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| 朝起きるやいなや、"ほし"は首を傾げた。だいたい朝起きると、まずテレビをつけてその日の天気予報を確認するのが日課となっていたのだが、どうもテレビの音声が聞きとりづらいのだ。まだ寝ぼけているのだろうか、と「おかしいな」と声を出してみる。そこで己の状況を理解した。片耳が聞こえなくなっていたのだ。どうやら、飛行機や高原等の高度の高い箇所等で突然耳の中に圧迫感を感じ、聴覚障害を起こす、あの症状らしい。 これは精神的にもかなりのストレスを感じる。あくびでもすれば普通は治るはずなのだが、それでも一向に治らない。鼻を「チーン」とかんでみたり、唾を「ゴクリ」と飲み込んでみたり、考えられる限りの対処をしてみたのだが、それでも治らない。まずい、今日一日こんな耳とつき合いながら駅巡りをする羽目になるのか。 すっかり朝から憂鬱状態と化した"ほし"は、"こあ"氏に状況を説明したものの、だからといって解決するものでもない。これも風邪の一症状なのかと思い、諦めるほかなかったのである。それでも駅巡りをしようとする気持ちが残っている己を少し誉めてやりたいものだ。 そうして荷物を整理すると宿を出発、本日の旅がスタートする。 本日7月3日は、士幌から足寄湖、陸別、更に摩周湖がある弟子屈町から阿寒湖へと向かう、十勝・釧路ルートである。前日の日記の最後の部分に「7月3日に廻る道の駅はとりたてて気になる駅も無い」なんて言っていたものの、よくよく考えてみたら、道の駅 足寄湖でチーズカレーを食べたい、という立派な目的があったことを思い出した。さぁ、無事にチーズカレーなるものを食することは出来るだろうか。 |
【宿出発時刻】08:13 【宿到着時刻】18:15 ■色は北海道(十勝)の道の駅 ■色は北海道(釧路)の道の駅 |
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| (主)73号/村道/(農道)/ 国道241号 |
ピア21しほろ 08:41 |
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| 国道241号 | 足寄湖 09:58 |
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| 国道241号/国道242号 | オーロラタウン93 りくべつ 12:43 |
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| (主)143号/国道241号 | 摩周温泉 14:56 |
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| 国道241号/(主)52号 | 摩周湖 15:35 |
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| (主)52号/国道241号/ 町道/(主)53号/ (道)829号/村道/ (道)243号/国道240号 |
阿寒丹頂の里 17:11 |
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| 国道240号/(道)243号/(主)53号 | 宿泊地(鶴居村) 18:15 |
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| ▼道の駅「ピア21しほろ」へのルート: 宿(十勝川温泉)から(主)73号/村道/(農道)/国道241号 (距離:約35.8km) 十勝川温泉から本日の1駅目「ピア21しほろ」がある士幌町へは、主要地方道73号で国道241号へと向かい、昨日立ち寄った道の駅「おとふけ」を経て北上する国道お手軽ルートが最も単純。しかし、昨日通った道を再度走るのは、どうもしゃくにさわる。と、カーナビが思ったかどうかは不明だが、今回選んだルートは国道241号ではなく、その東側に平行して走る道道316号、いや、これでもなく、更にその両線の間に細々とのびる村道と農道を駆使して士幌町に向かう、というものであった(このあたりは地図をみれば一目瞭然かと思われる)。 主要地方道73号から村道へと入ると、国道241号と平行してせっせと北上していくのだが、畑の間を突っ切るのどかな道といった感じが、割と心地よい。我々の前を数台の車が走るのだが、どうやらこの車たちも国道241号を利用せずに士幌へ向かう"同志"みたいなものだろう。 それにしても、北海道に着いてからというものの、スカッと晴れた日が1日も無いというのは、一体どうしたことか。なんとか7月1日の午後に少し晴れ間がのぞいたものの、それから以降はすっかりどんより雲につきまとわれている。そのせいか、肌寒い日が続き、長袖が手放せない状況なのだ。関東で毎日暑さと闘っていた、あのころが妙に懐かしくさえ思える。"こあ"氏にいたっては「あぁ、北海道って良いな、ずっとこっちに住みたい」を連発だ。 そうして農道(十勝平原広域農道か?)を走り、士幌町へ入るとすぐに左折して国道241号へと近づく。3km程走ると目の前に、交差する国道241号が見えてきた。「よしよし、国道241号はどんなあんばいかな」と行き交う車の量を見ていると、思いのほか交通量は少な目である。こんな事ならば、音更町内から素直に国道241号を利用しても良かったか、と舌打ちする"ほし"。結局、道選びも時の運のようなものである。 そんななか、左手に駅らしき建物が見えてきた。 |
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| ▼次なる道の駅「足寄湖」へのルート: ピア21しほろから国道241号 (距離:約29.6km) さて、次に向かうは、道の駅「足寄湖」だ。足寄といえば、世間を賑わせている某政治家の生まれ故郷であるが、まぁここはあえてミュージシャンである松山千春の生まれ故郷といっておこう。"こあ"氏は昔から松山千春が好きらしく、足寄訪問を楽しみにしているようだ。 「ピア21しほろ」を出た我々は、国道241号を北上開始。9時前後に通った時よりも交通量は増えているようだが、それでも全体的な流れは早めだ。周囲は広大な牧草地帯が広がり、更にその向こうに防風林がある風景をみると、あぁ、やっぱり北海道を走っているのだ、としみじみと感じさせられる。そんな風景もしばらくすると山道へと変わり、しばし走れば左手に見えてくるヨーロッパ調の建物、あれが道の駅「足寄湖」だ。 |
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| ▼次なる道の駅「オーロラタウン93りくべつ」へのルート: 足寄湖から国道241号/国道242号 (距離:約43.7km) 次に向かうは、日本で一番寒い町として知られる陸別町にある道の駅「オーロラタウン93りくべつ」だ。幸い、今は夏ゆえ、寒さに震えながらの駅散策ではないのだが、その分、夏でもある程度は涼しいのかと思うと、ほっとするような、逆に肌寒さでやはり震えるのか、と考えたりも。 「足寄湖」を出た我々は、国道241号を足寄駅の方へと走り出した。 |
| ▽確かここらへんに松山千春の実家が?結局見つからず・・・ 松山千春の巨大な顔看板が掲げられた実家が、足寄駅から徒歩10分圏内にあるらしい。しかし、だいたいの位置までは、道の駅「足寄湖」売店の店員さんに聞いたものの、国道241号
足寄駅近くまでやってきても、どうにも見つけることが出来ずじまいであった。 |
| ▽ただひたすら山あいの道を行く国道242号
陸別へ 足寄駅を過ぎた辺りで、国道241号とわかれ、我々が向かう先は国道242号、陸別方面だ。この国道242号は、ふるさと銀河線(鉄道)と平行してひたすら山あいの道を走り、陸別町へと向かうのだが、風景的にはほとんど変化がなく、走る面白みという点ではいまひとつといったところだ。 |
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| ▼次なる道の駅「摩周温泉」へのルート: オーロラタウン93りくべつから(主)143号/国道241号 (距離:約92.3km) 車に戻った我々は、次なる道の駅「摩周温泉」に向かって出発。しかしながら、次の駅までは90km以上もの距離を走ることになる。あぁ、林道を走ればある程度効率的なルートで「摩周温泉」がある弟子屈町へ向かえそうだが、四輪が走れる道幅の林道かどうかはさっぱり分からずじまい。しかも、車の後部座席にはワインの瓶やらその他ワレモノ等がひしめきあっている。どうも後部座席から「そんな道を走るのはやめてくれー」といったオーラが発生しているようだ。 なにはともあれ、まずはカーナビのルートに従ってみよう、と案内に従って走り出した。どうやら、主要地方道143号をしばらく走り、国道241号に出たら、あとはひたすら東へ向かい、弟子屈町へと入るといった、我々が事前に睨んだとおりのルートである。主要地方道143号は途中、陸別サーキットや天文台等を横目に走る道だが、実に整備された山道といったところか。しかし、"ほし"は手元のツーリングマップルを見ながら、ある一部分が気になっている。それは、"主要地方道143号 カネラン峠 ダート4km残る"。結局、短い距離ではあるが、ダートは走る羽目になりそうだ。 |
| ▽猿、いや、カーナビも木から落ちる?主要地方道143号の謎 快適だと思われた主要地方道143号も、やがて路面は悪くなり、行く手に何かがありそうな予感がただよってきた。と、そこでカーナビが突如、左へ入れと言ってきたではないか。「え?このまま道なりじゃないの?」と"こあ"氏もかなり怪訝そう。しかも、この先早くもダート、おまけに道が陥没しているのだ。 |
| ▽カネラン峠を越えるとそこはダート
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| ▽ひたすら山あいの道が続く 主要地方道143号から国道241号
弟子屈方面
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| ▼次なる場所「摩周湖」へのルート: 摩周温泉から国道241号/(主)52号 (距離:約11.1km) そうして、アイスを食べ終えると早々に車に戻った我々だが、摩周湖アイスを食べた途端、無性に摩周湖に行きたくなった"ほし"は、「ここから15分程のところにあるらしいから、ちょっとだけ摩周湖に行ってみようよ」と提案。「次の駅へは営業時間内に行けるの?」と"こあ"氏は心配そうだが、「大丈夫大丈夫」と全く根拠無い回答をすると、早速行こうとせかす"ほし"。 道の駅「摩周温泉」から摩周湖へは、国道241号を北上し、主要地方道52号の案内に従って更に北上したところに位置する。所々に「摩周湖」の案内看板があるため、迷うことなく向かえるので安心だ。 平日の夕刻ではあるが、摩周湖方面へ向かう車は何台もいるようで、やはり観光地パワーを感じる。やはり、北海道には休・平日は関係ないのか。 |
| ▽「摩周湖」寂しげな神秘の湖に似合わない観光地の賑わい (到着時刻:15:35)
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これがまた凄まじい混雑で、とてもゆっくり店内を見て廻るどころではない。かろうじで摩周湖の展示室はあまり人がおらず、ゆっくりと説明パネルを読んでいられたが、売店コーナーは団体客がひしめき合い、押すな押すなの大騒ぎ。げんなりとしながら、それでも売店内を一周まわると、そのまま店の外へ脱出。結局、店内で印象に残ったのは、木彫り職人の素晴らしい技くらいだっただろうか。客が見ている前で実際に表札に名前を彫っている姿に、「よくこんな賑やかな場所で繊細な作業が出来るものだ」と感心。他、北海道では比較的メジャーなきたきつねグッズや摩周湖土産等が並び、多くの客があれこれ土産物を手にしていたようである。「それにしても、凄まじい混雑だった・・・」、我々は揃って深い溜息をつくと、そのまま無言で車に戻るのであった。 |
| ▼次なる道の駅「阿寒丹頂の里」へのルート: 摩周湖から(主)52号/国道241号/町道/(主)53号/(道)829号/村道/(道)243号/国道240号 (距離:約77.5km) ここで体力を使い果たすと、本日最後の駅である「阿寒丹頂の里」にはたどり着けない。なにしろ、摩周湖から道の駅「阿寒丹頂の里」へは距離にして約77km強もあるのだ。ここは気を引き締めて行かねば、と我々は再び主要地方道52号を、道の駅摩周温泉へ戻る形で走り出す。 |
| ▽主要地方道53号で一気に鶴居村に南下!おっと スピードに要注意!
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| ▽鶴居村の西隣に位置する阿寒町はもうすぐそこだ! 道道829号から村道へと走ると、その一角こはタンチョウ飛来地がある。冬であれば、タンチョウを見ることが出来ただろうが、さすがに冬の北海道訪問にはまだまだ勇気がいりそうだ。そんな会話をしながら村道から道道243号へと出てくれば、あとは阿寒町方面へと道なりにひたすら走る。周囲は特に気を引くものは何もなく、夕暮れの道をただ走るだけなのだが、相変わらずのどんより曇り空のせいか、日が暮れる時間が早いようにも感じられる。「駅に着いた頃にはかなり暗いかもしれない」 |
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| 無事に本日も予定数を全てクリア。今のところは無理なスケジュールは組んでいないつもりなので、これで予定どおり廻れなかったとしたら、今後は更に厳しくなるはずである。涙をのんで諦めた場所等もあるため、そのような場所はいずれまたのんびり行けることもあるだろう、なんて呑気に考えている。 さぁ、あとは宿へと向かうだけである。先程、我々が泊まるはずの宿が既に営業していないのではないか、なんて話をしたことは覚えているだろうか(って、何十行か前の話であるが)。電話をかけて「これから宿に向かいます」と連絡をいれた際に、詳しい場所を聞いたところ、どうやら我々が目撃した旅館ではなく、その数百m先にホテルがあるらしい。「な、なぁんだ」とほっと胸をなで下ろす。 我々は今まで走ってきた道を戻りながら、再び鶴居村へと向かうと、まだ真新しさを保つホテルが見えてきた。 |
| 皆さんにも教えたい宿シリーズ1:ホテルTAITO | ||||||
可もなく不可もなく、そんな宿は特にホテルの名称を掲載したり、あれこれ詳しく語るほどではないと思っているが、特徴をもち、且つリーズナブルなお宿は是非この場で紹介しておきたい。というわけで、今回の旅の中でやっと紹介したい宿に出逢った、それが鶴居村のホテルTAITOである。ホテルTAITOは、プロ写真家である和田正宏さんがオーナーをつとめる、ナチュラル派のホテル。和田さんはこれまでタンチョウの様々な姿を写真におさめており、館内にもそれら写真が飾られている。また、ホテルとしては非常に珍しく、和田さん自身が大切にしてきた多くの本が並ぶ図書コーナーがあり、宿泊者は自由に閲覧が可能といったユニーク且つどこか暖かみを感じるホテルだ。食事は洋食中心の家庭料理が楽しめる。温泉施設もあり、日帰り入浴も可能だ。 |
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| というわけで、ホテルに着くと一段落の我々は早速レストランで食事をとり、図書コーナーでしばし写真集を眺めながら時間を過ごす。図書コーナーには、前述のように、オーナーの和田さんのタンチョウ写真集の他、和田さん自身が昔読まれていた写真関連の本や、様々な写真集が実に多数置かれている。冬になれば、このような素晴らしい風景がこの目で見ることが出来るのか、と思うと、実に心躍らされたりも。そうして、道の駅「阿寒丹頂の里」のツルセンターをへ行けなかった分を、この図書コーナーで存分に楽しもうと、むさぼるように写真集を次から次へと見ていくのだが、やはりいつの日か、是非タンチョウに逢ってみたいものだ。 おっと、気が付けば随分と時間が経っている。そろそろ明日の準備をしなければ、と部屋に戻ったところで本日の旅が終了したような、そんな気分になりながらしばしぼんやり。そういえば、結局今日1日は左耳が聞こえないままであった。そのせいか、多少イライラすることも多かったものの、喉の痛みがだいぶ和らいでいることに気づいた。あぁ、そろそろ明日には治って欲しいものだ。 さて、明日7月4日は、いよいよ釧路・根室からオホーツクへと北上する。廻る駅数が少ない割には、長距離を走ることになるのだ。7月4日の旅で気になる駅といえば、「しらぬか恋問」の豚丼、しかしこの駅は明日のスタート駅となるため、さすがに朝一から豚丼は胃が受け付けそうになさそう。今回は豚丼を諦め、次なる駅「厚岸グルメパーク」の牡蠣あたりを食べたいものだ、なんてすっかり頭の中は明日の旅のことでいっぱいである。いや、正確には明日の旅の食事のことでいっぱいか。 さぁ、明日はどんな旅が待っているのやら。 |
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最終更新日:2002年08月02日