スタンプラリーオフシーズン 道の駅巡り旅日記
大あさり食べたい!花見たい!
春の突風の中を渥美〜日本のデンマークへ

愛知県編
2002年04月04日

4月に入ったある日、思いがけず平日に旅をする機会を得た我々は、「訪れる場所」をめぐって口論を展開していた。今は春、それならばやはり春を感じる場所に行きたい、とあれこれ地図を指さすが、どうも互いに乗り気になる場所が見つからない。「多少春を感じるには遅すぎるが、千葉あたりを走ろうか」ととりあえず場所は決定したものの、何かしっくりいかない我々であった。

と、丁度そこに耳に入ってきたのはテレビの某旅番組だ。画面に大きく映し出されたはなんと特大アサリ。それを美味しそうに頬ばる某芸能人の姿に"ほし"は釘付け。鳥羽(三重県)の特集のなかでの一コマだったのだが、「まてよ、特大アサリといえば、伊良湖でも確か食べることが出来たよね」、"ほし"の頭の中では、道の駅伊良湖クリスタルポルトの風景がよぎる。

「そうだ、大アサリを食べに伊良湖に行こう」、なんともあっけない決定であった。あれほど長時間悩んでいた行き場所が、たまたま偶然見かけたテレビ番組によって決まってしまうとは、これまた単純ではあるが、我々らしいといってしまえばそれまでだろう。

しかし、気軽に「伊良湖に行こう」なんて言っているものの、よくよく考えてみたら気軽に行ける距離とはやや言い難いではないか。当初は関東圏内をのんびり走るつもりだったはずが、いきなり片道300kmを超えるハードな旅へと予定変更だ。これはのんびりしてはいられない。さっさと寝てさっさと起きねば、と夕食のおかずをつまむスピードもおのずと早くなる。

道の駅「伊良湖クリスタルポルト」がある愛知県の渥美半島といえば、既に2000年冬に訪れている。周辺の道の駅も「田原めっくんはうす」のみということで、道の駅を目的とした旅にはやや物足りなさを感じたりもする。浜名湖・御前崎辺りに道の駅があっても良いだろうに、と思ってしまうのは、全くもって"ほし"の勝手な要望ではあるが、出来れば地域的にも偏りなくまんべんなく設置してくれると嬉しいものだ。

ということは、今回廻るのは「伊良湖クリスタルポルト」と「田原めっくんはうす」のみか。と、多少の不満を感じながら地図で渥美半島周辺を改めてみれば、2月に行きそびれた、いや、行ったは良いが既に夜間であった「デンパーク安城」が視界の端にチラチラと見えるではないか。「デンパーク安城」の隣接施設である安城産業文化公園「デンパーク」は今の時期、チューリップが咲き乱れ、非常に美しい景観を楽しませてくれそうだ。「よし、ルート的な効率はあまり良いとは言えないが、今(春)を逃してなるものか。ここにも行こう!」、"ほし"はひとりで大盛り上がりである。"こあ"氏はといえば、「たまに平日に休みがとれたならば、少しはのんびりさせてくれよ」と言わんばかりの表情ながらも、まんざらではないようだ。

というわけで、特に何の計画もたてぬまま、「特大あさり」と「デンパークの花」を目当てに今回の旅は決行されることとなったのである。


【東京都下出発時刻】05:13 【東京都下到着時刻】20:59
 色は愛知県の道の駅 (色は静岡県の道の駅)
  自宅/(一般道)/
東名高速道路 川崎IC-浜松IC/
(主)65号/国道1号/
(混雑回避で途中(県)316号)/
浜名バイパス/国道1号/
国道42号
日出の石門
駐車場
国道42号 恋路が浜
終車場
国道42号/国道259号 伊良湖
クリスタルポルト
09:42
国道259号/国道42号/
(主)28号/国道259号(bp)
田原めっくんはうす
11:00
国道259号/国道23号/
(県)383号/国道23号/
(県)320号/(県)292号/
(主)12号
デンパーク安城
12:55
(主)45号/(主)76号/
国道1号/
東名高速道路 岡崎IC-富士川SA
富士川SA
(富士川楽座)
18:50

▼道の駅「伊良湖クリスタルポルト」へのルート:
自宅から(一般道)/東名高速道路 川崎IC-浜松IC/(主)65号/国道1号/(混雑回避で途中(県)316号)/浜名バイパス/国道1号/国道42号/国道259号


今日は6時半あたりにのんびり出発するつもりが、行き先が渥美半島になったために当日起きたのは朝4時前である。といっても、今日は時間に追われるような慌ただしい旅ではないのだ。スタンプラリーのオフシーズンくらい、のんびり旅気分を味わいたい、なんて口では言っているのだが、実のところは時間とお金をかけて遠くまで行ったならば、少しでも多くの場所を廻らなければならない、というちょっとしたせこい考えが頭を巡らしてしまう。それが日帰り旅行だとしたら、なおさらのことである。

しかし、今回の旅ではそのせこさも通用しない。場所的にひとつでも多くの道の駅に行こうとしても、周囲にかんじんの道の駅が無いからである。「まぁ、のんびり行こう」、似合わない言葉とともに夜明けの空の下、出発したのであった。
 
▽突風の東名高速をひた走る、浜松ICまで

ここのところ、中央自動車道を利用することが多かった我々であったが、愛知県南部へ向かうということで、久々に東名高速を利用することになる。しかし、平日の東名高速道路、それも厚木辺りまではあまり利用したくない区間である。"ほし"が昔携わっていた仕事は、特に厚木(神奈川県)方面への出張が多く、それも実験機材等を持ち込む関係上、どうしても車で移動せざるを得なかった。その際には必ずといって良いほど、首都高速から東名高速 厚木周辺まで混雑に巻き込まれ、何度このまま帰ろうかと思ったことやら。

そんな憂鬱な思いを抱えながら、我々は一般道をひた走り、川崎ICまでやって来た。渋滞が発生する時間帯よりはやや早めに川崎ICから東名高速本線に入ったことが幸いしてか、交通量はそこそこありながらも流れは順調だ。ところが、本日は渋滞以上に憂鬱な問題があったのである。それはしばらくおさまることの無なさうな強烈「横風」、それこそ車が流されるのではないだろうか、といわんばかりの横風がずっと吹きっぱなしなのである。「これ、渥美半島に着く頃にはやんでくれるよね」と自信なさげに"ほし"、それに対し「わからないよ。ずっとつきまとわれたりして」と冗談っぽく笑いながら言う"こあ"氏だが、どうやらそれは冗談に終わりそうにもなさそうだ。

さて、気が付けば山北町、神奈川県と静岡県との境辺りにまでさしかかる。次は御殿場ICだ、と思いきや、その手前で東名高速は右ルートと左ルートに分かれ、足柄SA手前で合流するのだが、皆さんは普段どちらを選ぶだろうか。はたまた、初めて東名高速を走る人にとっては「なんだ?この右・左ルートとは」と面食らうかもしれない。どちらのルートを走ったとしても結局合流するので、特に気にしたことは無かったのだが、こうしてまじまじと分岐点をみると、「走りやすさ」に差があるのではないだろうか、と考えてしまう。今回は、右ルートを選択したのだが、東名高速道路では珍しくコーナーが続くのだ。どうも、東名高速というと「限りなく直進が続く」印象を持ってしまうのだが、ここだけはまるで中央自動車道を走っているような気分にさせられる。

前方をみれば富士山が見え隠れしている。高速道路から富士山を堪能するならば、東名高速に限るのではないかと思う程、その美しい姿を惜しげもなくさらしている。いや、よくよく見れば雲にその身をところどころ隠されながら、走り行く車を見守っているようだ。そう、この日の天気は、まるで台風でも来るのではないか、といわんばかりの黒い雲が前方を覆い、チラッとみえる青空が虚しいのだ。「今日の天気は晴れのはずだったよね。でもフロントウィンドウにあたってるこの水滴は何?」と気まぐれな天気に、こちらが泣かされそうだ。更には、この強烈な横風のせいか、あちらこちらで落下物だらけである。

VICS情報等で案内する以外にも、思わぬ落とし物をされる車は後をたたず、それこそ神経をすり減らしながらハンドルを握る"こあ"氏の疲れも尋常ではない。前方には「え?まさか雪?」と思ってしまう程、ゴミや葉、花弁などが舞きあがり、走る者を動揺させる。渋滞こそ無いが、これではとても快調に走るという訳にはいかなそうだ。

何時間走っただろうか、げんなりとした我々の前に、やっと見えてきたは浜松ICである。

 
▽国道1号はやはり混んでいた 浜松から豊橋市へ

浜松ICで一般道におりると、渥美半島まで延々と一般道を走ることになるのだが、お決まりのルートといえば国道1号から国道42号をひたすら西へ西へと走る海岸線沿いルートだろう。しかし、我々はここである事を忘れていたのだ。そう、それは国道1号の万年混雑である。しかし、それに気づいたのは国道1号に出てからだ。「しまった、更に次の浜松西ICで降りた方が得策ではなかっただろうか」と思っても後の祭りだ。海岸線沿いに近づくにつれて、車の量もいよいよ増えていき、すっかり渋滞状態だ。

「ま、まずいぞ、ここから2時間近くは一般道を走らなければならないのに、今からこんな渋滞に巻き込まれてどうするのだ」、おいおい、今日は時間を気にせず行こうと威勢良く言っていたのは誰だったか、"ほし"は前方の渋滞から逃げる手段を探している。と、そこに"こあ"氏が「ガソリンを補給したいんだけどなぁ」とぼそぼそっと申し出る。確かに、ガソリンを補給するならば、浜名湖辺りを通過するまでになんとかしておきたい。というのも、国道42号に入ってからではガソリンのメーカーを選ぶどころか、ガソリンスタンド自体、少ないのだ。

そこに、反対車線ではあるが、JOMOのスタンドを発見。ここで逃してなるものか、とそそくさとスタンドへと入る。そこでふと思いついたは「わざわざ渋滞の国道1号に復帰しなくても、国道1号と平行して走る一本北側の県道(316号)があるから、これを使おう」なる案であった。しかし、その提案は、なんとも無駄足に終わったのである。どうやらこの県道316号、国道1号が混雑していた時の裏道として使われるらしく、行き交う車がやたら多い。しかも、国道1号と異なり片側1車線の細い道で交通量が多いとなれば、どう考えても渋滞回避をしたような気分にはならない。

「だめか、国道1号に戻った方が良いや」と結局1,2km程走ったところで国道1号に復帰。すると、国道1号の渋滞も解消され、交通量は多いながらまともに流れているではないか。全てが徒労に終わった訳だ。

やがて浜名バイパスに入ると、交通量もグッと減り、非常に快適な気分で走り出した。この浜名バイパスは夜中になると無料になるのだが、昼間はしっかりと料金を徴収される。しかし、海沿いを走る整備の行き届いた道路はなんとも気持ちが良いものだ。先程のうんざり状態も、この浜名バイパスですっかり消え去った我々であった。

 
▽海に近いはずなのに海が見えず?国道42号 豊橋市から渥美町へ

国道1号から国道42号に出ると、それまでの快適でハイカラな道から一転、素朴なのんびりとした空気が流れる道が続いている。この国道42号、確実に海のすぐ側の道のはずなのだが、海からは遠いため、海沿いを走っている感覚にはならない。しかし、道路脇に植えられた花や木々がどうも南国をイメージさせる。そんな風景を見ながら、つい房総を走っているような感覚になったりも。

しばらく西へ走り続けると、やがて田原町にさしかかる。すると、前方には道の駅「田原めっくんはうす」を案内する看板が見えてきた。しかし、我々が最初に訪れるのは「伊良湖クリスタルポルト」ゆえ、この看板の案内は無視する形で、そのまま尚も西へ走るだけだ。

平日のせいか、基本的に交通量は少ないものの、のんびり走る車がぽつぽつと現れる。しかし、どの車も店やら畑やらと途中で右へ左へと曲がっていくため、我々のようにひたすら道なりに進む車はほとんどいない。そんな中、渥美町に入るとやっと左手に海がチラチラと見えてきた。渥美町には、「花の村」なるレジャー施設や、「伊良湖フラワーパーク」なる花を楽しめる施設があり、この国道42号を走っていれば丁度フラワーパークの横を通過することになる。興味深げにフラワーパークの入口を車の窓から覗くと、9時過ぎから既に客がいるではないか。まぁ、我々も人の事は言えないだろう、現に朝早くから道の駅に向かっていそいそと走っているのだ。

そうしてフラワーパークを通過すると、次なる名所は「日出の石門」である。

 
▽「日出の石門」を見るために駐車場に立ち寄ったは良いが・・・

数度この国道を行き来しているのだが、これまで特に「日出の石門」を気にすることなく通過していた。そして今日もまた観光名所を振り返ることなく通過するだろう、と思いきや、「ちょっと駐車場に寄ってみようか」といきなり"ほし"が前方の「P」の看板を指さす。

危うく通り過ぎるところであった「P」の看板の下を入り込むと、そこは割と広めな駐車場だ。公衆トイレも設置されているわ、ちょっとした物産店もあるわで、気分はこじんまりとした道の駅(といっても店は閉まっていたのだが)。早速、車を停めていざ降りると、「ゴーォッ」、相変わらず風はすさまじい勢いで行く手を阻む。「今日は日本列島何処もかしこも強風だらけか」と、真っ直ぐ歩くことすら困難な風に嫌みのひとつも言いたい。

「ところで日出の石門はどれだろう」と敷地内の案内板を見上げると、どうも遊歩道をしばらく歩かなければ石門を拝めそうにない。さすがにこの風の中を歩く元気はなく、結局この駐車場から見たのはわずかに咲き残った菜の花と広大な海だけであった。といっても、駐車場から海を見渡し、更に伊良湖岬の方面へと視界を向けると二つの奇岩が見える。「あれが日出の石門なのだろうか。でも門状になっているようには見えないな」と"ほし"が呟く。すると"こあ"氏「ここからだと門としては見えない位置みたいだね」と目を細める。どうしても見たいならば、やはり歩く他無いのか。

結局、強風を口実に我々は歩くことを選択せず、すごすごと車に戻ってしまったのである。

 
▽「恋路ヶ浜」は日本の渚百選のひとつ、白い砂浜が美しい

日出の石門周辺から伊良湖岬への道は、ただ走るだけでも気持ち良い。左手に海を見ながら、道路脇の花々が映え、実に絵になる風景なのだ。2000年冬に通った時には、既に夕刻、しかも天候も悪かったため、もの悲しい風景であったが、今日のように晴れ上がった空の下を走るのは、妙に嬉しい。

我々はこのまま直接「伊良湖クリスタルポルト」へ向かうはずだったのだが、あまりに空が真っ青なので、その天候に誘われるように、恋路ヶ浜も立ち寄ってみることにした。おぉ、十分に観光旅行をしているではないかと、これはあくまでも自己満足に過ぎないが、案内看板に引き寄せられるように駐車場に入ってみる。

と、そこはかなり広大な駐車場、幾つかの物産店が並んでいるのは、先程立ち寄ったばかりの駐車場に類似しているが、規模的にはこちらの方が数倍大きいようだ。駐車場に車を停め、窓から外を見回すと、"ほし"はその場所が以前にも訪れた事があることを、やっと思い出した。そう、まだ"ほし"が運転自体を趣味としていた頃、車を買って嬉しさのあまり、ひとりで一般道を使って何処まで走れるか、と埼玉からせっせと伊良湖岬まで走った事がある。その頃の記憶はほとんど消えかけていたのだが、かすかな記憶の断片から、当時のやんちゃぶりが思い出される。

「恋路ヶ浜って何かあるの?」と"こあ"氏は至って現実的。「何があるって、こんなに素晴らしい浜があるでしょう、浜が。」と"ほし"は指をさしながら白い砂浜をしばし眺める。恋路ヶ浜には恋にちなんだ言い伝えもあり、またその名に誘われるように訪れる男女も多いとか。更に数々の日本百選にも選ばれており、駐車場には石碑も建てられている。

砂浜から海を見ていると、左手かなり遠くに日出の石門が、ほんの小さくではあるが見えている。それもわずかではあるが、門状になっているのも確認出来る。まさかここから日出の石門が拝めるとは思っていなかっただけに、思いがけずの喜びであった。

 

 
 
「伊良湖クリスタルポルト」アッツアツの焼き大アサリを食べよう (愛知県渥美町)
到着時刻:09:42 スタンプ設置場所:旅客ターミナル内2階観光案内カウンター上
さて、「恋路ヶ浜」から道の駅「伊良湖クリスタルポルト」はすぐ目と鼻の先である。駐車場から国道へ復帰すると、すぐに道の駅の案内看板が見えてきた。その案内に従って走れば、すぐに見えてきたは道の駅「伊良湖クリスタルポルト」である。

この道の駅はフェリー発着場に隣接している「伊良湖旅客ターミナル」。建物内にはフェリー券売場もある他、売店や軽食コーナー、レストラン、やしの実博物館等から構成されている。以前訪れた時にも感じた事だが、この駅は陸上の「道の駅」だけでなく、海上の「道の駅」も兼ねているのだとしみじみと思ったりも。建物の外観も近代的で、旅客ターミナルの威厳を感じさせる。

早速、建物内に入ると、2000年の冬訪問時よりも売店内が少し変化、それもやや品数的に少なくなったと感じるのは気のせいだろうか。そういえば、以前は「当店人気商品」を掲示していたのに、今回はそのような掲示は何処にも見当たらない。思えばあれから1年以上が経過しているのだ。そんな違いがあっても仕方がないだろう。しかし、売店内で販売しているオリジナル菓子「クリスタルメロン」は健在であった。しかも、その横にはメロンチーズケーキなるものもあり、今回はそちらに注目してみることにした。
次に、軽食コーナーを覗いてみる。ここも前回訪問時とは異なり、「スナックコーナー」から「麺屋 岬亭」なる店に生まれ変わっているではないか。

2001年に現在の名称へと変わったこのお店、伊良湖ラーメンや血の池地獄ラーメンなる激辛ラーメンにこだわっているが、勿論、本日の目的であった大あさりも販売している。実は、店が変わってしまっていたため、もし大あさりが無かったらどうしようか、と内心ヒヤヒヤしていたのだが、これでホッと一安心。そういえば、この店の味を自宅でも味わえるよう、売店では「岬亭 伊良湖ラーメン」も販売されている。
さぁ、我々の主たる目的を果たそうではないか。岬亭に入った我々は早速「焼き大あさり」の食券を買い求め、店でしばし待つ。さすがに10時前のせいか、客は我々以外に1組いるだけであった。ぼんやりと窓から見える駐車場の風景を眺めながら「休日に比べれば空いているけれど、それでも結構車は停まってるんだね」と感心していると、お待ちかねの「焼き大あさり」が出来上がった。

「お、大きい・・・」それは我々が通常見かけるあの"あさり"とは全く別物である。まるでハマグリか、といわんばかりの大きさに思わずどうやって食べようと躊躇する程だ。味的には醤油で味付けし、焼いているだけなのだろうが、なんともいえぬ磯の香りとどこか濃厚で且つ香ばしさすら感じる味に、思わずノックアウトである。しかし、2個で400円というのは、これ高いのか安いのか。

3階のレストランは残念ながら11時から営業らしく、3階へ上がるエスカレータにはロープがはられて上に上がることも出来ない。前回訪問した時も、15時で閉店とかで、結局3階にはこれまたあがれずじまい、よほど我々とこのレストランとは縁が薄いのだろうか。となると、次回こそはなんとしてでも、と意地になる"ほし"であった。

2階の観光案内所カウンター上には、スタンプが置いてある。実は、2000年に押したスタンプは、どうも老朽化が進んでおり、いまひとつ綺麗に押すことが出来なかった。今回はそのスタンプが新しいものに変わっているかも気になるところだったのだ。ところが、いざスタンプを見てみると「・・・」、"ほし"は無言でその場を離れるしかなかった。そう、2000年訪問時と変わっておらず、駅名の部分は字が潰れてしまっているのだ。もしかしたら、あれから新調はしたが、押す者が多く、老朽化が異常に早いのだろうか。やや残念ではあるが、まぁ「焼き大あさり」も食べることが出来たことだし、目的の一つ目は無事に果たすことが出来たという訳で、さぁ出発だ。
 
 

▼次なる道の駅「田原めっくんはうす」へのルート:
伊良湖クリスタルポルトから国道259号/国道42号/(主)28号/国道259号(bp)

相変わらずの強風に煽られるように車に戻った我々が次に向かう先、それは「田原めっくんはうす」である。渥美町に隣接する田原町にある駅なため、さほど時間もかからずしてたどり着くだろう、車室内にそんな安心感が漂いながら、いざ出発。

さて、「伊良湖クリスタルポルト」から国道259号で渥美半島の北側沿岸部を東へと向かうものと思っていた"ほし"だが、カーナビは相反するように国道42号で東へと行け、と指示している。つまり、今まで走ってきた道を逆戻りせよ、ということなのだ。それでは渥美半島を一周廻ることにはならないではないか、と不満げな"ほし"であったが、「距離的には国道42号を利用して向かった方が近いみたいだよ」と"こあ"氏に説き伏せられてそのまま国道42号を走ることになったのであった。
 
▽国道42号、そして主要地方道28号を経て渥美町から田原町へ

再び国道42号を赤羽根町方面へと走り出した我々であったが、実はこの国道42号を赤羽根村方面へと向かうほんの一瞬の風景が、特に気に入っていたりするのだ。それは、「伊良湖クリスタルポルト」から日出の石門へと向かう急な坂から見える前方の風景だ。坂を下りながら、はるか先まで続く白い砂浜と青い海を見ただけでも、この道を通って良かったと思う程であるってややオーバー気味であるが。

その後は南国情緒漂う道をしばし走りながら、所々広がる菜の花畑も今の時期ならではだろう。右を見ては、「あっ、菜の花!」、左を見ては「あのオレンジの花は何だ?」、どうやらすっかり童心に戻ってしまったようだ。

 
それだけではない。道端のあちこちに掲げられた「メロン」の看板を見ると、「あぁ、渥美半島に来たのだ」と妙に実感させられるのだ。各店舗も、「メロン」看板も工夫し、客の目を惹こうと頑張っており、その看板をみるのも結構楽しかったりもする。

しかし、このまま景気良く国道42号を走り続けていては、またしても静岡に逆戻りだ。前方に道の駅「田原めっくんはうす」の案内看板が見えてきたところですかさず内陸側へと入り込む。この主要地方道28号、国道42号に引き続き特に交通量も少なく、しばらくのんびりとした静かな道を4km強程走れば、次に出てくるは国道259号である。

道の駅「田原めっくんはうす」に出るには、国道259号バイパスに出ることが重要である。もし、バイパスで曲がり損ねてもまたしても国道259号との交差点が出てくるのだが、こちらで曲がってしまうといつまで経っても「田原めっくんはうす」に到着することが出来ぬまま、隣町まで行ってしまうかもしれない。というわけで、国道259号バイパスに出ると、あとは右手方向に道の駅が見えてくるのをひたすら意識しながら、豊橋方面へと走るのであった。
 

 
 
「田原めっくんはうす」春の衣替えの途中?ただいま外壁工事中 (愛知県田原町)
到着時刻:11:00 スタンプ設置場所:休憩スペース内
国道259号バイパスに出てからまもなく、右手に見えてきたのは道の駅「田原めっくんはうす」だ。青空の下、今日は写真日和だと喜びながら駐車場に入ったのもつかの間、よくよく見れば「田原めっくんはうす」の正面外壁に沿って足場が設置されているではないか。それもその鉄骨の柱は建物の下から上までズズズイッと、見事に正面外壁を塞いでいる。

「うぅ、よくよく考えれば今日は平日だし、それも仕方がないか」と"ほし"は予想外の壁にすっかり意気消沈。まぁ、これで田原めっくんはうすが美しく甦るならば、悲しんでなんかいられない。それに、二度と訪問しないという訳ではないのだ。またいつか訪れた時に改めて青空の田原めっくんはうすを撮れば良いではないか、とカメラをスッと鞄にしまうと建物の中へと入っていく。

道の駅「田原めっくんはうす」は、特産品販売所、食事処、花木販売所、更に休憩スペースを兼ねた観光案内所等から構成される「ちょっと立ち寄り型」の道の駅だ。休日のみならず、平日でも立ち寄る客が多く、駐車場にはいつも多くの車で賑わっている。また、観光案内コーナーも充実しており、田原町周辺や渥美半島の観光名所を分かりやすく掲示している点は非常に評価出来る。
2000年冬の時点から更に視覚的に訴える演出も華やかになっていた。例えば、観光案内スペース内にある渥美半島クイックナビは、壁に大きく渥美半島の地図が描かれ、その手前に並ぶ数台の端末から観光案内情報を閲覧することが可能なのだ。カーナビシステムも稼働しており、そういえば以前訪れた時にはまだ車にはカーナビを搭載しておらず、このカーナビシステムで次の駅までの所要時間を確認したものだ。

そんな設備を見ながら、妙に懐かしい気分にさせられる。既に訪れたことがある道の駅であっても、再訪の際にあれこれ回想したり新たな発見にうかれたりもするものだ。
続いて売店の方へと足を運んでみる。冬に訪れた時はとにかく至るところ、メロン・メロン・メロン状態であったが、4月最初というこの時期にはさすがにメロンは見かけない。その代わりにイチゴとトマトという赤色コンビがズラリと並んでいる。「おぉ、イチゴが安いねぇ」と感心しながらあれこれ眺めるのも楽しい。

田原銘菓のあさりせんべいもレジ近くに置かれている。この「あさりせんべい」の宣伝看板を国道42号上で見かけたっけ、と思わず試食ケースからひとかけらを取る。そしてパクッ、「適度な塩気が美味しい」と"ほし"、"こあ"氏も「思わずかっぱえびせんを思い出したよ」と素直な感想だ。

実はここで是非とも「メロン漬け」なる漬け物を買おうと考えていたものの、田原めっくんはうすのオリジナルラベルの焼酎やらあさりせんべいを手にしていると、さすがにこれ以上は予算的に躊躇され、今回も結局断念せざるを得なかったのであった。あぁ、次こそは買おう「メロン漬け」。
観光案内コーナーの壁際にあったインフォメーションコーナーがいつの間にか「渥美半島クイックナビ」に変わったためか、以前はそこに設置されていたスタンプも移動し、休憩スペース脇のテーブルの上に置かれている。しかも、シャチハタの新型スタンプになり、デザインも変更されているではないか。これだからスタンプ巡りはやめられないな、と思いつつ新しいスタンプをノートにポンと押し、にんまりしながら案内所付近を通過する。と、そこに「メロン狩りっていつ頃から出来ますか」と質問している観光客の声が聞こえてきた。

"こあ"氏も観光案内コーナーのパネルを見て、「メロン狩り」という存在そのものにかなり興味を持ったらしく、しきりに"ほし"に「メロン狩りって、メロン採って食べ放題なのかな。でもイチゴ狩りと違って、採ってその場で食べるという訳にはいかなそうだし、丸々1個食べれば結構満腹になりそうだよね。」と疑問を投げかけてくる。確かに、イチゴ狩りとはかなり勝手が違うようにも思えるのだが、どのようなものなのだろう。

と、その話題のメロン狩りだが、だいたい5月あたりから可能らしい。パネルには6月から、と書かれていたのだが、年によって多少は前後するのかもしれない。メロン狩りがあるのならば、スイカ狩りがあっても良さそうだ。いやはや世の中にはいろんな「狩り」があるものだ。
そろそろ"こあ"氏の空腹度が限界に達してきたらしい。どうやら、前の駅で食べた「焼き大あさり」が呼び水になってしまったのか。この駅で食事をするべきかそれとも次の駅まで我慢するか、しばし悩んだあげく「次の駅で食事にしようか」と言いつつ、建物を出ようとしたその時、入口で販売する"あるもの"に視線が集中した。そう、建物入口では軽食等を販売している中、道の駅とは切っても切れない存在であるソフトクリームを販売している。しかも、そのなかに「メロン」を発見、これは食べねばならぬ、と慌てて買いに走る"ほし"。値段も200円と割と安価である。早速、ソフトクリームを手にするとその味を確かめるべく、再び建物内の休憩スペースへと戻ったのであった。

さて、あいかわらず最初に一口食べるのは"こあ"氏、「うーん、メロン味だ」とそれだけ言うとソフトクリームを"ほし"に押しつける。「ん?」と怪訝そうに"ほし"も続いて一口、「確かにメロン味だ」、おいおい、感想はそれだけか、と言われそうだが、とにかく強烈なメロン味が口に広がるため、なかなか飾り立てたような言葉が見つからないのだ。口触りはまったり感が強いといったところだろうか。"こあ"氏はあまり好まないようだが、"ほし"はあっと言う間に平らげてしまった。今度、もし食べるとしたら、メロンとバニラのミックスあたりを食べてみたいものだ。その方が全体的にまろやかな味になりそうな予感がするのだが、どうだろう。

結局、"ほし"の腹は満たされたのだが、"こあ"氏の腹は不満に満たされたまま、建物を後にしたのであった。
 
 

▼次なる道の駅「デンパーク安城」へのルート:
田原めっくんはうすから国道259号/国道23号/(県)383号/国道23号/(県)320号/(県)292号/(主)12号

というわけで、ここまでは以前訪れた駅ばかりを廻ってきたが、次は営業時間中に訪れる初の駅となる。2002年2月に一度「デンパーク安城」は訪れてはいたものの、いかんせん夜間、休憩所自体は開いてはいたが直売所も既に閉まっており、とても駅を堪能したという実感は持てていなかったのだ。しかも、これら駅の施設の横には、安城産業文化公園である「デンパーク」があり、ここでは四季の花々が非常に美しく演出されているらしい。これは是非とも昼間に行かなければ、と使命感に燃え、本日の目的のひとつ「デンパークの花を見る」が加えられたという訳である。

しかし、ここ「田原めっくんはうす」から「デンパーク安城」までは50km以上、決して近いとは言えない距離だ。国道23号等の幹線道路は混雑も予想される。一体何時頃に到着出来るのだろうか、と多少の不安を抱えながら、国道259号を走り出した。
 
▽国道259号から国道23号、多くの車と共に田原町から蒲郡市へ

国道259号も豊橋市に入ると交通量は増え始め、ペースダウンを余儀なくされる。そんな時は、周囲の風景でも見ながらどんな些細なことでも見つけてやろうと考える"ほし"、早速この周辺では特によく目につくものを発見。それがキャベツ畑である。愛知県のキャベツの生産量は全国においても非常に高く、その多くが渥美半島で生産されているものらしい。なるほど、それで右を見ても左を見ても、キャベツ畑が目につくのか、と納得。

そんなキャベツ畑の間を走りながら、国道259号から国道23号へ流れ込むと、今までののどかな風景からガラッと変わり、海沿いの工業地帯のような風景が窓から見え、道の性格もまるで自動車専用道路の如く立派に整備されている。トラックを中心に交通量も多いのだが、片側2車線なため、まだ救われた気分だ。そうして、やがて有料の橋(豊川橋)を経て、尚も国道23号を走り続けるその左手には青い海が広がっている。海辺のドライブ気分を味わうことが出来、気分も上々なうちに、蒲郡市にやってきた。この蒲郡、「がまごおり」と読むのだが、なかなか威勢の良い市名ではないか。

この周辺は海辺の風景が一層美しく、つい見とれる一幕もあるため、風景を堪能するのは同乗者だけにしておいた方が良さそうだ。

 
▽海沿いを離れ内陸へ 蒲郡市から西尾市を経て安城市へ

おっと、このまま海沿いを走っている訳にはいかない。そろそろ内陸部へ入り安城市へ近づこうと、カーナビが指示をする。それは、JR三河三谷駅を過ぎた辺りで国道23号から県道383号に入れ、というものだ。特に疑問を持つことなく素直に従った我々ではあったが、そのルートを手元の地図で確認した"ほし"、「ん?このまま国道23号を走っても自然と内陸部へと入っていくのに、わざわざ商店街風の道を案内してくれているよ」とやや不満げ。

やや遠回りしたとしても、信号が少なく交通量の流れ的にスムーズな方が結果的には良いと思うのだが、さすがにカーナビはそこまで考慮しないようだ。そうして、駅前商店街風の道をしばらく走り続けると、再び国道23号に合流だ。さぁ、ここから本格的に内陸部へと北上、いや、正確には北西へと上がっていく。

西尾市へと続く県道292号はのどかな田園風景、片側1車線が確保されているため、そこそこの走りやすさだ。「海沿いとはまた違う良さがあるね。」とのんびりとした空気に春を感じる。と、なにやら前方にかなり長く続く桜並木が見えてきたではないか。「な、なんだ?ここは」と知らぬ間に桜の名所にでも来たのかと驚く我々。しかし、よくよく見ればそこはデンソーの西尾製作所の敷地らしい。敷地内の道沿いにかなり立派な桜が植えられているのだ。「すごいなぁ、デンソーの社員たちはここで花見が出来るね」と思わず感嘆の声を上げながらしばし車窓から桜を楽しむ。といっても、既に桜の見頃は過ぎ、葉桜にはなっていたのだが、これがもう少し早い時期に通っていれば、更に感動の桜が見られたのではないだろうか。

さぁ、更に県道292号を走っていくと、矢作川を越えていよいよ安城市だ。ここまで来ればあともう一息である。


 
 
「デンパーク安城」ここへ来たらやはり隣接の公園デンパークへ是非寄ろう! (愛知県安城市)
到着時刻:12:55 スタンプ設置場所:道の駅休憩所内
県道292号から主要地方道12号に入り、「デンパーク」の案内看板も見えてきた。ところが、数キロ手前までやってきたというのに、あの恒例の道の駅案内看板は見当たらない。前回来た時は夜間だったため、単に気が付かなかっただけなのか、と思いこんでいたのだが、どうやら数キロ手前の案内看板は道の駅となる以前から設置されていた「デンパーク」のみらしい。

そして「デンパーク東」交差点を案内看板に従って曲がれば、広大な公園デンパークの施設群と共に道の駅の案内看板も見えてきた。やっと到着である。ところが、入口付近で人影を目にする。「え、平日だというのに駐車場の誘導員がいる」

いやはや、これにはビックリ仰天の我々。駐車場にズラリと停まっている車・車・車、園内に向かう人・人・人、この光景に「今日って間違いなく平日だよね。」としばしポカンと口を開けて見ている"ほし"、「まぁ、今は丁度春休みだからねぇ。その影響も少しはあるのではないかな」と"こあ"氏は苦笑しながら、空きエリアを発見すると慌てて駐車する。こんな風の強い日に何もわざわざ来なくても、なんて言いながら自分たちもそのひとりではないか。それにしても、平日にこれだけ人がいるということは、休日はどんな状態なのか。そこで"こあ"氏は一言「休日には来たくない駅だ」ぽつり言う。おいおい、普通はなかなか平日に訪れる機会もないだろうに。
ここで、恐れおののいていても仕方がない。まずは道の駅「デンパーク安城」の方を覗いてみようではないか。

安城市の道の駅「デンパーク安城」は、駅の設備としては割とこじんまりとしている方ではないだろうか。道の駅用の駐車場を挟み、屋外トイレ、そして向かい側には休憩施設と農産物直売所がある、ちょっと立ち寄り型道の駅の典型的な部類である。食事処は、お隣の産業文化公園「デンパーク」(有料施設)内には数カ所あるのだが、道の駅としての敷地内には無い点はご注意を。といっても、折角ここまで来たならば、是非この隣接の公園施設「デンパーク」も一度は立ち寄って見てはいかがだろう。何を隠そう、我々の目的は道の駅「デンパーク安城」以上にこの隣接の「デンパーク」だったりするのだ。
というわけで、まずは道の駅の施設群へと足を運ぶ。休憩施設は2月にも一度訪れた事があるため、まだ記憶に新しいのだが、その隣にある直売所は今回初めて訪れる。店内は割と広め、地元産の野菜が多数置かれており、買い物にいそしむ人も多い。

辺りをキョロキョロする我々の目にすかさずとびこんできたのは、いちじく商品。安城市はいちじくが特産のひとつであり、店にもいちじくの商品があれこれ並ぶのだが、中でもいちじくワインの味には興味津々だ。
"こあ"氏は相変わらず甘い物の類が気になるらしく、安城の特産である梨・いちじく・キウイの各ういろうの中からどれを選ぶか悩んでいる。

あまり長々と悩んでいる"こあ"氏に対し、「ここは、いちじくで揃えよう」と"ほし"が半ば強制的にいちじくういろうを選択、いちじくワインと共に購入したは良いが、さぁ、一体どんな味なのやら。
と、駅の施設散策はあっと言う間に終わってしまい、さぁ、お待ちかねの「デンパーク」だ。早速入園券を購入、大人はひとり600円、これが高いか安いかは入ってみてからのお楽しみだ。

施設のだいたいの内容としては、マーケット(物産館)、ロマンチックガーデン、花の大温室、そして地ビール工房・レストラン、安城和牛レストラン、デンパーク館なる展示会場(案内所・体験工房含む)、軽食処数軒、水辺の公園や世界の梨園、子供達が遊べる遊戯広場や風車等、全て廻るとかなりの時間を要しそうだ。
正面入口からいざ公園へと入ると、右手にはチューリップがそれはそれは見事に咲き乱れている。ひとつ残念なことはといえば、本日が強風なせいか、全ての花々が皆、風になぎ倒されんばかりに傾いてしまっていることだろうか。チューリップたちは、それこそ皆「ダンシングフラワー」状態なのだ(昔、ダンシングフラワーなる玩具が流行ったのを覚えている人はいるだろうか、振動に合わせてひまわり型のフラワーが踊る、アレである)。

やはり、強風は花には大敵だ、と可哀想に思いながら、それでも負けずに美しく咲いている花々にしばし見とれる。
花よりしおれた様相の"こあ"氏、どうやら今すぐにでも栄養補給が必要そうだ、と慌ててパンフレットを見ながら食事処を探す。すると、公園の奥にビール工房を兼ねたレストラン「ホレ・フェスト」と安城和牛のレストラン「花車」を発見。

「さぁ、どちらにしよう」と両レストランのメニューを見ながらしばし悩む。和牛レストランの方はバーベキュー等を中心とした形式、そしてビアレストランの方では洋食中心のメニューである。いつもならば和牛に惹かれる我々ではあったが、今日は珍しくビアレストランの洒落たメニュー構成に惹かれ、「ホレ・フェスト」を選択すると、早速店の中へと入る。
店内は天井が高く、ヨーロピアンな空気が流れる。中にはビール醸造過程等がガラス越しに見えるようになっており、これがまたなかなかの迫力だ。

今回我々が頼んだ料理は、幾つかあるランチセットの中から牛肉のビール煮込みランチであった。折角ビアレストランに入ったのだから、やはりビールにちなんだものが良いか、と単純な発想であったが、さぁ、これが吉と出るか凶と出るか。
ほどなく、セットについてくる飲み物がやって来た。そう、このランチにはビールかソフトドリンクが付いてくるのだ。ドライバーの"こあ"氏はアイスカフェオレ、そして"ほし"はといえば、相変わらずビールである。「デンパーク」の地ビールには、ヴァイツェンタイプの「人魚姫の恋」、エールタイプの「裸の王様」、そしてボックタイプの「黒鍬麦酒」という3種類がある。全て味わうのは購入して家でじっくりと、と思い、今回はヴァイツェンタイプを飲んでみる。あらまぁ、これがなんとも飲みやすい。でも味わい薄い訳ではなく、麦芽の強い刺激が無いためか、サラッと飲めてしまう。「これはキュッといけてしまいそうだ」とすっかり"ほし"はご満悦。

セットについてくるサラダも生ハムにチーズがかかった見た目にも豪華なもので、勿論満足の味だ。ただ、"こあ"氏にはドレッシングの酸っぱさが気になったらしいが、このあたりは個人差もあるだろう。
いよいよメイン料理の「牛肉のビール煮込み」、これには"ほし"以上に"こあ"氏が絶賛。牛はトロッと溶けて口の中でとろけるような感覚、味的にはビーフシチューを思い浮かべて頂ければ分かりやすいだろうが、それにしてもこれはビールがすすむ味だ。普段、昼間は決して2杯目は飲まない"ほし"が、思わず「ビール、おかわり!」と言ってしまった程である。おそるべし、「ホレ・フェスト」。

こうして食事にすっかり満足したは良いが、時計をみれば既に14時を過ぎているではないか。デンパークの園内に入ったのが13時過ぎていたため、食事をしていればすぐに1時間近く経ってしまうのは仕方がないが、これでは他の施設を見て回る時間がなくなってしまうぞ、と会計を済ませる。
さて、本格的に園内を見て歩こう。園内の奥からずっと歩いていくと、やがて池らしき所へとたどり着く。

大きな風車も印象的だが、アーチに沿って植えられている世界の梨園も見逃してはならない。というのも、実に多種多様な梨が植えられており、丁度白い花を咲かせているのだ。「梨ってこんなに種類があるの?」とひとつひとつ立て札を見ながら歩くのも楽しい。その立て札に「梨 バラ科」と書かれている文字を見て、恥ずかしながら今さら梨がバラ科であることを知った我々である。
更に「ふるさと館」なる和風な建物にも食事処・軽食処・ちょっとした売店があるのだが、店内にいろりがあり、その周囲に客が座っている姿は、妙に昔ながらの家族団らんな風景のようにも見え、なるほど「ふるさと館」か、と納得。

それにしても、多少ながら坂を上ったり下ったりの連続、しかも強風に負けてなるものか、と無理して歩いていると、それだけでも疲れが生じている。風車前の子供向け遊戯広場では、沢山の子供達がそれはもう元気に走り回るわはしゃぎ回るわ、見ていて羨ましくも思える。そんな風景をしばし眺めながら、正面ゲートに戻ってきた。
しかし、まだ全て見終えている訳ではないのだ。風に合わせて踊るチューリップを見学しながらぽつぽつと歩いていると、その奥になにやら巨大な建物が待ちかまえている。アーチ状のゲートに書かれた、それは「花の大温室フローラルプレイス&マーケット」、つまり温室と物産館である。

まずはその建物に足を踏み入れると、まるでそこは賑やかなショッピング街だ。「デキタッテ工房」や「トレタッテ市場」があるこのマーケットでは、ハム・ソーセージ類等の加工から、オリジナルジェラート、手づくりパン、菓子類に至るまで手づくりの香りが漂っている。他にも輸入商品等も扱っており、あれこれ見るだけでも楽しいのだが、ついついあれこれ買いたくなったりも。特にここデキタッテ工房のウィンナー類は定評があり、ここに立ち寄ると必ず買っていくという人もいる程。勿論、ウィンナー好きの我々も買わずにはいられない。
オリジナルジェラートにも人気集中、フローラルプレイス(温室)へ続く通路にある椅子では、ジェラートを持った客たちがそれぞれの味を頬ばっている姿が目につく。ここで変わり種ジェラートを食べないと気が済まない"ほし"が注文したジェラートは「いちじくワイン」であった。"こあ"氏は「またそんな珍しいものを・・・」と呆れ果てた表情で一口食べると、それ以降は食べようとしなかったのだが、これがなかなかクセになりそうな予感の味。

このオリジナルジェラートは、コトコト煮込んだ安城特産のいちじくと赤ワインがミルクジェラートと混ざり合った、まさしく特産色豊かなジェラートなのだ。一口食べると確かに「いちじく」の香りが非常に濃いのだが、それだけではない複雑な甘味が良い感じだ。
続いて、巨大な温室へと入ってみる。この温室がまた凝った造りになっており、温室の中に何店舗かの店が入っており、雑貨や輸入商品、はたまた写真館まである。

写真館では、デンマークの衣装を貸し出しており、写真館で写真を撮って貰うことも出来るし、衣装だけ借りて自分たちで好きな写真を撮ることも出来るようだ。衣装といっても、エプロン形式なため、面倒な着替え等はなく、気軽に借りられそうというのは利点でもあったり。丁度小さな子供たちが衣装をまとい、両親に写真を撮って貰うところを目撃、「おぉ、あれ、可愛いね」とこちらまで微笑ましくなる。
温室を出ると、そこはロマンチックガーデン。これがまた美しい。春の時期、丁度様々な色のチューリップが満開に咲いており、また、他の花とのアレンジ等を見ていると、ガーデニングの参考にもなりそうだ。事実、この園内に植えられている花々は実に彩りの良い寄せ植えなどを施しており、ここ数年のガーデニングブームの手本となるべき部分が多数ちりばめられている。花好きな人ならば、一度は行く価値のある場所ではないだろうか。

気が付けば、かなり日が傾いてきた。それもそうだ、あっと言う間に時刻は16時半になろうとしていたのである。ほぼ半日をこの「デンパーク」で過ごしてしまったという訳だ。時間があれば、もう1駅くらい廻ろうかなんて考えは甘かった。それでも、十分にこの施設を堪能出来、久々に心の奥底から満足した気分である。

最後に、敷地内でもう一箇所行っていない場所、「鉄砲山」に上がってみることにした。しかし、わざわざ歩いてみたは良いが、特に何があるという訳でもなく、森の中の広場といった印象だけが残る羽目になった。もしかしたら、自由気ままにに遊ぶための広場なのかもしれない。

そうして、デンパークの園内を出て、駐車場に戻ってきた時には17時少し前、そろそろ閉園の時間である。ちなみに、ビアレストラン、そして和牛レストランにしても、デンパークが閉園する17時以降でも利用可能だ。レストラン近くに設置されている駐車場からは17時以降、無料で出入り出来るのだ(デンパーク夜間イベントがある日はこの限りでは無いが)。

「ふぅ、疲れた・・・」「でもこれからまだ帰らなければならないんだよね」、そう、帰る為にはもう少し余力を確保しておくべきであった。
 
 

▼次なる道の駅「富士川楽座」(富士川SA)へのルート:
デンパーク安城から(主)45号/(主)76号/国道1号/東名高速道路 岡崎IC-富士川SA 富士川SA(富士川楽座)

今日は1日かけて廻れたのは3駅、という我々にしてはあまりに少なすぎる駅数であった。しかしながら、何故か妙に満足感を得ているのは何故だろう。駅の施設という訳ではなかったのだが、それでも「またいつか来よう」と感じられる場所がひとつ増えたと思うと、ひとりでに嬉しさがこみ上げてくる。

しかし、喜びはとりあえずおいておくとして、今はとにかく家に帰ることを考えなければならない。すっかり遊び疲れた我々だが、17時前に帰路につこうなんて考えるのは、なかなか珍しい。毎度、空が真っ暗になるまで道の駅を渡り歩く、いや走り回るはずなのだが、さすがにこれから立ち寄るといってもどの駅も既に閉館しているだろう。「帰るしかない」のだ。

「東名高速を利用するならば、途中で富士川SAに寄って小休憩でもしよう」、そうだ、「富士川楽座」ならばまだ営業中の時間に立ち寄ることも出来るはずだ。いやはや、本当に今日は再訪駅巡りに陥っている。
 
▽とにかく岡崎ICを目指せ 主要地方道76号から国道1号へ

「デンパーク安城」を出発した我々は、主要地方道76号をひたすら北上し、国道1号を目指す。しかし、国道1号に入ったは良いが、やはり交通量は多く、ところどころ渋滞が発生している。といって、他に裏道らしき道を考えるのも面倒か、と結局前方はるか彼方まで続く車の後をトロトロ走るしかない。

やがて岡崎市内に入り、しばらく走ると右手に大きな桜と共に看板が見えてきた。「なんだなんだ?」とよく目を凝らしてみると、「岡崎さくらまつり」、しかも丁度ただいま開催中のようだ。岡崎公園では毎年4月の初めに桜祭りを開催しているらしい。かなり有名なのか、公園の入口で記念写真を撮っている者も数組いる。しかし、今年は例年に比べ、桜の開花も早かっただろう、満開を過ぎていたのではないだろうか。丁度都合良く赤信号になったため、岡崎公園の前の様子をぼんやりと見守る。

さて、国道1号を尚も東へと走ると、まもなく岡崎IC入口が見えてきた。

 
▽夕刻の東名高速 あと30分早ければ夕暮れの富士山に間に合ったのに

岡崎IC料金所を通過し、東名高速の本線へとさっそうと向かうと、その交通量にほっと胸をなで下ろす。どうやら、静岡方面の渋滞は今のところ無いらしい。反対方向である名古屋方面は20kmの渋滞が発生、まさしく帰宅・帰社渋滞が発生しているのだろう。

その後、実に何事もなく、それこそ1行やそこらで都内にまで着いてしまうのではないか、というくらいにあっけない程、いや、快適に浜名湖、そして磐田市を通過していく。空はうっすらと赤みを残し、ほとんどが深い紺色へと変化し、これではとても富士山を拝めるどころではなさそうだ。もう30分程、早く通過していれば、夕焼けに染まった富士山が見られたのではないだろうか、と思うと少し悔しいが、またいずれ見ることも出来よう。

東名高速はあいかわらずトラックの列が多いが、何時までもダラダラと追い越し車線を(走行車線と平行して)走るようなマナー違反はしない点は拍手を送りたい。といっても、後方を確認もせずいきなり走行車線から追い越し車線へと飛び出してくるのはいかがなものだろう。「おいおい、後ろも見てくれ」、この点はどうも頂けない。中には、追い越し車線へと車線変更をしながら慌てて走行車線へ戻る者もいる。そんな危険をおかすならば、ちょっとでも後ろを見る余裕が欲しいところである。

そんなことを熱く語っていると、いつの間にか富士川SAではないか。

 

 
 
「富士川楽座」高速道路を利用するとつい立ち寄りたくなる場所 (静岡県富士川町)
到着時刻:18:50 スタンプ設置場所:富士川楽座3階 入口
いやはや、何事もないに越したことはないのだが、何も無さ過ぎるといくら長文になりがちな"ほし"も表現しようがない。というわけで、無事に富士川SAの駐車場にたどり着くと、既に見慣れた風景となった富士川楽座の建物を見上げる。そういえば、ここへは数度立ち寄っているが、どうしても夜間の訪問になりがちだ。帰りがてらの小休憩として丁度良い位置にあるせいか、はたまた意識的に立ち寄ってしまうからかもしれない。

まぁ、東名高速の利用自体少ない我々にとっては、久々の訪問になるわけだが、いざ建物内に入ると、物産館の様子が以前訪れた時とは異なっているようだ。
工夫してるな、と思わせるのは、「店のお薦めベスト3」なるものが各コーナーに掲示され、土産物の購入目安にしやすい点である。富士定番の桜エビ寿司は勿論のこと、なんと「富士川楽座よもぎまんじゅう」なるものを発見。しかも店のお薦めベスト1とくれば、これは買わずにはいられない。

富士各地の牛乳も販売されており、道の駅「朝霧高原」で販売している"あさぎり牛乳"の他、"いでぼく牛乳"なるものも並んでいる。やはり、訪れる度に何かしら進化している光景を見るのは、実に楽しい。これぞ「また来たくなる」原点ではないだろうか。
食事処は前回あまりの混雑に恐れおののいて、ほとんどその内容も確認できぬままだったのが、今日こうしてまじまじと眺めてみると、「まるせん食堂」では和食を中心にかなりリーズナブルな価格で食事が楽しめそうである。もう少し遅い時間に訪れていれば、空腹で食事もして帰っただろうが、ここは涙をこらえて次の楽しみにとっておこう。しかし、休日に見た、あの食事処待ち行列は今も尚発生するのだろうか。

というわけで、今回はサラッと立ち寄るだけの、ほんの小休憩に過ぎなかったが、小さな満足感を得られたような、そんな気分で車に戻ったのである。
 
 

さて、これにて本日の駅巡りは終了、あとはただひたすら帰るのみである。しかし、富士川SAまで来れば、関東圏はすぐそこではないか。それもそうだ、御殿場まであと3区間、そしてその御殿場を越えれば神奈川県なのだ。

まもなく御殿場ICを越えると、右・左ルート箇所にさしかかる。ところが、何気なく左ルートを選択した我々を待っていたのは、トンネル入口の「停電 注意」の文字。長年、様々な道を走る際にトンネルを越えることもあるが、停電になったトンネルを通るのは珍しい経験だ。と、覚悟してトンネルへ入ったのだが、内部の照明はしっかりと輝いている。「これの何処が停電なのか」ときつねにつままれたような状態の我々の前方が、暗くなっているのに気づく。

どうやら、途中からトンネル内の照明が何カ所かおきにしか点灯していないように見える。「停電というから、全ての照明が消えてしまっているのかと思った」と多少恐れを感じたりもしていたのだが、特に問題もなくトンネルを越え、再び夜の闇の中をひた走る。

それにしても、今日は故障車が多い。厚木の先でも、そして横浜辺りでも「故障車あり、注意」と電光掲示板が車に呼びかけている。この厚木・横浜いずれの箇所もよく混雑するポイントではないか、と憂鬱になったものの、結局いずれの箇所でも交通量こそ増えたものの、渋滞とは無縁な状態が続き、それこそ何のハプニングもないまま、川崎ICまでやって来てしまった。

帰るだけでも300km程の距離を走ったというのに、これほど何事も無いというのも珍しい。特に、定番化していたETCのトラブルも、車載器を新品交換をしてからは一度も発生せず、今後ETCトラブル記を書くこともなさそうだ。

結局、21時前には自宅へ到着、これほど早い帰宅もこれまた珍しい。しかし、本日の旅の目的は十分に果たせたことだし、満足の1日だったのではないかと感じている。といっても、自宅に帰ってからよくよく地図を見てみれば、愛知県にはもう1箇所、新しい道の駅が4月にオープンするらしい。やはり何処までもイタチゴッコになるのか、駅巡り。

さぁ、次は何処へ行こうか。

前回の旅日記を読む?(2002/03/24) 次の旅日記を読む?(2002/05/04)


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最終更新日:2002年04月22日