スタンプラリーオフシーズン 道の駅巡り旅日記
春の大雨に翻弄されながら琵琶湖周辺 道の駅巡り
福井/滋賀県編
2002年03月24日

実は、2001年11月末あたりに中国地方へ行こうと考えていた。その際には、是非とも滋賀県にある琵琶湖周辺の道の駅にも立ち寄ってみたいと計画もしていたのだが、その計画は全て潰れてしまい、いまだに西日本の道の駅へ立ち入る機会も得られぬままであった。このままでは何時まで経っても西日本突入は夢のままではなかろうか、と地図を眺めては溜息ばかり。

「よし、琵琶湖に行こう」、こういう計画は誰かひとりが強行に推せばなんとかなるものだ。こんな時に無理難題を言うのはきまって"ほし"と決まっている。しかし、日帰りの旅はこのあたりが限界であろう。いや、限界をやや越えているような気もするのだが、それ以上に「行きたい」という欲求が上まわった訳だ。といっても、2月初めに岐阜県の道の駅「クレール平田」を日帰りで往復したことだし、その「クレール平田」から滋賀県ならばすぐ近接している。そう考えれば、決して無理な話ではないはずだ。

ところで、琵琶湖周辺の気候はどうだろう。3月下旬では、桜の花もいささかまだ早いような気もするのだが、例年よりも全国的に開花も早いと聞いている。東京都内に至っては既に満開の時期を過ぎているくらいだ。前日に天気予報をみれば、滋賀県南北共にくもり時々晴れとのことなので、その予報に甘んじながら予定どおり決行だ。

さぁ、24日がやってきた。まだ周囲は寝静まりかえっているような時間からモソモソと準備を始めると、いざ外に出る。「さ、寒いや」、そういえば、3月下旬は非常に暖かい日が続いていたのだが、ここ数日ほどまた寒さが戻ってきている。そのあまりの寒さにすっかり目も覚めた我々は、静寂な住宅街をあいかわらず遠慮がちに出ていったのであった。


【東京都下出発時刻】03:00過ぎ 【東京都下到着時刻】翌00:57
 色は福井県の道の駅 色は滋賀県の道の駅
自宅/国道20号/国立府中IC/
中央自動車道 小牧JCT/
名神高速道路 米原JCT/
北陸自動車道 -木之本IC/
国道8号/国道303号/国道161号/
無番号道/国道303号
若狭熊川宿
09:11
国道303号/国道367号 くつき新本陣
10:37
国道367号/(主)23号/(県)293号/
((主)23号/(県)294号/(県)558号/)
(主)38号/(県)333号
しんあさひ風車村
11:46
(県)333号/国道161号/
湖西道路 志賀IC-真野IC/
国道477号
びわ湖大橋
米プラザ
13:39
国道477号/(主)11号/(主)42号/
無番号道/(県)145号/国道8号/
名神高速道路 栗東IC-八日市IC/
国道421号/国道307号
あいとう
マーガレット
ステーション
16:29

▼道の駅「若狭熊川宿」へのルート:
自宅から国道20号/調布IC/中央自動車道 小牧JCT/名神高速道路 米原JCT/北陸自動車道 -木之本IC/国道8号/国道303号/国道161号/無番号道/国道303号


まず最初に向かうは、福井県の道の駅「若狭熊川宿」である。この駅は琵琶湖の北西に位置するため、ここを起点として南下しようと考えた訳だ。

いざ出発したはいいが、ガソリンが無いではないか。早くも出鼻をくじかれたような気分になりながらも、急いで近所のガソリンスタンドへ立ち寄る。嬉しいことに、そのガソリンスタンドは24時間営業、しかもセルフ式なのでフルサービスと比較してもやや安価なのは嬉しい。最近ではなるべくセルフ式を探して補給するようにはしているのだが、全国的には数も多くはない。おっと、気を取り直して走り出そう。一体何度この料金所のお世話になっただろうか、と苦笑いしながら通過するは、調布ICだ。前回の旅ではETCの動作確認を二度ほど、しかも帰りに至っては一般道のみを利用したため、まだ新品交換されたETCの動作に対しては不安感も持っていた。出来ることならば、この場でETC不具合報告なんぞはしたくはない。

そんなほんの少しの不安を消すがごとく、何のトラブルもなく調布ICをETCにて通過。こうしてあっけなく通過してしまえば、今までの心配は何だったのか、と思いがちだが、それ以上に料金所事務所を巻き込んでのトラブルを何度も経験していると、ある種の恐怖感は当分消えそうにもない。
 
▽中央道から名神高速を経由して北陸道へ

それにしても、今日はまだ時刻的にも早いせいか、交通量も非常に少ない。毎度こんな調子だったら、料金を払った甲斐があるといったところだろう。「まずいぞ、こんなに快調に走れるってことは、旅日記内では1〜2行分で岐阜辺りまでたどり着いてしまいそうだよ」とあまりに快調過ぎる走行に戸惑い気味の"ほし"。いや、決してハプニングを期待している訳ではない。唯一、特記すべき事項といえば、上信越自動車道の信州中野・中郷の間でチェーン規制があることくらいだろうか。つい、半月ほど前に上信越自動車道を利用して北陸方面を走った時には、道路脇にこそ雪は残っていたのだが、路面はすっかりドライ状態であった。まさかもう雪は降るまいと、つい先日、ノーマルタイヤにしてしまったのだが、まさかこれから行く先で雪に遭遇しないだろうか。

そういえば、中央自動車道 山梨方面を走っていた時に気になったことがある、それは双葉SA手前辺りから道路脇に設置された看板である。その看板の中に、明らかに何かが追加されるであろう真っ白状のものがあったのだ。「あの看板、どうして白いのだろう」、何度も出てくるその白い看板にいやが応でも興味を持たずにはいられない。と、双葉SAを過ぎてまもなく見慣れぬJCTが見えてきたではないか。そう、双葉JCTなるものが出来ていたのである。このJCTから中央道と中部横断道と分かれるらしいが、中部横断道のほうはまだ通行止め状態になっている。「あの白い看板は、この案内のために用意されたものか」とやっと納得する(この中部横断道、2002年3月31日に双葉JCT-白根ICまで開通する。いずれは第2東名高速へ接続するのだとか)。

あれこれ話しているうちにあっという間に岡谷JCTまでやってきた。更に中央道を走っていくと、またしても不思議なものを発見。それは、路面につけられたブラックマークである。奇妙なことに、このブラックマークは岡谷JCTを過ぎてから延々と蛇行をしながら、なんと伊那IC手前辺りまで続いていたのである。それが何によってつけられたものかは分からないのだが、実に不気味である。

 
更に周囲を見れば、何時の間にやら雪景色ではないか。我々が通行を予定している区間においてはチェーン規制は実施されていないが、北陸自動車道の金沢−新潟辺りではほとんどの区間チェーン規制らしい。今、走っている駒ヶ根IC付近も先程雪が降ったばかりにもみえる。駒ヶ岳SAのガソリンスタンドで"こあ"氏が店員さんに「この辺ってまだ雪が降るのですか」と話しかけると、「まだまだ4月までは降るよ」ときっぱりと言い切る。いやはや、まだまだこの周辺では春は遠いのか。

そうして、恵那山トンネルを介していよいよ岐阜県だ。何事も無いと言いつつも、距離に比例して文章も長くなってしまった。さぁ、ここからはペースを上げよう。小牧JCTから名神高速に入る訳だが、やはり朝の混雑気味の時間帯に突入することになり、ペースをあげるどころか、早くもペースダウンを強いられる。この混雑は米原JCTにまで及び、「9時に駅に到着する」という甘い期待は夢に終わってしまうのだろうか、と車室内に重い空気が流れる。

ところが、米原JCTから北陸自動車道に入ると途端に交通量は減り、それこそあっという間に滋賀県へ、そして一般道へと降りる箇所である木之本ICまでやってきた。
 
▽北陸道 木之本ICからマキノ町・今津町へ

木之本ICから国道8号に出ると、まもなく琵琶湖が見えてきた。「おぉ、これが琵琶湖か」と初めて見る琵琶湖にやや興奮気味。琵琶湖は広い。まるで海を見ているような気分にさせられる。しかし、西浅井町内から国道303号に入ると琵琶湖畔から離れ、しばし田園風景が広がり、更には山道へと進んでいく。交通量自体は少ないので、運が良ければ快適な走行が楽しめそうだ。

そして西へと走れば、マキノ町なるところへ。いやはや、日本全国には様々な市町村があるものだ。今までひらがなの名称は幾つも見てきただろうが、カタカナの町名は初めて見かける。と、目の前に国道161号の案内が見えてきた。この国道161号に入ってからも、まだまだ西へと進まなければならない。ところがこの国道161号、トラックが多いのだ。前方を見れば何台ものトラックが連なって走っているではないか。平坦地はまだ良いのだが、上り坂になるとガクッとペースが落ち、後続車としてはムラのあるペースに疲れ気味。「よし、こうなったら国道161号から琵琶湖畔にそって走る主要地方道54号へと逃げようか」と"ほし"が地図を見ながら提案。この主要地方道54号は通称「風車街道」と呼ばれる湖岸道路だ。

しかし、前方のトラック群の中で最もペースの遅いトラックが、その主要地方道54号へと入ってしまったではないか。「提案却下、国道161号のままで行こう」とそのまま国道161号を今津町方面へと南下していくと、今度は国道161号が二手に分かれている。カーナビの地図にも掲載されておらず、また手元の地図にも建設中と表記されているこの国道161号(バイパスだろうか)、いつの間にか開通していたらしい。

前方をみればトラック群はバイパスへと流れていく。「よし、旧道を行こう」、この臨機応変な判断が吉と出るか、凶と出るかは、あと数行後、というわけで、バイパスではない方の国道161号をせっせと走り出した我々ではあるが、結局はペースも上がらぬまま、賭けに負けた形で道の駅「若狭熊川宿」の沿線上である国道303号に出る羽目になった。そう、その国道303号へ右折する形で出ようと待機していた、まさしくその時に、先程前方を走っていたトラック群が連なって国道303号を走ってきたのである。しかも、右折で出ようというポイントに信号が無いため、タイミングが悪ければなかなか出るに出られない。

というわけで、なんとかトラック群の間に入り込んだは良いが、山あいの道が続くこの路線は追い越し不可車線なため、結局トラックのペースに合わせて走らざるを得なかったのであった。まぁこんな時は周囲の風景を存分に楽しむしかない。といっても、周囲はまだ冬の寂しい風景が続くばかりであった。


 
 
「若狭熊川宿」駅の裏手に続く宿場町に歴史を感じる (福井県上中町)
到着時刻:09:11 スタンプ設置場所:四季彩館内情報コーナー
さて、国道303号を更に西へと走っていくと、いつの間にか福井県。本日最初に立ち寄る道の駅「若狭熊川宿」は、滋賀県と福井県の境付近に位置しているため、もうすぐ見えてくるはずだ。

「おっ、あれかな」と左手に見えてきたのは日本情緒ただよう建物群である。なるほど、昔は宿場町であったこの周辺の景観を損なわない外観である。早速、駐車場に進入すると、いきなり目にとびこんでくるはズラリと並んだトラック群。それはまるで国道303号はトラックの交通量が多いことを物語っているようでもある。小型車用駐車エリアに駐車している車の台数よりも多いくらいだ。

道の駅「若狭熊川宿」は、前述のように滋賀県と福井県の県境辺りに位置する国道303号、通称「鯖街道」に面した駅である。鯖街道とは何?と思う人もいるだろう。その昔、若狭湾でとれた鯖等の魚介類をはるか京都まで運ぶために用いた道が、そのままいつ頃からか鯖街道と呼ばれているのだ(ルートとしては、福井県の小浜から上中町(国道27号-国道303号)、そして滋賀県の朽木村、京都の大原から京都の中心部(国道367号)へと続いている)。

この道の駅は、休憩所とトイレ棟、そして別棟として、特産品販売・食事処・情報コーナー・鯖街道に関する資料室等からなる「四季彩館」によって構成されている。屋外では名物の鯖をはじめとする魚介類を即売し、朝早くから客が買い物を楽しむ姿もみられた。
開館時間である9時に間に合ったことだし、これで予定どおり駅内を散策できる、と喜び勇んで車から降りたはいいが、なにやら様子が変である。物産館と思われる「四季彩館」は照明もついておらず、ドアも固く閉ざされているのだ。

「あれ、9時から営業ではないのかな?」とよくよく店の看板を見てみると、「10時からだよ・・・」、そう、四季彩館は10時からだったのである。あれほどハッスルして朝9時に間に合うようにやってきたというのに、その努力は全て水の泡と化すのか、とドッと身体の力が抜けていく。
さすがの"こあ"氏もこれには苦笑い、しばし施設の外観を見て歩いたと思いきや、さっさと車へと戻ってしまった。"ほし"はといえば、同じく敷地内をしばらくウロウロしていたのだが、そのうちに「鯖街道 熊川宿」という矢印看板に誘われるように、敷地の外へと出ていく。

敷地の裏手の道路を歩けば、そこは熊川宿である。どうせただ待つだけだったら、宿場町の空気を味わおうではないか、とひとり歩き出したは良いが、運が悪い時というのは、とことん運が悪いのだろうか、空から冷たいものが落ちてきた。「うわっ、雨が降ってきた」、といって傘は持っていない。ここで引き返すのも虚しいと意地をはった"ほし"は尚も宿場町を奥へ奥へと歩いていく。古い町並ではあるが、道幅が広いせいだろうか、更に家の前には車が駐車している風景があちらこちらに見られるため、現代の「時」を感じるのはまぁ当たり前なのかもしれない。しかし、何処か昔懐かしい空気が流れていることは確かだ。

ところが、雨は一向にやむ気配はみせない。そのうち、本格的に降り出した雨に対し、とても宿場町を楽しむどころではなくなった"ほし"は、トボトボと道の駅に向かって逆戻りする羽目になったのであった。
やっとの思いで、"こあ"氏が待つ車へと戻ってくるといきなり「何処行ってたの?」と今度は"こあ"氏に怒られる始末。「いやぁ、宿場町を肌で感じるつもりが、結局雨を肌で感じてくる羽目になったよ」と悪びれる様子もなく"ほし"が答える。そんなことをしていながらも、まだ時は9時半をやっと少し過ぎたくらいだ。「諦めて次に行こうか」と"こあ"氏、「でもここで諦めたら次にいつ来られるか・・・」と困り果てる"ほし"。

意を決した"ほし"は、「外で待ってみるよ」と車を降りると四季彩館の方へと歩いていく。と、前方を歩く男女が売店へと入っていくではないか。いつの間にか開館していたのである。「た、助かった、10時まで待たなければならないかと思った」と慌てて店内へと飛び込む。
正面入口から入ると、左手に売店、そして右手には食事処、そして中央には情報コーナーがある。売店は今まさしく開店した、といった様子、広さ的には中規模で小綺麗な店内には秋の七草としても知られる葛(ここでは熊川葛)をはじめとし、日本名水百選のひとつとして選定された「瓜割の水」等、上中町の特産を中心に並べられている。

また、鯖街道ならではの「鯖寿司」も忘れてはならないだろう。寿司の類に目が無い我々は、鯖寿司コーナーの前で立ち止まる。
と、そこに普通の鯖寿司だけではなく、焼き鯖寿司なるものを発見。今まで普通の鯖寿司は幾度か食べたことがあっても、焼き鯖寿司を食べる機会、いや、遭遇する機会にすら恵まれなかったのだ。「焼き鯖寿司もいいな」と手にとって眺める。すると、"こあ"氏が「鯖寿司の賞味期限は今日中だけど、焼き鯖寿司のほうは明日まで大丈夫みたいだよ」と至って現実的な意見を言うではないか。うむ、夜中に家にたどり着いたとして、それからこの鯖寿司を食べる元気は残ってはいまい、と判断した"ほし"は、「よし、焼き鯖寿司を買おう」と決断を下す。そのお味のほうは、またいつの日か報告する日も来るだろう。ちなみに、この鯖寿司と焼き鯖寿司、いずれもお隣の小浜市製造のものである。まぁ、その土地産にこだわる"ほし"ではあったが、鯖街道繋がりということで、あえて気にしないことにしよう。

折角、屋外に店を構えた魚介類の即売所も、この雨のために慌てて屋根の下に避難したようだ。我々がこの駅に到着した当初には客もまばらであったこの即売所も、いつの間にか多くの客で賑わっており、店員さんも忙しそうだ。それもそのはず、駐車場をみると、停まっている車の台数もかなり増えていたのだ。

10時開店のところを、9時半過ぎに営業してくれたことを心の中で感謝しつつ、我々は先を急ぐといわんばかりに駐車場を後にしたのであった。ところが、しばらく走ったところであることに気づいた。「あ、鯖街道の資料室を見るのをすっかり忘れてたよ」、今頃気づいても後の祭りである。
 
 

▼次なる道の駅「くつき新本陣」へのルート:
若狭熊川宿から国道303号/国道367号

さて、次に向かう道の駅は、「若狭熊川宿」同様、鯖街道沿いに位置する「くつき新本陣」である。鯖街道は、国道303号上中町方面から滋賀県今津町内で国道367号へと続くのだ。この国道367号こそ、そのまま南下していけば京都まで達するルートなのである。
 
▽福井県上中町から滋賀県今津町を経て朽木村へ

国道303号を滋賀県へと戻る形で走っていくと、今津町内に入り、今津西小学校を過ぎた辺りで国道367号に入らなければならない。ところが、曲がる箇所が早すぎたのか、いきなりとんでもない山道へと入り込むことになってしまった。「こ、これはどうみても国道367号ではないよ」とそれもそのはず、国道367号への交差点からはまだ2km程手前だったのである。「何処だ、ここは・・・」としばしカーナビの画面を食い入るように見ていると、そこは水坂峠。「ん?水坂峠といえば、国道303号には水坂トンネルがあるけれど、このトンネルが無い時代に使われていた道路か」、といっても、峡路が続く山道ではあったものの、どうやら国道367号には出られそうだ。

そうして、国道367号に出ると南下を開始。ここからはしばし山道が続くのだが、片側1車線が確保された整備された道路だ。しかし、追い越し可能な車線ではあるものの、こんなコーナーが続く山道のどのタイミングで追い越しが出来るというのだろう。そんな山道を延々と南下していくと、朽木村が見えてきた。

更に南下を続けると、前方左手からなにやら賑やかな空気が漂ってきているではないか。「ま、まさか・・・あれ?」


 
 
「くつき新本陣」日曜朝市の混雑にビックリ! (滋賀県朽木村)
到着時刻:10:37 スタンプ設置場所:鯖街道交流館内の販売コーナーテーブル
そう、その「まさか」であった。道の駅「くつき新本陣」では毎週日曜日に朝市を開催しているという情報は既に得ていたため、ある程度の覚悟はしていたのだが、それにしてもこの混雑具合は半端ではない。

駐車場内でも、空きエリアを探してさまよう車が続出、なんと我々もその一台になりさがっている。「こりゃまいったなぁ」と"こあ"氏の表情は明らかに暗い。しかし、この「くつき新本陣」の名物はなんといってもこの日曜朝市ゆえ、やはり一度は経験しておくに限ると"ほし"は考えていたのだ。駐車場内を何度ぐるぐると廻ったことだろうか、やっと一箇所の空きエリアを発見、これを逃してなるものかと、すかさず車を停め、とりあえずは一安心。

道の駅「くつき新本陣」は、いわゆる朽木本陣を現代に甦らせた交流拠点。鎌倉時代から明治に至るまでこの地を領してきた朽木氏の城館が基になっているらしい。毎週日曜に開催される「日曜朝市」では農産物や漬け物、軽食等がそれは多数並び、まるで祭りのような賑やかさだ。「くつき新本陣」のメインと思われる建物は、研修室やピアノ等が置かれた部屋等が幾つか在るのだが、人の出入りは見られない。隣接した鯖街道交流館には特産品の販売コーナーやちょっとした休憩コーナー、レストランがある。
さぁ、まずは朝市の賑やかさを少し見て廻ろう。10時を過ぎると売り切れが続出するという話なのだが、今日はあいにくの雨ゆえ、出遅れた人にとっては幸いなことに各店には様々な品が並んでいる。

朽木の特産である鯖のなれずしや椎茸、栃餅等の他、小腹を満たすのに丁度良さそうな山菜おこわ、たこやきから汁ものまで、空腹な我々には心そそられるものばかり。
そんな熱い朝市をひととおり満喫すると、その裏手にある建物を歩いてみる。しかし、コの字型に建ち並ぶこの建物に入る者はひとりもおらず、中庭に沿った通路はひっそりと静寂に満ちている。

そんな建物の一室を覗いてみると、研修室なのか机がズラリと並んでいる。更にその隣の部屋にはピアノやエレクトーン等が置いてある。「音楽教室でもやってるのだろうか」と首を傾げる"ほし"。その他の部屋も倉庫的な役割なのか、無造作に荷物が置いてあるだけ等、どうも理解ができぬまま中庭に戻ってきた。と、トイレの看板を発見。「トイレでも覗いてみようか」と何気なく足を踏み入れると、個室が少ないのか、トイレの入口には長蛇の列が出来ているではないか。朝市に訪れた人たちが集団でトイレに押し掛けたようだ。おまけにトイレ自体もかなり古さを感じる。
"ほし"は逃げるように外に出ると、丁度"こあ"氏と鉢合わせ。

共に「鯖街道交流館」へと向かうと、まず入口から入ってすぐに目に入るは特産品の販売コーナーだ。
といっても、テーブルに朽木村とその周辺の特産品が置かれている、きわめて小規模の販売コーナーなのである。今日は日曜朝市で駅全体が盛り上がっているようにも見えるのだが、平日や日曜の午後等は相反して静かな駅に思えるのは気のせいだろうか。といっても、販売コーナーには朽木村の栃餅を利用した商品が多数並んでいたり、また、朽木の椎茸等が並び、村の特産をアピールするには十分な印象を持つ。

更に奥へと進むと休憩コーナーがあり、朝市で疲れた客たちがくつろいでいる。2階にはレストランがあり、朽木の郷土料理が食べられる。1階にトイレがあったため、先程トイレに行きそびれた"ほし"はそそくさと扉を開けると、思いがけず、向かい側から人がやって来る。「え?」と思わず互いに顔を見合わせてしばし沈黙。「あ、外からもこのトイレは利用出来るのですね」と照れくさそうに"ほし"が言うと「そうなんですよ」とクスッと笑られてしまう。交流館内自体がまだ新しいせいか、こちらのトイレもまだ新しさを保っている。屋外からも利用可能なのが嬉しいところだ。
そういえば、朽木の特産のひとつである「鯖のなれずし」、どうも交流館には置いていないようだ。「もう一度、朝市のほうを覗いてみようか」と我々は朝市のとある店へと出向いた。そこには「なれずし」と「へしこ」なるものが仲良く並んで置いてある。「なれずし」も「へしこ」もこの若狭地方に伝わる伝統食だ。"こあ"氏が早速店員さんに「なれずしってどういったものなのですか」と聞いてみると、「まずは食べてみてよ」と我々になれずし(写真参照)を差し出した。「うわっ、チーズみたいだ」と"こあ"氏も、そして"ほし"もその不思議、且つ濃厚な味にビックリ。そうして、店員さんはなれずしの濃厚さの秘密についてあれこれ語ってくれ、その横に置いてあった「へしこ」についても「これも食べてみて」と続いて差し出す。「あ、ご飯が欲しくなる味だ」と"こあ"氏が率直な感想を洩らす。そのとおり、確かになんともいえぬ塩辛さが無性に白飯を求めたくなるのだ。「なれずし」にしても、「へしこ」にしても、冬場の保存食として、また若狭湾から京の都へと運ぶにあたっての知恵から生まれた鯖等の魚介類の保存食品なのだろう。ただ、「なれずし」の味については好き嫌いが分かれる食品ゆえ、初めて買う人はまず試食してから、をお勧めしたい。

結局、我々は「なれずし」と「へしこ」を両方試食したうえで、「へしこ」を選択する。店の前で座っていたおばあちゃんも、「へしこ」の食べ方について我々に対していろいろ伝授してくれ、朝市を通して地元の人とのふれあいを実感したひとときであった。

いつの間にか雨もやみ、空が明るくなっている。
 
 

▼次なる道の駅「しんあさひ風車村」へのルート:
くつき新本陣から国道367号/(主)23号/(県)293号/((主)23号/(県)294号/(県)558号/)(主)38号/(県)333号

ついついのんびりし過ぎてしまったか、慌てて車に戻る頃には駐車場の混雑も一段落している。我々が次に向かう道の駅は、「くつき新本陣」から丁度東方向に位置する新旭町の道の駅「しんあさひ風車村」である。琵琶湖畔にほど近い「しんあさひ風車村」は、"ほし"にとってはかなり景観的に期待大の道の駅だったりする。さぁ、その期待に応えてくれるか、「しんあさひ風車村」。
 
▽朽木村から安曇野町、一部通行止め区間で迷走状態

国道367号から主要地方道23号へと入ると、ひたすら東方面へと進む。この23号、入った当初は片側1車線ずつが確保された快適な道だと思いきや、走るにつれて道は細くなり、ついには中央線もなくなり、極細道にまで変わる始末。その後も太くなったり細くなったりを繰り返す山道が続くのだが、やがて安曇川町へと入ると平坦道だ。と、ここで主要地方道23号と平行した道路である県道293号に移動、293号はしばらく主要地方道23号に対し安曇川を挟んで平行して走るものの、やがて「しんあさひ風車村」方向である北東へと続く道だ。(県道293号を東へと走ればそのまま直進方向で主要地方道38号に入り、更に東に進むと湖岸である県道333号、つまり「しんあさひ風車村」の沿線へ出られるという訳である。)

ところがこの県道293号はこんな時に限って工事中で一部通行止め、目論みが外れた我々はすごすごと主要地方道23号に戻らざるを得なかったのである。そんな主要地方道23号も、道なりに東方面へと走っていくとやがて南東へと逸れてしまう為、途中で軌道修正が必要だ。

 
▽安曇野町から新旭町へ

というわけで、主要地方道23号「五番領」交差点から県道294号に入り一旦北上すると、何時の間にやらその道は県道558号へと変わっている。そして元々県道293号から直進して入るはずであった主要地方道38号に入ると、湖岸へ近づくべく東へ。やっと出てきた湖岸の道路は県道333号、この道も「風車街道」である。さぁ、あともう一息で「しんあさひ風車村」に到着だ。


 
 
「しんあさひ風車村」訪れるには時期的に早すぎた冬の風車村 (滋賀県新旭町)
到着時刻:11:46 スタンプ設置場所:風車村ミュージアムショップ奥
県道333号を北上していくと、やがて左手にそれはそれは巨大な風車と共にヨーロピアンな建物が見えてきた。遠目に見ると、それはまるで小さなオランダといった感じだろうか、敷地も広く感じられ、ここの駅では散策にかなりの時間を要しそうだ、と考えていた。

幸いなことに、雲の合間から太陽も覗いており、散策には丁度良い。早速、駐車場に入ったはいいが、思いのほか駐車台数が少ないような気がしてならない。「しんあさひ風車村」という名称だけでも、非常に景観の良いイメージが頭に浮かんではこないか。日曜日の昼間だというのに、予想に反して客が少ないことに戸惑いを隠せない"ほし"。"こあ"氏のほうは、混雑していないに越したことはない、と特に考える様子もなく車を降りる。

しかし、何故訪れる客が少ないか、それはすぐに分かったのである。「花が・・・無い」、しんあさひ風車村といえば季節の花々が咲き乱れ、実に絵になる駅だということなのだが、今、目の前にある風車村はほとんど花も無い、いわゆる「冬」の状態であったのだ。「あぁ、ここを訪れるにはちょっと季節的に早すぎたのか」と後悔の念にかられながら、呆然と立ちつくすしかなかった。

ここで、道の駅「しんあさひ風車村」を紹介しよう。3機の風車が目印の「しんあさひ風車村」は、オランダ調の建物が異国情緒を更に高めている。敷地内には、レストランアイリス・風車村ミュージアムショップ・塩と胡椒入れの美術館・カザハナ(花屋)という施設群の他、風車の下でゆっくりとくつろげる公園広場からなる。季節により色とりどりの花が公園を一層華やかにするらしい(冬から春の初めは花が無いせいか公園が閑散としており、やや寂しげな風景)。
今回は訪れた時期が悪かったため、絵的にはやや物足りない状態ではあるが、まずは敷地内を歩いてみることにする。3機ある風車の中で、ベージュ色の外観をもつ1機は一際巨大だ。これは確かに遠くからでも存在をアピールしているようだ。その周囲には池があり、水鳥が戯れている。人慣れしているのか、近づいても特に逃げるようなことはせず、何かを待っているようだ。何を待つって、そう、エサである。池の近くにはエサの自動販売機があり、訪れた人が自由にエサを与えることが出来る。「エサ、あげようか」と"こあ"氏が自動販売機でエサを買うと、池にいる水鳥たちに与え始めた。すると、我先にと言わんばかりに水鳥たちが集まってきて、エサに群がる。その様子に"ほし"も「す、すごい・・・」と唖然。水鳥の中に1羽、実に強気なタイプがいて、既にエサを与えたというのに、まだ「くれくれ」と他の鳥を押しのけて口を開ける。「さっき食べたばかりでしょう。ほらっ」と押しのけられて戸惑う水鳥の口へとエサを放り込む"こあ"氏。そんなエサ争奪戦も、"こあ"氏の手元にエサがなくなるとやっと静かになる。

我々は水鳥たちに別れを告げると、更に公園内を散策。木の橋を渡ると、その先には「わらべの森」なる子供向け遊具施設が設置された公園がある。本来は軽食販売所もあるのだが、冬期は休業中なのだろうか、シャッターが固く閉ざされていた。再び、木の橋を介して広場へと戻ってくると、ダークブラウンの外観を持つ2機の風車の下を歩きながらしばし散歩を楽しむ。いざ歩いてみると、思ったよりは敷地内も広くはないため、ぐるり一周歩いてもそれほど時間は要さない。
その一角に、風車村の維持管理費の協力を求む自動販売機(写真)を発見。「折角だから協力しておこうか」と"こあ"氏が自動販売機に100円玉をいれる。この100円、きっと風車村内のどこかに活かされるに違いないと願いながら、歩き回っていると屋外トイレの前にやってきた。

ところがこの屋外トイレ、どうも施設内外共に古さが感じられる。ある程度老朽化が目立ってきたら、改装するという手段を考慮して貰えぬものだろうか、と思ったりもしながら外に出る。
さて、いよいよ建物内の散策をしようではないか。まずは"ほし"が楽しみにしていた「塩と胡椒入れの美術館」、この美術館には様々な形状をした塩・胡椒容器が展示されているのだとか。喜び勇んで扉を開けると、まず目に入るのはミュージアムショップだ。洒落た雑貨品や多種多様なビーズ等が瓶に入って販売されている。そうした雑貨品が豊富な分、新旭町ならではの特産品の品揃えは割と少な目に感じたりも。

ところで、かんじんの美術館のほうだが、いざ奥へと進むと「4月上旬まで改装中です」との看板が行く手を阻んでいる。「えっ・・・改装中?」、今日はどこまでも運に見放されているのか、と呆然と立ちすくむ。公園の花々といい、美術館の件といい、さすがにショックを隠せない"ほし"。やはり、訪問前にはある程度の事前調査は必要なのかとすっかり意気消沈しながら、それでも店内の陳列棚に並ぶ塩・胡椒容器をしばらく眺める。店にこれだけ多数の容器が並んでいるのだから、きっと美術館には更なる種類の容器が並んでいたのだろうと思うと、タイミングが悪い己をとことん恨むしかない。
塩・胡椒入れの中で、気になったのはピアノとベートーベンの像を形取った容器、これは音楽好きの"ほし"としてはかなり心そそられる。しかし、3000円近い値段はさすがに躊躇せざるを得ない。他には無いかな、と更に観察を続けると可愛らしいペンギンペアの容器が目にとまった。折角ここへ訪れた記念だ、ということで買って帰ることにしよう。

会計を済ませて、外に出ようとして更なる試練が待ち受けていた。今日は本当に運に見放された日なのか、外は土砂降りである。「ちっ、天気予報の嘘つき」と舌打ちしながら、あまりの激しい雨に店から出ることもできない。「まいったなぁ。隣のレストランで食事していく?」「とりあえず覗いてみようか」と意を決して雨の中を飛び出していったは良いが、昼時のせいもあってか、はたまた土砂降りの雨宿りのせいか、レストランは混雑気味。「また今度にしよう」とすごすごとレストランを退散、慌てて駐車場に戻るしかなかったのであった。
 
 

▼次なる道の駅「びわ湖大橋米プラザ」へのルート:
しんあさひ風車村から(県)333号/無番号道/国道161号/湖西道路 志賀IC-真野IC/国道477号

車に戻ると、フロントウィンドウに叩きつけるような雨を見ながら途方に暮れる。次の道の駅へたどり着くまでに雨はやんでくれるだろうか。折角、琵琶湖を見ながらの快適ドライブが出来るかと思いきや、それはどうやらいずれ別の機会までお預け状態になりそうだ。

さて、次に向かうは、琵琶湖大橋のたもとにある道の駅「びわ湖大橋米プラザ」だ。「しんあさひ風車村」から約35km程の距離を南下するため、それなりに時間を要することは覚悟しなければならないうえに、この突然の悪天候ゆえ、いよいよペースは遅くなりそうだ。
 
▽雨の中を新旭町から志賀町へ南下

「しんあさひ風車村」から内陸側へと戻り、国道161号に出ると早速南下開始だ。この国道161号はしばらくの間、田園風景が続くのだが、途中から左手に琵琶湖を望める片側2車線の快適道へと変化。しかし、いかんせんこの雨のためか、琵琶湖もどんよりと灰色な湖面が広がるだけだ。「天気が良ければ気持ちよく走れそうな道のはずだったのにね」と、これぞ今回の旅の禁句になりそうだ。

更に交通量も増えていく一方で、みるみるうちにペースも遅くなっていく。そんな中をひたすら南下していくとまもなく志賀町だ。

 
▽志賀町から湖西道路で大津市へ

志賀町に入っても交通量の流れに変化は見られず、前方も後方も車・車・車である。このまま国道161号を南下して国道477号に出れば「びわ湖大橋米プラザ」なのだが、やはりここは少しでも時間短縮をしておきたい。そうして、結局は志賀ICから湖西道路(有料道路)を利用して2区間先である真野ICまで一気に南下することにしよう。湖西道路を利用せず、そのまま国道161号南下ルートの場合は、琵琶湖に沿って走るため、天候さえ良ければ湖面を楽しみながらのドライブが可能なはずだったのだが、どちらにせよ、この雨の中、湖を楽しむどころではない、と思えば諦めもつく。

志賀ICから湖西道路に入ると、途中の和迩料金所で料金を払うことになるのだが、ふと空を見上げれば一面黒い雲に覆われ、一層気分も憂鬱になるばかり。やがて、真野ICまでやってくると、雨雲は移動したは良いが、今度はなにやら前方の電光掲示板に渋滞案内が掲示されているではないか。「国道477号 琵琶湖大橋付近渋滞」、おいおい、国道477号といえば、これかから走る道そのものである。ここまで来て渋滞に巻き込まれるのか、と深い溜息をつきながらも国道477号を琵琶湖大橋方面へ向けて進む。

 
ところが、予想していたような渋滞に巻き込まれることなく、順調に流れている。やがて、左手に巨大な観覧車が見えてくると、琵琶湖大橋目前だ。

この巨大観覧車には「琵琶湖タワー」と掲げられているのだが、動いている様子が無い。"こあ"氏は「遊園地があるのかな?」と観覧車を指さすので、"ほし"は目を凝らしてその方向を見ようとするが、どうも営業している雰囲気ではなさそうだ(後で分かったことなのだが、この琵琶湖タワー遊園地は2001年に閉鎖したようだ。観覧車も世界最大級として人気をよんでいたらしいが、実に残念なことである)。
 

 
 
「びわ湖大橋米プラザ」米プラザで米をとことん知ろう (滋賀県大津市)
到着時刻:13:39 スタンプ設置場所:1階案内所/2階案内カウンター横
国道477号から道の駅案内看板に従って坂を降りていくと、近代的な建物が見えてきた。道の駅「びわ湖大橋米プラザ」に到着である。

ところが一時期はやんでいた雨も、待ってましたと言わんばかりに降り出したではないか。「なんだ、今日はとことん雨につきまとわれてるな」と"こあ"氏も苦笑い。駐車場も混雑気味、場内を一周まわってやっと1箇所の空きエリアを見つけ、すかさず停める。
道の駅「びわ湖大橋米プラザ」は、その名称からも想像がつくであろう「近江米について知識を深める」事を目的とした施設である。米プラザでは近江米の歴史から文化、米を使った加工品やレシピの紹介等、実に時間を忘れて楽しめながら、しかも今まで知り得なかった知識まで得られるのだ。勿論、売店や食事処、休憩施設等もあり、道の駅としての基本形を全て備えた場所である。

さて、この雨の中、駅の外を歩いて回るのにはそこそこの根性がいりそうだ。しばし考えたあげく出した結論は「昼食を先にとろうか」と安直なものであった。確かに、昼食をとっているうちに雨があがるかもしれない、全く根拠の無い予想ではあったが、今、雨の中をひたすら散策するよりはマシだろう。(一応注釈しておけば、左の写真は雨上がり、急に晴れてきた時に撮ったものだ)
というわけで、そそくさと建物内に入ると、「げっ、混んでる」と思わず立ち止まる。そこは、セルフ形式の食事処なのだが、とにかく人であふれかえっているのだ。既に昼時を過ぎていると思い、甘く見ていただけにショックは隠せない。しかし、ここで食べるタイミングを逸してしまうと、またしても食事抜きで駅散策をしなければならない。それは避けたいと考えた我々は、とにかく入口のショーウィンドウで料理を選択する。ここでは、なんといっても近江牛を食べておきたい、それならばステーキ定食かステーキ丼だろう。以前、メーリングリストで知り合った友人から「ステーキ丼が美味しい」という話を聞いていたので、"ほし"は是非ともその味を確かめたいと、即決。"こあ"氏もそれにのせられるように、同じものを選択し、食券を買うとカウンターに券を出した。

レストランの外から見れば満席のように見えた店内も、よくよくみれば幾つか席は空いている。我々は窓際の席に座り、しばし琵琶湖大橋と琵琶湖をぼんやりと見ながら店員さんから呼ばれるのを待っていた。と、いきなり"こあ"氏の手元から電子音の音楽が鳴り出すではないか。「携帯の着信音変えたの?」と言いそうになる"ほし"に対し、"こあ"氏がポケベルのような機械を突き出し、「これこれ。カウンターまで料理を取りに来なさいって合図だよ」とさっそうと席を立つとカウンターへと急ぐ。
なるほど、ここでは料理が出来たらポケベルで呼ぶサービスなのか、と今頃納得した"ほし"であった。そういえば、先程から席のあちこちで電子音が鳴り響いている。これは皆、料理が出来た合図だったのか。

さて、お待ちかねのステーキ丼だ。このステーキ丼は近江牛を使ったいわゆる店の名物的な料理なのだが、ご飯の上にのせられた牛の量も多く、また味付けもちょっとスパイスが効いた味が好印象で大根おろしを肉の上にのせるとさっぱり感がグッと増すのだ。「これは確かにお薦め的存在だね」と我々はすっかり満足。
そうしているうちに、嬉しいことに空も明るくなってきたと思ったら、陽がさしている。今日は一日中、不運にまみれた日かと思いきや、少しは良いこともあるものだ、とステーキ丼を食べてパワーも復活した我々は、早速敷地内の散策を開始。

メイン施設である米プラザの裏手からは、巨大な琵琶湖大橋の迫力ある風景が見ることが出来るうえに、湖面のすぐ側まで歩けるのだ。公園もゆったりと広く、散歩をしたり、湖をぼんやりと見たりしながら気分もリフレッシュが出来そうである。
次にいよいよ建物内の散策だ。レストランは十分堪能したので、売店へ立ち寄ってみると、琵琶湖にちなんだ菓子が実に多い。そんな観光土産的なものが多い中で、焼き物や大津絵等の伝統工芸品等もなかなか目をひく作品ばかりである。

しかし、やはりここは「米プラザ」、どうしても米に注目してしまう"ほし"としては、ここは近江米を買いたいところだ。
まぁ買い物は後にするとして、売店の前の通路を歩いていくと、米プラザの各種展示コーナーが見えてきた。各コーナーに分かれて、それぞれ米に関する知識を深めるべく、楽しく且つ為になる展示が並んでいる。

例えば「クッキング講座」、これは米料理のレシピを端末やカードで紹介しているのだ。嬉しいことに、カードは一人一枚につき自由に持って帰ることも出来、これがあれば米料理のレパートリーもグッと広がるだろう。しかし、これらの印刷代もかなりかかるのではないか、と思うと、特に意気込みを感じたりしながら、有り難くカードを頂く。
他に、「お米の加工品」コーナーでは、米を使った数々の商品がズラリと並ぶ。中でも、近江の地酒のミニボトルの陳列は圧巻である。レトルトの粥や菓子類、更には生活用品に至るまで多岐なジャンルの商品が並ぶ光景に、思わず"こあ"氏は「これって、売店で販売すれば良いのにね」と呟く。確かにそうだ、折角の米プラザなのだから、売店で米加工品をもっと扱ってはどうだろう、と"ほし"も強く思う。

また、日本稲作のルーツや文化、歴史等について分かりやすくパネル等を用いて説明していたり、パンフレットを用意している等、きめ細かい配慮が嬉しい。ひとつひとつ更に丁寧に見て歩けば、もしかしたら数時間などすぐに経ってしまうのではないだろうか。
しかし、ふと時計をみて現実に引き戻される。「まずい、これでは次の駅に間に合わない」と"ほし"の顔色がさっと変わり、急に散策スピードがアップする。1階の事務所前でスタンプを押すと、"こあ"氏「あれ、スタンプって2階にもあったけど」とスタンプの図案をみて「おっ、1階と2階ではスタンプのデザインが違うね」と指摘する。そう、1階のスタンプはあくまでも「米プラザ」来場記念スタンプであり、2階のスタンプは道の駅のスタンプなのである。慌てて2階へと駆け上がると、2階の通路(写真)には米等に関するパネルがそれは多数置かれており、これを全て読んでいたら半日はかかるのではないかと目算した"ほし"は、結局今回は素通りしてしまったのであった。そうして、2階に設置されたスタンプも押し、またしても1階に戻ると、近江米をかかえて売店のレジに飛び込んだ。

道の駅の散策中はあまり時計を見ない方が、ひとつの駅をじっくり楽しめるのではないか、と思ったりもしたのだが、結局次なる駅の誘惑には勝てず、慌てて店を飛び出す結果となったのである。
 
 

▼次なる道の駅「あいとうマーガレットステーション」へのルート:
びわ湖大橋米プラザから国道477号/(主)11号/(主)42号/無番号道/(県)145号/国道8号/名神高速道路 栗東IC-八日市IC/国道421号/国道307号

何故、いきなり時間を気にし始めたか、それは次なる道の駅に理由が隠されていた。今回、特に楽しみにしていた道の駅こそ、次に向かう「あいとうマーガレットステーション」である。花やハーブ、アロマ関連が好きな人はもとより、ジェラート好きならばかなり気になる道の駅ではないだろうか。

本日順調に廻れていれば、時間的にも余裕をもって「あいとうマーガレットステーション」に行けるつもりであった。ところが、どうも旅はそう計画どおりには進まないというのが我々にとっての常であり、またしても時間に追われる羽目になってしまったのだ。特にジェラート販売は冬(3月はまだ冬のうち?)の間は16時半までである。「果たして間に合うのか?」と時計をみれば既に15時を過ぎている。「びわ湖大橋米プラザ」から「あいとうマーガレットステーション」までは約40km弱、しかも先程電光掲示板によれば、琵琶湖大橋付近は渋滞していると表示されていたはずだ。これはまずい、順調に走れたとしてなんとか間に合う時間だが、少しでも渋滞に遭遇したら困難かもしれない。
 
▽まずは琵琶湖大橋を渡り名神高速 栗東ICまで

こんな時の頼みの綱はやはり高速道路だろう。我々は、「びわ湖大橋米プラザ」を出るとすぐに琵琶湖大橋を渡り始める。先程まではあがっていた雨がまたしても降り始め、フロントウィンドウにぽつぽつとうちつける雨はまるで水玉模様である。しかし、米プラザからこの琵琶湖大橋を見た際にはその構造に惚れ惚れしたものだが、いざ実際に走ってみると、いやはやただの橋にしか感じられないのは、己の感情の貧困さゆえだろうか。「あぁ、今まさしく琵琶湖大橋を渡ってるのだ」ということを実感できぬまま、気が付けば料金所だ。

しかし、料金所を通過すると、あの渋滞案内はここの事だったか、と面食らうことになる。確かに「琵琶湖大橋付近渋滞」という文字は当たっている。「まずいぞまずいぞ、いよいよ時間がなくなっていくぞ」とにわかに焦り出す我々。"ほし"も口では「もし、今回間に合わなかったとしても、メイン施設である物産館の方は18時まで開いているから、まぁ良しとしようよ」と言っているものの、内心では「たのむ!間に合ってくれ」と強く念じるばかり。

少しでも時間を短縮するために、またしても高速道路を利用するべく、名神高速道路 栗東ICを目指してはいるのだが、国道477号はおろか、その先直進方向である主要地方道11号も、車の嵐である。丁度、夕刻という時間帯が余計に交通量を多くしているのだろうか。もし、順調に流れていたとしたら、この主要地方道11号を栗東町方面へとしばらく走り、国道8号に出るつもりであった。ただ、このまま渋滞の波に身を任せたままで良いのだろうか、"ほし"は手元の地図を見ながら、ある決断を下すことになる(実は、いまだにカーナビの地図では即時の判断が出来ない"ほし"は、どうしても紙の地図が手放せないままだったりする)。

「よし、この渋滞から脱出だ」と、逃げ道を探し始めた。適当な箇所から一旦右折したうえで別ルートで国道8号に近づこうとしたのだ。どうやら、この先主要地方道42号はそこそこ流れているようにも見える。「そこで一旦右折だ!」と渋滞から逃げるように横道へとそれると、その判断が功を奏したか快適な走行を取り戻した。しかし、またしても適当なところで国道8号に近づかなければならない。結局、2,3km程走ったところで国道8号方面へと左折する。やがてそこは県道145号、このまま道なりに進めば国道8号に出られるのだ。

「この判断は正しかったね」とホッとしながら国道8号に出ると栗東ICに向けて尚も走り続けた。

 
▽大雨の名神高速 栗東-八日市IC そして愛東町へ

幸いなことに名神高速 栗東IC入口には渋滞表記もなく、安心して本線へと入り込んだは良いが、「うそ、混んでるよ」と揃ってポカンと口を開ける我々。前方にははるか先まで続く車の列、おまけに雨も強く降りだし、とても時間短縮どころではなさそうだ。あぁ、またしても雨にたたられたのか、と頭を抱えながら、こうなったら今更ジタバタしても仕方がない。ここはじっと耐えてごく普通の流れに戻るのを待とうではないか。

やがて竜王IC付近を通過すると、少しずつではあるがペースが上がっていた。雨も小降りになり、ひとまず安心はしたものの、八日市ICで降り、国道421号に出てくるとまたしてもノロノロペースに逆戻り。片側1車線こそ確保されているが、道幅も狭めで快適道とは言い難い。空は雨雲で覆われ、またいつ雨が降ってきても不思議ではない状態である。「また駅に着いたら土砂降りだったりして」と笑えない冗談を言いながら、国道307号に入ると道の駅「あいとうマーガレットステーション」はもうすぐだ。


 
 
「あいとうマーガレットステーション」ハーブグッズと手づくりジェラートが好印象の明るい駅 (滋賀県愛東町)
到着時刻:16:29 スタンプ設置場所:田園生活館 レジカウンター付近
国道307号に入ると混雑も緩和し、そのまま北上するとまもなく右手に洋館風の建物が見えてきた。道の駅「あいとうマーガレットステーション」に到着である。

「おぉ、なかなか良い雰囲気の道の駅だ」と建物を見上げた"ほし"だったが、時計をみれば16時29分、「ごめん、先に行ってるよ」と慌てて車から降りると、ある場所へと一目散に向かったのであった。
と、その前に道の駅「あいとうマーガレットステーション」について少しだけ概要を説明しておこう。その名称から可憐なイメージを誰もが想像するかもしれないが、その予想を裏切らない洋風な建物群が印象的な駅。

メイン施設は、「田園生活館」と称しハーブ関連グッズやドライフラワー等が多数並ぶショップ、そして愛東町周辺の特産品ショップ、レストラン、展望台、更には体験教室等も揃っている。他の棟として、直売館やフルーツ&ハーブ工房、花畑、花木販売所等が並び、花好きならば特に嬉しい駅ではないだろうか。
さて、話を元に戻そう。"ほし"が他には目もくれずに走った先、それはフルーツ&ハーブ工房「Rapty」である。ここのジェラートは特に人気度が高く、この駅へ立ち寄ったら必ず食べたい一品なのだ。しかし、冬の間は16時半で閉店、あと残り1分しか無いではないか、とそれはもう全速力で店へ飛び込む。

すると、ジェラートカウンターにはまだ客が数名いる。「よし、間に合った!」、あぁ、今日一日不運続きな我々ではあったが、そこまで運に見放されてはいなかったようだ。
店内をみれば、まだジェラートをゆっくり頬ばっている人も多数いたため、店には失礼とは思いながらも、そこにとどまっていたお客さんに感謝しながら、"ほし"は無事にジェラートを買うことが出来たのである。しかし、既に夕刻ということもあってか、残り種類も非常に少ない。

そんな中、今回は当店人気No.1といわれる牛乳味を選択してみた。いやはや、これがまたフレッシュな牛乳味が口の中でパッと広がるミルキーな味であり、後からやってきた"こあ"氏も絶賛する程に美味。
"こあ"氏には店内の椅子に座ってジェラートをゆっくり食べてもらっている間に、"ほし"はRapty内の他の商品もザッと目を通す。手づくりクッキーやジュース、ジャム等、目をひく商品ばかりの中、個人的に興味をひいたのがRaptyブランドのトマトジュースだ。

そうして買い物を済ませて"こあ"氏が座る椅子まで戻ってくると、なんとジェラートが1/3程しか残っていないではないか。「おぉ、そこまで食べるなんて珍しいなぁ」と思わず感心しながら"こあ"氏からジェラートを取り上げると、"ほし"は顔では笑って心で泣いてと言わんばかりに残りのジェラートを頬ばる。「次はもっと早い時間に来るべきだな」と強い決意をもって最後の一口を平らげると、満足げに店を後にした。さて、次は農産物等を扱う直売館へ向かおうとしたその時、「あれ、閉まっている」、そう、直売館は"ほし"がRapty内であれこれ夢中になっているうちに、本日の営業は終了してしまったらしく、既にシャッターが固く閉ざされていた。
「これは次回のお楽しみだな」と勝手にまた来るつもりになっている"ほし"は、メイン的な施設である田園生活館に向かって歩き出した。ここで、"こあ"氏とは別行動をとりながら、"ほし"はひとり田園生活館をさまよう。

中庭にも出てみたのだが、今の時期は花もほとんどなく、やや寂しい状態。「やはり5月あたりに来れば良かったか」とひとり静寂に満ちた中庭を歩く。

そして館内に戻ると、ハーブショップやドライフラワーショップ等を散策。ドライフラワーショップでは完成見本を展示し、アレンジメントキット等が販売されているので、思わず製作意欲が湧いてきてしまう。
また、ハーブティー等も実に他種類並んでいたり、香りが良いキャンドルやその容器等、現代人のストレスを和らげてくれそうなグッズも多数扱っているのだ。この手の商品には、やはり女性のほうが興味をそそられるのか、店内には女性を中心にあちらこちらのコーナーで買い悩む姿が見られた。

レストランも洒落た雰囲気、料理も和洋食共に用意され、季節のセット等もあるらしい。丁度、今の時期は菜の花が旬ということから、菜の花を扱った数々の料理がセットになっている。さすがにまだ空腹とは言い難い状態ゆえ、今回はそのまま通過することにしたのだが、ここでは一度料理も食べてみたい。
さて、"こあ"氏と合流し、しばらくハーブショップを散策しながら館内を満喫すると、最後に展望台に上がってみることにした。その展望台の名前は「田園ビューデッキ」、四季折々の田園風景が見渡せるらしい。高さ20mある展望台からの風景は、春の訪れを待つ田園の風景であった。「うーむ、季節的には丁度中途半端だね。」と、花も無く、田植えの風景もなく、ただガランとした風景に何故かもの悲しさを感じる。

尚一層、花々が咲く季節に訪れたくなってしまう、そんな思いを残して我々は車に戻るのであった。敷地裏手には、ポピーとコスモス園、そしてラベンダー園があるので、それぞれの季節は花が咲き乱れ、非常に美しい光景が楽しめるのではないだろうか。
 
 

時刻は既に17時半を過ぎている。この周辺の道の駅で、今から訪れてまだ営業しているような箇所はもう無さそうだ。これが夏場だとしたら、時間を延長して営業している箇所もあるのだが、今は3月、何処もまだ冬時間として営業している箇所が多いのだ。というわけで、我々はこれからはるばる都内へと帰ることを考えなければならなかったのである。

しかし、最寄りのICから安易に高速道路にのるのは、なんとも名残惜しい。もう少し琵琶湖を楽しもうではないか、と考えた末、時間さえあればもう1箇所廻ろうとしていた道の駅である「近江母の郷」を目指してみることにした。勿論、この駅が17時で閉館することは十分承知である。しかし、この「近江母の郷」はどちらにせよ、帰り道方面であるうえに、米原ICに近接しているのだ。
 
▽彦根を経由して道の駅「近江母の郷」でトイレ休憩を

帰りがてら行ってみようか、と「あいとうマーガレットステーション」を出た我々は、国道307号を延々と北上していく。空もかなり暗くなってきたと思ったら、雨もぽつぽつと降り出し、更には横風も強くなりだした。今日は実に天候に振り回されてばかりの1日であったが、またしてもか、とすっかり諦めながら彦根市に入るとJR彦根駅付近を通過しながら湖岸へと近づいていく。

琵琶湖の湖岸にやっと出てきた時には既に空は真っ暗、いや、暗いのは雨雲に覆われた琵琶湖周辺のみである。相変わらずの雨と風に憂鬱になりながらも、琵琶湖にそって主要地方道2号、通称「さざなみ街道」を北上していくと、近江町に入ってまもなく前方を走る車たちが次々とブレーキを踏んでいく。「おいおい、道の駅"近江母の郷"まで後1.5km程ってところで、渋滞?」と全く状況がつかめないまま、しばらくその場で足止めを食うことになる。どうも反対車線側の流れも急に悪くなり、まもなくピタッと停まってしまった。

と、そこにパトカーがサイレンを鳴らしながらやって来るのが見えた。「もしかして前方で事故か」、我々は顔を見合わせながら、とにかく前方の車が動き出すのを待つしかない。それにしても、次の駅まで後1.5km程というところで行くに行けない状態に陥るとは、なんたることだ。

一体どのくらい待たされただろうか。やっと前方の車が動き出した。我々もそれに続いて発進すると、すぐに状況が飲み込めた。乗用車3台の事故、しかもそのうちの1台は逆さまになっているという、かなりの大事故である。発生してからまだ時間的に経過していないせいか、主要地方道2号は上下線ともすっかり混乱状態になっている。やっと、警察官の誘導に従って通過すると、すぐ右手に道の駅「近江母の郷」が見えてきた。

と言っても、施設群は既に閉館している為、照明がついているのは屋外トイレのみだ。結局、今回はトイレ休憩のみで立ち去ることになったのだが、この屋外トイレ、利用者のマナーが相当悪いのか、個室全室ともトイレットペーパーが散乱し、また、ペーパーホルダーにペーパーがなくなっても予備のペーパーをセットせず、無造作に放置しているところばかりだったのである。おまけに、手洗い所には缶ビールの空き缶がそのまま放置されていたりと、これにはさすがの"ほし"も呆然。これでは、いくら駅側が必死に清掃を施したとしても報われないだろう、と落胆せずにはいられない。

 
▽米原ICから名神高速へ ところが・・・

さて、あとは自宅へとひたすら帰るだけである。道の駅「近江母の郷」から米原ICまでは距離的に目と鼻の先ではあったが、米原ICは、先程の事故現場方面。主要地方道2号を南下して米原ICを目指すと、またしても渋滞に巻き込まれてしまうと判断した我々は、一旦2号を北上したうえで国道8号を経て国道21号、米原ICを目指そうと考えた。

その判断はどうやら正解だったらしく、すんなりと米原IC入口にやってきた。ところが、いざ米原ICから名神高速道路に入ったは良いが、まもなく目の前に見えてきたは「岐阜羽島−一宮 渋滞25km」の文字であった。当然、19〜20時辺りは各地から帰る車たちで混雑のピークを迎える時間、それなりの覚悟は必要である。更に、その手前である大垣IC出口でも渋滞が発生している。どうやら、25km渋滞から逃れるべく、手前のICで降りようとする車たちで別の渋滞が発生しているのだろう。

「米原から高速道路にのったのは失敗だったね」とどちらともなく呟いたその言葉、それは更に手前である関ヶ原ICで一旦降りようということを意味していたのである。

 
▽結局、関ヶ原から小牧まで一般道を走るしか無いのか

関ヶ原ICから一般道におりるか、それともひたすら渋滞に耐え抜くか、その決断の時が迫っていた。早くも、関ヶ原IC出口付近も渋滞が始まっている。結局、25kmの渋滞の中をじっと並ぶ道よりも、それほど速度は出ないまでも一般道を延々と走る道を選んだ我々は、関ヶ原ICで降りることにしたのであった。それにしても、この関ヶ原IC出口も十分にストレスを感じる程の渋滞にまで成長している。

更に残念な事項といえば、先程入ってきた米原ICにはETCレーンがなく、やむなく通行券を貰ったのだが、関ヶ原IC出口にはしっかりとETC専用レーンがあるではないか。ETC車載器を搭載しているというのに、ETCレーンを通れない虚しさ、これは渋滞の列に並ぶ以上に情けなさを感じるものだ。

そうして、やっと長い列からやっと解放され、とりあえず我々が目指す先、それは「小牧IC」である。現在のところ、渋滞は岐阜羽島・一宮の間で発生している、ということはそのひとつ先のICまで行けば渋滞も解消しているだろう、と考えたからである。ひとまず国道21号で関ヶ原から大垣市・羽島方面へと走り出した。このまま国道21号を走り続けると岐阜市内に向かってしまうため、途中から軌道修正のごとく羽島市・一宮市方面へと県道を走り継いだは良いが、やはり一般道の交通量もなめてかかってはいけない。どの道を走っても、とても快調とはいえないペースのままである。

そういえば、「ひだ・みの道の駅スタンプラリー」(岐阜県内の道の駅スタンプラリー)に参加していた頃にも、大垣から一宮辺りまで名神高速は大渋滞だったことがあり、せっせと一般道で回避した記憶がある。あの時も結構大変だった、そんなことを思いおこすと、ついつい「ひだ・みの道の駅スタンプラリー」が懐かしくも思えたりする。もし、また「ひだ・みの道の駅スタンプラリー」が開催されたら果たして参加するだろうか、岐阜県内の道の駅は確実に増えそうな予感ゆえ、また冬の間に参加出来たら、スタンプラリーオフシーズンは実質3〜4月のみになってしまうかもしれない。おいおい、そんな体力と財力が残されているのか、それは不明である。

そんな話をしているうちに、やっと小牧ICまでたどり着いた。既に21時になろうとしていた。

 
▽さぁ、後は何事もないままに高速道路でひたすら家路に向かおう

小牧ICから高速道路に復帰した我々は、小牧JCTから走り慣れた中央自動車道へと入ると、ただひたすらに都内へと向けて走り出した。幸いなことに、これから以後は渋滞も無いようだ。しかし、さずかに21時を過ぎれば空腹度も高くなる一方である。特に"ほし"はあまりの空腹に言葉も少なげだ。しかし、"こあ"氏の場合、「何か食べれば眠くなる」という至って危険な状態ゆえ、空腹を訴えるのもはばかられる。

言葉少なげな"ほし"の様子をみて、これはまずいと感じたのか、「いつもの恵那峡SAで夕飯をとろうか」と"こあ"氏。岐阜との往復で何度この恵那峡SAで夕飯を食べたことか、我々にとってはすっかりなじみ深いSAとなってしまった。特に恵那峡SAは料理数も豊富で味的にも満足度が高いため、ついつい自然と恵那峡SAに入ってしまいたくなるのだ。皆さんも、ひとつやふたつ、慣れ親しんだSAやPAがあるだろう、我々にとってそのひとつが恵那峡SAな訳である。

結局、ガソリン補給がてら我々自身にもガソリン(食事)を補給しようということに落ち着き、恵那峡SAへ吸い込まれるように入っていった。いやはや、日曜の夜間、それも21時が過ぎているというのに恵那峡SAのレストランは大混雑。やはり、これから家路につこうとしている者が途中で夕食をとるパターンが多いのだろう。

このレストランに立ち寄る度に、あぁ、朴葉味噌(牛肉入り)定食を食べようと思うのだが、いつもながら別のものを選択してしまう。周囲でも、この朴葉の香りがあちらこちらから漂ってくるので、毎度香りだけで味わった気分になってしまうのだ。結局、この日も"こあ"氏はかつカレー、"ほし"は鶏の唐揚げ定食なる、何処でも頂ける料理を食べ、胃袋もやっと落ち着きを取り戻したようだ。ちなみに、何処でも食べられるとは言ったのだが、ここの唐揚げ定食は量も味も申し分ないので、恵那峡SAのレストランに立ち寄った際には参考にして頂ければ幸いである。SAのレストランといえば、どうも値段の割には美味しさはいまひとつという偏見があったのだが、最近はかなり料理に力をいれているSAも見受けられる。この恵那峡SAもそのひとつだと感じている。

さぁ、後はひたすら都内にむけて帰るだけである。恵那峡SAから岡谷JCT(長野道との分岐)まではあまり遠さを感じないから、不思議である。いつも利用している時間帯が、渋滞とは無縁なせいもあるのかもしれない。そして岡谷JCTまで戻ってくれば、「あぁ、戻ってきた」と、安堵感に包まれる。それもそうだ、岡谷JCTといえば十分に関東圏、既に何度となく往復した箇所なのだ。(まぁ、北陸方面から長野の信濃町ICまで戻ってきた際に、"帰ってきたぞ"感覚に陥るよりは正常かもしれない。)

その後も、特に渋滞に遭遇することなく、それこそ1行で表現しては申し訳ない程にあっけなく八王子料金所まで戻ってきたのである。何らハプニングが無い場合の旅の描写なんて、こんなものであろう。懸念事項であったETCも今日一日何のトラブルもなく使用出来た為、今後はこの場で怒りを爆発することもなさそうだ。よくよく考えれば、それが当たり前のことなのだが。

そうして、無事に自宅へとたどり着いた時には既に午前1時になろうとしていた。思い起こせば、今日の旅はまるで下見的な感覚で終わってしまったようにも思える。特に、美しい花々が咲き乱れるであろう道の駅には2箇所も訪れておきながら、なにひとつその美しさを体験できなかったのである。やはり、5月以降に訪れるしか無いのであろうか。しかし、これから始まるスタンプラリーの為に、そろそろ体力・財力を温存しておかねばならない。

そう言いながら、次は何処に行こうか、とふと考えている己がいる。しばらく地図は封印しておく必要がありそうだ。


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最終更新日:2002年04月13日