言いながらも、このソフトクリームは"ほし"よりも"こあ"氏の方が大量に食べているではないか。夏よりは、春向きなソフト、といって分かって頂ける人はいるだろうか。

"こあ"氏はコーンをあまり得意としないため、"ほし"が最後の一口を口に放り込むと、さぁ、出発だ。
 
 

▼次なる道の駅「にしおこっぺ花夢」へのルート:
香りの里たきのうえから国道273号/(主)61号/(主)137号/国道239号 (距離:約33.5km)


次なる道の駅は、滝上町の北に位置する西興部村の道の駅「にしおこっぺ花夢」である。なにを隠そう(いや、隠していないが)、本日の宿はこの西興部村にあるのだ。この駅へ立ち寄った後、一旦オホーツクの海沿いへと出るとひたすら北上、そしてまたしても西興部村に戻ってくるという、非効率に思えるルートをとることになるのだが、翌日のスタート駅が美深町の「びふか」ゆえ、どちらにせよ、内陸部に戻ってこなければならないのは必須である。

「香りの里たきのうえ」を出発した我々は国道237号を滝上公園方面へと走っていくと、すぐに主要地方道61号へと入り込む。すると、右手にこれまたヨーロッパ調の橋がチラリと視界の端に映った。それにいち早く気づいたのは、"こあ"氏であった。「ちょっと立ち寄ってみない?」、周囲の風景には割と無頓着な"こあ"氏にしては珍しい申し出である。「よしよし」と"ほし"もすぐに同意すると、早速駐車場へ。
 
▽そこは「虹の橋」 洒落たデザインが特徴だ

誰もいない駐車場は寂しいが、滝上の観光シーズンからはやや外れた時期ゆえ、それも仕方がないだろう。車を降りると早速「虹の橋」と呼ばれるヨーロッパ調のデザインの橋の近くまで歩いていく。

橋から滝のように流れる水の流れも実に涼しげだ。7月下旬にはここ虹の橋の下で渓谷まつりも開催されるらしい。水音だけが聞こえるこの静かな橋も、そんな時期はガラリと変わって賑やかなのだろうか。

 
また、橋の近くには、これまた洋館風な建物が建っている。遠くからではあるが、よくよく観察してみると、「童話村交流プラザ」なる町の多目的活性化センターらしい。

中には浴場や研修室、ホール、軽食等がある、よく道の駅に隣接していそうな施設のようだ。こうして我々にとって童話村たきのうえは、様々な建物がみな童話に出てくるような洒落た外観であるのがとにかく強く印象として残ったのであった。
 
▽さぁ西興部に向かって一気に北上! 主要地方道61〜137号

主要地方道61号はしばし緑の牧草地帯が続くが、西興部方面へ向かうべく、主要地方道137号へと進むと山道へと風景が変わっている。そうして、札久留峠を越えるとそこは西興部村だ。

道自体は非常に快適で走りやすいのだが、道路脇にまで出しゃばってきている雑草たちが、どうも走行の邪魔をしているのが気になる。そんな雑草たちを避けながらせっせと走り続ける主要地方道137号は、ひたすら山の中ばかりだ。特にきついコーナーが存在する訳でもなく、なだらかな山あいの道がずっと続くと、突如コーナーがクネクネと出現。「あれっ」と思っているうちにひょっこり出てきたは国道239号だ。

 
▽西興部の至る箇所に可愛らしい配色の建物が出現 国道239号

国道239号に出てくると、まもなく右手に見えてきたは本日我々が泊まる予定であるホテル。「おっ、あれか」と言っているうちにサッと通り過ぎてしまい、よくよく見ることが出来ぬままであったが、このホテルをはじめとして西興部の建物はとにかくオレンジ色の外壁が多いのだ。

村全体のイメージカラーが統一されているのか、と思う程、あの建物も、この建物も、公共の建物だけでなく、アパートらしき建物まで、オレンジに溢れている。まさか、次に向かう道の駅もオレンジ色か?

 

 
 
にしおこっぺ花夢」森のオーケストラに心和むひとときを (西興部村)
到着時刻:12:23 スタンプ設置場所:花夢入口付近
そう、その「まさか」であった。国道239号を下川町方面へ向けて走っていると、やがて右手に見えてきたは、他の建物群と同様にオレンジ色の建物がまぶしい、道の駅「にしおこっぺ花夢」である。

このオレンジ色の建物も青空の下であったら、もっと映えただろうに、残念ながらどんより曇り空。建物自体はそれほど大きいようには見えないが、よくよく辺りを見回してみると、建物の裏手には広大な敷地が続いているではないか。「うわっ、広い・・・」と恐れおののきながらも早速散策を開始した。

「フラワーパーク花夢」内にあるヨーロッパ調の外観とオレンジの外壁が印象強い道の駅「にしおこっぺ花夢」は、その名のとおり、花に囲まれた駅だ。なんといってもこの駅の目玉は、館内にある森のオーケストラ「音・木・林」(おとぎばやし)。これを見ずに駅を去るのは勿体ないと力説したい。売店や食事処は小規模だが、西興部を感じるには十分かもしれない。外に出れば、花畑や遊戯施設等が広がり、ほっと一息できる駅である。
いや、ほっと一息というには、敷地はかなり広い。敷地内をせっせと歩いているだけで息が切れるのは、まぁ体力不足としても、一周まわりきる頃にはすっかり疲れ切っている。そんな近くで元気に遊ぶ子どもの姿をみると、改めて年齢の差を感じるものだ。

それにしても、フラワーパークという割には時期的なものだろうか、咲き乱れるような花々は残念ながら見ることはできずじまいであった。
気を取り直して館内へ入ってみよう。"こあ"氏は、一足先に館内でひとりでさっさと森のオーケストラを堪能していたようである。ところが、"ほし"が館内に入った頃には既に演奏が終わってしまっていたようだ。「えっ、終わっちゃったの?今まで演奏してたの?」と、どうして呼んでくれなかったのか、と言わんばかりにふくれっ面の"ほし"に対し、「30分ごとに演奏するみたいだから、またすぐに見られるよ」となだめる"こあ"氏。

それにしても、館内ホールの中央に設置された森のオーケストラは、実に愛らしく、また非常に素晴らしい木工芸作品である。ホール自体も非常に美しく、思わず「おぉ・・・」と感嘆の声を出さずにはいられない(いや、決してオーバーではないはずだ)。まぁ、この森のオーケストラの話は、実際に演奏を聴く時にでもまた細かく話すことにしよう。
次なる演奏時間、つまり30分後なんてすぐに経ってしまうだろう、しかもそろそろ昼食もとりたいところだ。と、食事処をみれば何処にも座る席は見あたらない。そう、満席なのである。席数自体が少ないため、すぐに満席になってしまうのが難点だが、席が空くまで売店をのんびり見ていようか、と我々は食事処の横に設置された売店コーナーを行ったり来たり。

食事処も、そして売店コーナーも規模的にはかなり小さめだ。それでいながら、西興部の特産はしっかりと網羅されている。"ほし"的には規模うんぬんよりも、特産色がきちんと表れている方を重んじているため、すっかり好印象だ。
「ここはね、松茸焼酎が特産なんだよ」「森のオーケストラのマスコット人形も可愛いね」等と、気が付けば西興部のガイド役でもしているのか、といわんばかりに"ほし"が"こあ"氏にあれやこれやと説明。更に、西興部の代表的な特産といえば「ドナルドソンにじます」。冷蔵ケースに700円で販売されているが、さすがに生の魚は買って帰る訳にはいかない。「うぅ、食べてみたい・・・」としばし冷蔵ケースにへばりついていた"ほし"は、食事処のメニューに「ドナルドソンにじます親子弁当」をめざとく発見。「買って帰れなければ食べて帰れば良いだけだ」とにんまり。

結局、森のオーケストラ人形を買うべく、会計で支払を済ませていると、どうやら森のオーケストラの演奏が始まりそうである。"こあ"氏が慌てて「始まるよ」と"ほし"に言いに来ると店員さんも「ここの自慢なんですよ、是非ゆっくりご覧くださいね」と勧める。「来る前から楽しみにしていたんですよ」と満面の笑みを浮かべながら品物を受け取ると、慌てて森のオーケストラの前で待ちかまえる。
さて、森のオーケストラ「音・木・林」についてちょっと解説を。これはいわゆる木で作られた人形たちが音楽に合わせて演奏を繰り広げるからくり仕掛けのオーケストラだ。

これは、北海道在住のストリートオルガン作家である谷目基氏によって造られたもので、演奏をしていない時でも、今にも動き出しそうな人形たちだ。人形たちの後ろにはまるでパイプオルガンのごとく配置された木製の笛が並んでおり、これがサウンドの要である。
さぁ、始まった。お、聴いたことがある、その曲はなんと「となりのトトロ」。いつの間にか周りにも人が集まってきており、皆、静かにその演奏に聴き入っている。暖かい音色と人形たちの可愛い動きに、もうすっかりメロメロの"ほし"。しかも、楽器のパート毎に動きもみな異なっており、本当に演奏しているように見えるのだ。木の人形に命を吹き込んだ谷目さんという人は、本当に素晴らしい職人だ、と感心しながら、しばらく愛くるしい動きと暖かな音色を楽しむ。

それだけに終わってしまうと、非常に名残惜しい。思わずアンコール!と言いたくなる衝動を抑えて、その場を後にすると、一足先に食事処に座っていた"こあ"氏の姿を発見。どうやら、食事処も混雑の波が一段落したらしく、空席が目立つ。
「満足した?」と"ほし"の顔を見るなり、"こあ"氏の目が意地悪げに笑う。どうやら、先程のふくれっ面の"ほし"をあざ笑っているようだ。「それはもう、満足なんて言葉では言い表せませんよ」とすっかりご満悦の"ほし"。おいおい、感動に浸るのは注文してから、と言いながら、メニューとにらめっこ。

西興部はドナルドソンにじますの他、えぞ鹿も特産らしい。なんとメニューのなかに、えぞ鹿肉カレーなるものがあるではないか。しかしながら、"ほし"は「ドナルドソンにじます親子弁当」に決めていた。"こあ"氏も「それ、いいね」と早速注文しようとすると、「申し訳ありません。無いんですよ・・・」なる店員さんの言葉が返ってきた。「えっ(絶句)、残念」と、慌てて第2候補であったえぞ鹿肉カレー、そして"こあ"氏はえぞ鹿肉弁当を選択。

しかしながら、食べられないとなるとよけい食べたくなるのが"ほし"の悪いクセ。「ドナルドソンにじます、食べたかったな」としばらくぼそぼそと言い続けていたのであった。
しばらく待っていると、「お待たせしました」という声が聞こえてきた。さぁ、えぞ鹿肉カレーと、えぞ鹿肉弁当を堪能しよう。

えぞ鹿肉カレーを食べ始めた"ほし"、「これ、なかなか美味しい」とにんまり。カレー自体は欧風カレーを思い出すルゥ、肉は引き締まった感があり、それでいて食べにくさ等は感じられない。
えぞ鹿肉弁当のほうは、ご飯の上に薄焼きたまご、きのこ、鹿肉がのった丼で、鹿肉には醤油ベースのタレがしみこんでおり、味的には牛レバーを思い出したりも。なかなかボリューム満点の丼である。ちなみに、こちらの弁当は持ち帰り用もあるようだ。

と、我々が食事処の片隅でモグモグと食べていると、やがて家族連れらしき数名が食事処に入ってきた。そして、カレーを注文しようとしていると、「ご飯が終わってしまいまして、申し訳ありませんが、ご飯類はできません」と断られているではないか。ということは、我々がご飯類最後の客だったのか、とまじまじと己の手元にある食事を見つめる。「これは何が何でも残す訳にはいかないな」なんて言いながら、気が付けば完食である。そういえば、ご飯類が無いと断られていた時のその客の視線は確かに我々の手元を見ていた。「あぁ、あの客さえいなければ、我々もカレーにありつけていたのに」と思ったのだろうか、まぁ、だいたいそんな状況では誰もが考えることかもしれない。

食事を終え、一息ついていると、再び森のオーケストラの演奏が流れ始めた。すると"こあ"氏は「森のオーケストラ、3度も聴いちゃったよ」とぽつりと言う。ということは、既に1時間半以上この駅にとどまっているということだ。すっかりくつろぎ状態と化した我々だが、そろそろ出発しなければ、本日の予定数を廻れないのではないか、という一抹の不安が頭をよぎる。

そうして森のオーケストラの人形たちに別れを告げると、足早に車へと戻るのであった。ちなみに、売店内に販売されていた森のオーケストラマスコット人形は、実際に館内ホールで演奏していた人形の形とは微妙に異なっているのだが、楽器を手にする姿は音楽好きな"ほし"としてはかなり嬉しいスタイルだ。今回はビオラを持った人形を購入したが、次回訪れた時には、また別の楽器パートを担当する人形を買うことにしよう、と既に今から楽しみにしている。

「こういった次回へ引き延ばす楽しみを持ち合わせていれば、また次回も来たいという気持ちがそれだけ大きくなる」、これが"ほし"の持論である。

「それにしても、ドナルドソンにじます、食べたかったな」(まだ言うか、しつこいにも程がある。)
 
 

▼次なる道の駅「おこっぺ」へのルート:
にしおこっぺ花夢から国道239号 (距離:約29.3km)


次に向かうは、西興部村の東隣に位置する興部町の道の駅「おこっぺ」である。距離こそ約30km弱と近いとも遠いとも言えぬ微妙な距離であるが、そのまま国道239号をただひたすら東へ東へと走るだけのお気楽ルート。それこそ何事もなければ、1行ならぬ、1文字で次なる駅へと到着してしまいそうだ。

いや、1文字ではさすがに隣町の興部町へは着きそうにない。再び本日の宿の前を通り過ぎながら、「なにやら道の駅のような 建物ではないか」という印象を残し、そのまま更に国道239号を東へと進む。交通量も少なく、また、道幅も広く、どこまでも続く快適道とくれば、たまに遭遇する「かっとび車」。やはり今回もさっそうとやって来ると我々の後ろにペタリとつき、さっさと行けと言わんばかり。

そこそこの速度で走っている我々は、こんな見知らぬ土地で無謀な走りをするほど、若くはないのだ。行きたい奴はさっさと行ってくれ、といわんばかりに左ウィンカーを出すと、その車は100km以上とも思われる速度で走り抜けていった。まぁ、この場における車内の会話は割愛させて頂くとして(皆さんならば、この状況においてどんな話をするだろうか)、なおも東へと走れば、山あいの道から、やがて町並らしきものが見えてきた。

「あっ、入口を示す案内看板があそこにある」前方の看板に従って慌てて入るとそこは・・・
 

 
 
おこっぺ」鉄道の名残が感じられる道の駅 (興部町)
到着時刻:14:15 スタンプ設置場所:特産品販売所入口及び交通記念館内窓口の2箇所
案内看板に従い、いざ駐車場に入ると、そこはほとんど車が停まっていない状態。しかも、道の駅らしき建物はどこにも見あたらない。「本当にここで合ってるのだろうか」と不安は広がるばかりだ。と、駐車場の横にひとつの施設を発見、その名をみると"興部保育所"。「ここって興部保育所の駐車場ではないの?」「そうかな」「看板にだまされたぞ」、慌てて車に戻ると、駐車場を出てまたしても国道239号に復帰する。すると、すぐ先に駅前のロータリーにも似た箇所があるではないか。道の駅はどうやらこの建物群だ、と判断した"こあ"氏は、駐車場の案内看板に従って車を停める。

と、苦労して停めたはいいが、実は最初に停めたあの保育所の横の駐車場も、道の駅の利用者が停めて構わない場所だったようなのだ。「わ、わかりづらいよね」という言葉もどことなく負け惜しみに近いが、とりあえず車も停められたことだし、早速散策を開始しよう。
道の駅「おこっぺ」は交通記念複合施設「アニュー」と交通記念公園「ジョイパーク」から構成される、鉄道の名残が感じられる駅。

というのも、既に廃線となっている名寄本線「興部」駅の跡地がこれら施設となって生まれ変わり、現在は道の駅として多くの人が立ち寄る「駅」なのだ。交通記念館では、今はなき名寄本線の歴史などをパネル等で紹介しており、長きにわたって活躍した鉄道と人々との関わりを垣間見ることが出来る。また、ディーゼルカーを改装した「ルゴーサエクスプレス」では、簡易休憩所・宿泊施設として利用されている。なお、売店は夏期限定という、なかなか珍しい形態をとっていたりも。
なにはともあれ、まずは売店へ足を運ぶ。この売店、イベント会場内を特産品販売所としているのだ。仮設のせいか、広いフロアに陳列棚や冷蔵ケースが幾つか並べられ、奥には軽食スペースが設けられている。

早速、店内を歩いていると、牛乳関連商品がやたら目につく。中でも、牛乳だんごは興部定番商品のようだ。他に、牛乳ウィンナーなるものを発見。冷蔵ケースの前で"こあ"氏が店員さんとなにやら話しているが、その手にはなんと牛乳ウィンナーの試食。「おっ、食べてる」と"ほし"がひょっこりと覗き込むと、店員さん「どうぞ召し上がってみてくださいね」としきりに勧める。なるほど、牛乳の独特なまろやかさを感じるウィンナーである。しかし、どことなく子供向けウィンナーを思い出したりも。
更に興部の代表的な商品といえば、おこっぺ牛乳。この場で飲んで帰ることも可能だ。

早速、小瓶を買って飲んでみると、これがまた甘味豊かな口あたり。低温殺菌ならではの豊かな味を感じ、「これは美味しい」とにんまり。
次に交通記念館へと向かうと、ちょっとした休憩スペースと、その奥に名寄本線を中心とした鉄道の資料コーナーがみえる。昔の駅舎の模型や名寄本線の停車駅紹介、名寄本線が活躍していた頃の写真等、時の流れを実感させられる展示が幾つもあるのだ。

ここのところ、列車の旅とは無縁な状態となっているが、列車の窓から流れる風景をみながら旅するのも、車とはまた違った情緒がある、とふと思い返してみたりもする。
外に出ると、列車らしきものが視界に飛び込んできた。「ん?あれがルゴーサエクスプレスか」と近づいていくと、確かにディーゼルカーを改装して休憩施設として解放しているようである。

しかも、休憩スペースだけでなく、簡易宿泊所としても機能しているらしい。畳らしきものと、小さなテーブル、毛布等が窓からみえる。いわゆるライダーの宿のような感じだろうか。
再び休憩スペースの方へと戻ってくると、ボックスシートとカフェスタイルのテーブルと椅子等が置かれ、確かにここでの休憩も可能そうなのだが、どのテーブルの上にも落書きらしきものが多数書かれている。どこをどうみても悪戯にしか見えないのだが、消されていないところをみると、消しても消しても悪戯する者が後を絶えないのだろうか。それとも、まさかこの落書きには何か意味があったりするのだろうか、首を傾げながらその場を後にする。

おっと、そろそろ出発しよう。次なる駅は閉館時間が16時半なのだ。このままでは営業時間内に着かないかもしれない。
 
 

▼次なる道の駅「マリーンアイランド岡島」へのルート:
おこっぺから国道239号/国道238号 (距離:約64km)


さて、次に向かうは道の駅「マリーンアイランド岡島」。オホーツクの海に沿って延々と北上するルートだ。ところが、「マリーンアイランド岡島」よりも手前にはまだ立ち寄っていない道の駅が一箇所ある、その名も「おうむ」。あえて、「マリーンアイランド岡島」へ先に行かなければならないのには、立派な理由があったりするのだ。って、上記にて既に答えは出ているが、「マリーンアイランド岡島」の閉館時間が16時半、対して「おうむ」は22時まで開いている。ということは、何が何でも先に「マリーンアイランド岡島」へ行っておく必要がある、という訳だ。

そうして「おこっぺ」を出ると、国道239号からすぐにオホーツク海沿いである国道238号に進み、北上を開始した。しかしながら、すぐに海沿いという訳ではなく、しばし緑が続く中をせっせと走り続け、雄武町に入るとまもなく右手に海が見えてくる、といったところだ。
 
▽今にも泣き出しそうな空の下、オホーツクの海沿いをひた走れ! 国道238号

空を見れば今にも雨が降り出しそうである。「うぅ、もう少し我慢してくれ」と恨めしげに空を見ながら、海沿いを北上していくと、やがて左手に妙なタワーが見えてきた。「なんだろう?あれは」、"こあ"氏が指をさす。確かになにやら目立つ背の高い建物が見える。

まもなくその回答が待ちかまえていた。そのタワーこそ、道の駅「おうむ」だったのである。なるほど、あれが道の駅「おうむ」の展望タワーだった訳だ。「後でまた来るよ」と目でおいながら結局その場を通り過ぎ、まだまだ北上だ。

やがて枝幸町へと入ったは良いが、そういえば先程からガソリンスタンドを見かけない。この付近でガソリンが少なくなると、不安をかかえながらの走行になりそうだが、朝にガソリンを補給してから、まだまだ残量は気にならず、今日1日はこのまま走れそうだ。それにしても、北海道を走っていて思うのはとにかく燃費が良いということだろう。信号も少なく、渋滞に巻き込まれることが少ないせいか、通常よりも3,4(km/l)は多く走れるのだ。

「うん、満足満足」なんて呑気に走っていると、とうとうフロントウィンドウに雨粒が落ちてきた。空はいよいよ暗くなってくるわ、雨は強くなってくるわで、こちらの心まで暗くなってくる始末だ。まぁ唯一救われることといえば、交通量が少ないことくらいか。

そうしてただひたすら北上を続けていると、やがて右手に見えてきたは道の駅「マリーンアイランド岡島」だ。

 

 
 
マリーンアイランド岡島」巨大客船?海の幸いっぱいの道の駅 (枝幸町)
到着時刻:15:59 スタンプ設置場所:トイレ側入口付近
駐車場に入ると、その奥には巨大な客船がドーンと待ちかまえている。思わず「おぉ」と声をあげたくなる迫力だが、さすがにこの雨の中、おまけに閉館前30分前ともなると、停まっている車も少ない。我々ものんびり構えている場合ではない、と慌てて車から飛び降りた。

道の駅「マリーンアイランド岡島」は、客船型の外観が訪れる人に強烈な印象を与える駅だ。施設は、この客船型の建物である「枝幸町特産品販売所」のみであるが、館内には特産品販売コーナーの他、レストランもある。枝幸町といえばカニの町、館内にはカニ等をはじめとした海産物が実に多種多様並んでおり、海の幸満載の嬉しい場所である。但し、冬の間は休館となるので、その点は注意が必要だ。
さて、早速館内に入ると、あるわあるわ、右を見ても左を見ても海の幸。こういった生モノを見ると、長旅が悔やまれたりもするものだ。

勿論、干物や瓶詰め、海産練り物などもあるので、海の幸の買い物も可能なのだが、魚やカニ等を目の前にあると心はそちらに動きっぱなしだ。
「美味しそうだな」としばらく眺めていると店員さんが「今日・明日は枝幸のカニ祭りをやってるよ。あっちにいけばカニ食べ放題なんていうのもやるんだよ」といろいろ教えてくれる。

「うわぁ、そうなんですか。カニ祭りか、いいなぁ」と"こあ"氏の声もはずむ。その後も店員さんはカニ祭りの話やカニの話などをあれこれ語ってくれ、時間を忘れてすっかり歓談。
次に、レストラン横の軽食カウンターの方へと歩いていくと、道プレを発見、早速カウンターで支払をしていると、"こあ"氏が横から店員さんに「ここのレストランは15時までなんですよね」といきなり聞いている。実は、この旅を決行するにあたり、どうしてもこの「マリーンアイランド岡島」で海の幸を食べたいと何度も何度もしつこく"ほし"は訴えていた。しかし、レストランが15時までとガイドブックに書かれていた内容をみて、今回は泣く泣く諦めたのである。そんな"ほし"の訴えを覚えていたのだろうか、それとも、入口にあるメニューの写真を見て気になったのだろうか。

"こあ"氏の問いにカウンターの店員さんは「基本は15時くらいまでなんですけど、前もって連絡して頂ければお作りしますよ」と話してくれた。「えっ、そうなんですか。うわぁ、もっと前に電話して聞いておけば良かったです。食べたかったなぁ、このオホーツク丼。」と"こあ"氏があまりに落胆するもので、店員さんも面白がってか(いや、違うと思うが)「オホーツク丼、いいですよぉ。是非召し上がって頂きたい一品ですよ」といよいよもって我々を後悔のどん底へ落とす一言を投げかける。
おっと、話題に出たその「オホーツク丼」だが、ウニとイクラとカニがご飯のうえにたんまりとのった、いわゆる海の丼(写真は入口のメニューのものだ)だ。丁度カウンターの土産の中の一品に、オホーツク丼に類似した丼の写真付きの紙(商品が不明 巨大なメンコみたいなもの?)があったので、"こあ"氏は「こんな感じに具がのってるんですか」と店員さんに聞く。よほど気になるのか、オホーツク丼。

すると店員さん「いやいや、こんなもんじゃありませんよ」、かなり強気な発言だ。まずい、このままではいよいよ"こあ"氏を落胆させてしまうと思い、「今度は必ず食べにきますよ。でも私たち、東京に住んでいるので、なかなか来られないですけど」と"ほし"が横からフォロー。「そうですね、是非またいらしてくださいね」と店員さんもにっこり。

そうして、"こあ"氏は店員さんから「美味しいウニが食べたい時には、是非うちにご一報くださいね」と名刺まで貰っている。店員さん、さすが商売上手である。しかし、長い時間にわたって我々につきあってあれこれ語ってくれ、実に楽しいひとときであった。ありがとう、店員さん。
 
 

▼次なる道の駅「おうむ」へのルート:
マリーンアイランド岡島から国道238号 (距離:約44.2km)


さぁ、本日最後の道の駅は「おうむ」だ。「おうむ」といえば、「マリーンアイランド岡島」へ向かうまでにその前を通り過ぎてきた、あの展望タワーがある所である。我々は、またしても国道238号を南下しながら、雄武町まで戻らなければならないのだ。

国道238号はあいかわらず交通量もほとんどなく、静かに続くオホーツク沿いの道をただただ走るだけである。一時はやんでいた雨も、またしても降ってきた。「この分では、折角の展望タワーもほとんど何も見えない状態かもしれないね」とぼそぼそと呟きながら南下していくと、やがて雄武町へとさしかかる。

両駅間、約44km程の距離ではあるが、ただ海沿いを走っているだけでは時間だけは確実に過ぎていけども、語るべき事項はほとんどなかったりするものだ。気が付けば、あの展望タワーが近づいていた。
 

 
 
おうむ」雨の展望タワーからなにを見る? (雄武町)
到着時刻:17:15 スタンプ設置場所:地域交流センター1階
周辺に店舗などがポツポツと見えてきたと思ったら、いつの間にか道の駅「おうむ」に到着していたのだ。我々は、慌てて駐車場へと入ると、車から降りて周囲を見渡す。道の駅と思われる建物はあのタワーだけだろうか、等としばし観察しながらそのタワー、いや、地域交流センターへと近づく。ところが、外から館内を覗いてみるとほとんど人がいない。「あれ、誰もいないのかな」、と再び駐車場のほうを向いてみると、車は何台も停まっている。どうやら、これらの車たちはほとんど隣のA-COOPの客のようであった。確かに今日のような天候の悪い日に、わざわざ展望タワーに訪れる人はほとんどいないのだろう。

さて、道の駅「おうむ」は、興浜南線廃線に伴い、雄武駅の跡地に建てられたバスターミナルである。メイン施設である地域交流センターは、いわゆる情報ターミナル的な役割を果たし、売店や食事処等の施設はいっさい設置されていない。この地域交流センターのエレベータを上がっていくと、展望室へと続いている。ここからオホーツクの海をゆっくり見たいものだ。
館内に入ると、広いフロアに休憩スペース(バスの待合所か)があり、誰もいないと思われた休憩スペースには一組の男女が楽しそうに携帯電話を見せ合いながらなにやら盛り上がっている。

照明こそそれほど明るくはないのだが、天井が非常に高いせいか、それが自然の明るさと広さを強調しているようにもみえる。
更に、フロア内には雄武町の特産品を紹介するショーケースなども配置されている。特産品には全て店舗名と住所が掲示されているので、お目当ての特産品が見つかったら、その店に行けるように配慮されているのかもしれない。そういえば、この敷地の隣にも「帆立かまぼこ」なる看板を掲げている海産物店があったような気がする。

しばらくあれこれ眺めていたのだが、売店が無いということは、道プレはどこで買えば良いのだろうか、と館内をキョロキョロ。すると、奥に窓口らしきものが見える。ところが、マンションの管理人さんのような年輩のおじさんは、少し怖そうにも感じられる(いや、ほんと失礼な話だが)。でも、"ほし"はそんなこともお構いなしに、窓口から「すみませーん」と声をかける。すると、おじさんが「はいはい」と顔をあげる。

「道プレってここで買えますか?」「あぁ、道プレね、ちょっと待ってね。」「カントリーサイン等もあります?」「あ、ありますよ、これでいいのかな」、そんなやりとりをしながら、無事に本日最終の駅での道プレも入手したことに、ほっと一安心していると、おじさんが「これ、それぞれ友達にお土産なの?」と聞いてくる。あれもこれもと買い込んだからだろうか、"ほし"は照れながら「いや、これは自分に対するお土産なんです。ほら、各地の道の駅に立ち寄ると、その場所によって道プレやカントリーサインのプレートもそれぞれの種類があるでしょう。それを集めたくて」と答えると、「ほほぉ、良い趣味だね。」とおじさんが予想外に感心してくれたのにすっかり気を良くした"ほし"、「えへっ、ありがとうございます」と思わず深々と頭を下げる。怖そうなおじさんだなんて思ったことをとことん後悔するのであった。
そうして挨拶を交わすと、悪天候を覚悟しながら展望タワーを上がってみることにした。エレベータを上がって扉が開くとそこは展望室だ。思わず、「宇宙戦艦ヤマトの第一艦橋のようだ・・・」と言い放つ我々(意味が分からない皆さんも多いと思うが、申し訳ない)。

実際には、飛行船にのって空をさまよっているような感覚になれる、そんな展望室だ。しかし、予想どおり、ほとんど何も見えぬ状態。運が悪いのか、行いが悪いのか、落胆しながらエレベータで階下へ。
館外に出ると、隣のA-COOPに入り、風邪薬を探していると店内に薬屋を発見。「フォーレスト276大滝」で購入した風邪薬もそろそろ底をついたため、薬屋を探していたところだったのだ。そんな時に限って、我々が走るルート上に薬屋が見つからず、困り果てていたため、普段ならば気にも留めなかったA-COOPの存在が非常に大きく感じられたりも。

というわけで、本日の駅巡りはこれにて終了。再び、西興部村に向かって出発だ。
 
 

結局、「行って戻って」の最終地点は、西興部村。このまま国道238号から国道239号に入り、道の駅「おこっぺ」を通り過ぎながら西興部村へ向かう、いわゆる昼間走行した逆ルートで向かっても良いのだが、ここは少しでも異なる道を通りたい。といっても、結局昼間と異なるルートといえば、国道238号から道道883号に入って国道239号へと出る、「気分だけショートカット」といった道しか思い当たらなかった。

それでも、道道883号に入ると、一段と交通量は減り、いや、それどころか誰も走る気配もなく、ただひたすらに静寂に満ちた山あいの牧草地帯を走ることとなったのである。まぁ、これは正解だった、と思うことにしたものの、ひょっこり出てきた国道239号も、ほとんど誰も走っていないではないか。「国道238号から国道239号を素直に走ってくるのと、国道238号→道道883号→国道239号、一体どちらが時間短縮できたのだろう」、そんなわずかな疑問は残ったものの、そのまま国道239号を西興部村に向けて走り続けたのであった。

宿に着く頃には、天候も悪いせいか、まだ18時半だというのに周囲はかなり暗くなっている。そんななか、宿泊施設の外壁の明るいオレンジ色が周囲まで明るくしているように見えるから不思議だ。

皆さんにも教えたい宿シリーズ2:森のホテル「森夢」
悪天候、しかも既にかなり暗くなっていたため、すっかり写真を撮り損ねてしまったのだが、そんな時は、道の駅「にしおこっぺ花夢」の建物配色と、建物自体をもう少しホテルっぽくした、と考えて頂ければだいたい想像がつくかもしれない。いや、我々は思わず「ここが道の駅か」と思ったくらいなのである。

更に、「ホテル森夢」の名前を聞いて、ピンときた人はいないだろうか。そう、西興部村には、道の駅「にしおこっぺ花夢(かむ)」、そしてこの「森のホテル 森夢(りむ)」、更には「森の美術館 木夢(こむ)」、「マルチメディア館 IT夢(あとむ)」、といった「夢」の名称が付けられた施設が幾つも存在するのだ。

ホテル森夢は、その名のとおり、森の中が非常に似合う雰囲気の良いホテル。施設は宿泊施設の他に、日帰り温泉施設も兼ねており、館内も非常に美しい。部屋は和・洋室・VIP室があり、部屋自体もゆっくりくつろげる暖かみのある内装が好印象だ。レストランでは、西興部の特産を盛り込んだメニューも組み込まれており、「食」に関してもたっぷりと西興部を満喫できる。そして、なによりも嬉しいのが、これほど洗練されたホテルの宿泊料が実にリーズナブルだということだろう。

次にまた北海道を訪れるとしたら、間違いなく、またここに泊まりたい、そう思わせてくれたホテルである。
宿泊料金(素泊まり) 一例としてツイン2名で宿泊の場合、洋室1人4,000円(シングル1名と同値段)
時間 チェックイン15:00 チェックアウト10:00
場所 北海道紋別郡西興部村字西興部492番地
入浴料 宿泊者は無料 日帰り温泉の場合、大人400円 子供(3才から小学生まで)200円

今回、我々は素泊まりを選択したため、食事付きの宿泊の場合、どのような食事が用意されているかは分からないのだが、我々はレストランで嬉しい発見をしたのである。そう、昼間、あれほど食べたがっていた「ドナルドソンにじます」がここで食べられるのだ。我々は、早速、レストランで「ドナルドソンにじます刺身定食」を注文。こうして、道の駅でかなえられなかった望みがここで叶うこととなった訳である。
 
ドナルドソンにじますの刺身は、それはもう最高だ。オレンジ色が美しく、また、味的にも脂がのった切り身が口の中で広がるのだ。

「美味しい、美味しすぎる!」、ちょっとオーバーか、と思われそうだが、美味しいものは美味しいのだ。すっかり幸せに浸りながら食するひととき。
 
更に、西興部の特産である「エリンギ」、この天ぷらも頼んでみよう。エリンギはご存じキノコの一種であり、かなり大型で特徴的な外観をもつ白っぽいキノコだ。味は、キノコの甘味とともに、その歯ごたえも良いと聞く。ワクワクしながら待っていると、やがて我々の前に出されたエリンギの天ぷらは、あげたてのアッツアツだ。豊かな歯ごたえが存在感を感じさせるが、嫌みのないほのかな甘味がこれまた美味。

というわけで、思いっきり食事を満喫すると、部屋に戻って荷物の整理をしながら、しみじみとこれまでの旅を振り返る。よくよく考えてみれば、もう明日7月7日で、丁度北海道に来て1週間が経つのではないか。なんとか、オホーツク・道北までたどり着いたが、この先1週間は果たして長く感じられるのか、それともあっという間なのだろうか。

明日7月7日は、美深町の道の駅「びふか」をスタート駅とし、北上をしながら北海道最北の道の駅である「さるふつ公園」へと出る。道の駅巡りだけを考えれば、この後、すぐに太平洋側にある道の駅「富士見」に向かうべきだろうが、やはりここまで来たら、最北の地である宗谷岬だけは通っておきたい。というわけで、宗谷岬、稚内を経て太平洋側を南下するルートをとろうと考えている。

それにしても「南下」する時点で、あぁ、旅も中間地点を越えるような、そんな気分だ。
 

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最終更新日:2002年08月19日