スタンプラリーオフシーズン 道の駅巡り旅日記
寒さに震えながら真冬の能登半島「道の駅」巡り
富山/石川県編
2002年02月10日〜11日(第1日目:10日)

「ひだ・みの道の駅スタンプラリー」も無事終え、すっかり気が抜けた我々。しかし、よくよくカレンダーを見てみれば、2月11日は祭日、しかも月曜日ではないか。しばらく遠出の旅は休もうと考えていたはずなのに、気が付けば地図を広げている"ほし"の姿がそこにあった。

「前回、三重県のすぐ近くまで行っておきながら、結局行かずじまいだったから、再挑戦も良いな」「いやまてよ、冬の旅を満喫するならば、やはり雪があるところだろう」、地図を指さしては頭を悩ませる。そうしてあれこれ考えた末に出た結論は、「冬の日本海を満喫する」であった。しかし、日本海といっても広大だ。場所を絞ろうと更に地図を見渡すと、「よし!今回はここだ」と目がとまったのは、能登半島とその周辺。冬期ゆえ、天候によっては1泊2日程度で廻れる場所にも限りもありそうだが、毎度気ままな旅なだけに、「立ち寄れなかったところはまたいつか来よう」と楽観的に考えることにしている。これがスタンプラリー絡みであったとしたら、また違っていたかもしれないが。

さて、前日の夜に数日間の天気予報を確認すると、北陸地方は2月11日を中心に雪らしい。やはり、ある程度の覚悟は必要そうだ。更に、まず手始めにどの道の駅から廻ろうか、という点もまだ決めていない。当初、能登半島を重点的に攻めるため、多少金額的には高くつくが、都内から北陸自動車道 小杉ICまで一気に行ってしまおうかとも考えた。しかし、道路交通情報によれば既に上信越自動車道及び北陸道はチェーン規制である。当日の朝もチェーン規制が解除されているとは思えない。というのも、長野・新潟の天気予報は10日も雪一色だからである。

それならば、長野自動車道 松本ICから一般道を利用し、安房トンネルを経由し富山県入りをしてみてはどうだろうか。思えば、岐阜県入りをする際に、この安房トンネルを何度利用しただろう。すっかり馴染み道と化した「松本IC-国道158号-安房トンネル-岐阜県入り」ルートを、またしても利用することになる。と、地図でルートをおいかけながら、ある一点に指が止まる。「お、そのルートを利用するならば、富山県の道の駅"細入"にも寄ろうか」と急遽立ち寄り駅も追加。おいおい、こんなことで能登半島最北部にある道の駅「千枚田ポケットパーク」までたどり着くのか。

「たどり着けないや」、"ほし"はあっさりと判断すると、「細入」→「氷見」→「いおり」→「なかじまロマン峠」→「桜峠」→「千枚田ポケットパーク」の順に廻る予定から、富山と石川の県境にある氷見市の道の駅「氷見」のみ11日の訪問に変更。この判断が良かったのか悪かったのか、それは既にこれらの駅を訪れたことがある人のみぞ知る、といったところだろう。つまり、この時点では我々も運を天に任せるしかなかったのである。

さぁ、出発当日の朝、4時前に起きるとさっそうと準備を始めたつもりではあったが、車に荷物を積み込むと時計は4時50分をさしている。慌てて自宅を出発すると、高速道路にのる前にガソリンを補給し、いざ中央自動車道へと向かう。調布ICから入ると、5時を少し過ぎたいわゆる早朝だというのに、予想以上の交通量の多さに呆然。今更ながら「連休」であることを再認識させられる。しかも、今日はスキー車ばかりでなく、それ以外の観光目的車も多そうである。

大月ICを過ぎ、諏訪南IC、岡谷JCTに至るまでもこの混雑は続き、周りの車が減ってきたと感じたのは、塩尻ICを過ぎた頃であった。と思ったら降り口である松本ICがすぐそこに近づいてきた。


【東京都下出発時刻】04:53 【本日駅巡り終了時刻】17:44
 色は富山県道の駅 色は石川県の道の駅 
  中央自動車道/長野自動車道 〜松本IC/
国道158号/安房トンネル/
国道471号/国道41号
細入
09:03
国道41号/北陸自動車道 富山IC-小杉IC/
国道472号/国道8号/国道160号
いおり
11:20
国道160号/国道249号 なかじまロマン峠
13:11
国道249号/(主)1号/(主)26号/
(主)57号
桜峠
14:06
(主)57号/(主)6号/(主)26号/
(県)277号/国道249号
千枚田
ポケットパーク
15:11
国道249号/(主)1号/
能登道路 此木IC-高松SA
高松(上り線)
16:57
能登道路 高松SA-高松IC/
能登道路 高松IC-高松SA
高松(下り線)
17:38

▼道の駅「細入」へのルート:
(自宅/国道20号)/中央自動車道/長野自動車道 〜松本IC/国道158号/安房トンネル/国道471号/国道41号


松本ICから国道158号に出ると、見慣れた風景を楽しみながら一路安曇村方面へと走る。松本市内の気温はただいま-5度、やはり寒さは半端ではないようだ。道の駅「風穴の里」を横目に見ながら、なおも進むと気温は更に下がり、道路上に設置された気温表示板は-7度を示している。「外には出たくないね」とブルブルっと身震いしながら車窓から湖をみると、なんと湖面が凍っているではないか。

やがて安房トンネルにさしかかる。「毎度思うけれど、トンネルの料金750円は高いなぁ」と言う"こあ"氏。それに対し、"ほし"はこのトンネルが無ければ冬場は通行止めになってしまうことを考えると、このトンネルに感謝せずにはいられない、と力説。特に、山梨・長野方面から効率よく富山県に入るには、やはりこのルートが最適に思える。まぁ無料だったらもっと感謝するかもしれないが。

そうしてトンネルを出て、国道471号に出ると、そこは岐阜県上宝村。外気温も-10度にまで下がっている。ここまで気温が下がっていると、路面凍結に注意しなければならない。ところが、前回この周辺を走った時には路面が雪で覆われており、雪国を演出していたはずなのに、今、目の前にある風景はどうみても雪国風景とは思えない。「雪が無い・・・」、路面には勿論、路肩や周囲の山々にも雪らしきものは見当たらないのだ。雪の有無で随分と風景も変わるものだ。と、やがて左手に道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」が見えてきたのだが、またしても営業時間外に通過することになる。「あぁ残念、売店を散策したかったのに」とかなり悔しげな"ほし"の顔をチラッと見ながら、"こあ"氏は意地悪く「じゃぁ、開店まで待つ?」と言ってみる。さすがに1時間以上も何もせず待つのは虚しすぎる。というわけで、結局立ち寄ることなく、国道471号を走り続ける。
この国道471号、上宝村からお隣の神岡町へ向かう間、路面に雪がなければかなりスピードが出やすい快適道、幾つも続くコーナーが緩やかなせいもあるだろうが、道幅はそれほど広い訳ではない。

やがて神岡町へと入ると、街並みが見えてきた。そんな中、前回通過した時にも目にとまったある建物、それは「道の駅」ならぬ「星の駅」。まだ営業時間ではないため、駐車場にはほとんど車も停まってはいない。看板をみる限り、この建物群もどうやら売店や食事処、町内にある宇宙素粒子研究等の紹介等がある、実に道の駅的な存在のようだ。いずれ道の駅として登録されるのではないか、と毎度勝手な憶測をしながら、更に先へと進む。と、見えてきたのは国道41号である。

 
 
「細入」木の温もり感じる暖かな売店は商品も豊富 (富山県細入村)
到着時刻:09:03 スタンプ設置場所:物産館「林林」内
国道41号富山方面へと向かうと、交通量が少なく静かな山あいの道が続く。「次も富山に向かう時には、このルートを使おう」と思わせる快適道だ。そして右手に見えてきたは道の駅「細入」だ。

しかしこの「細入」、物産館の営業時間は10時からである。時計をみればまだ9時、「折角立ち寄ったは良いけれど、さすがに売店が開くまで待っていると、これからの予定にも響いてくるよ」と"こあ"氏。「うぅ・・・」と"ほし"は低いうなり声をあげながらも、とりあえず外観の散策だけでもしよう、と車を降りる。まぁ、今回、北陸自動車道を経由して能登方面へ向かっていたとしたら、この「細入」には立ち寄ることも無かったと思えば、諦めもつく。

雪で埋もれた駐車場を元気良く歩きながら、建物の周りを散策してみる。昨晩、雪が降ったのだろう、人が踏み入れてないような箇所にはかなりの量の雪が積もっている。物産館の入口をみると、やはり「準備中」の看板が掲げられている。この道の駅「細入」は、飛越ふれあい物産センター「林林」がメイン施設、「林林」と書いて「りんりん」と読む、まるで昔のアイドル歌手(って、おいおい、知らない人も多いだろうに。年がばれるか。)を思わせる名称だ。「林林」内には売店の他、ちょっとした軽食堂があるのだが、軽食堂の方だけは9時前から既に営業しているようだ。建物の裏手には公園があるのだが、雪に埋もれてとても遊べる雰囲気ではなさそうだ。まぁ、これは春を待つしかないだろう。
寒さに耐えながらしばし外を歩いていると、物産館の中から植木の棚を出す店員さんの姿をめざとく発見。「あれ、開店の準備をしてるのかな」と首を傾げながらその様子を伺う。しかし、時計はまだ9時を過ぎたばかり、まさか1時間も早く物産館が開くとは思えない。と、己の甘すぎる期待に苦笑しながら、その場を離れようとすると、入口の看板が「営業中」へと変わった。なんと嬉しいことに、物産館が開いてくれたのである。全くもって感謝してもしきれないくらいに喜びをあらわにしながら、いそいそと店内へと入っていく"ほし"。

後から"こあ"氏も「あれ、いつの間にか店が開いているね」と不思議そうな顔をしながら店内に入ってきた。気が付けば、他にも客がいるではないか。なるほど、この駅はスキー途中等で立ち寄る人が結構いるようなのだ。我々のように岐阜から富山へ抜ける途中に休憩をとる客も多数いるのかもしれない。
店内を見渡せば、木の温もりを感じる雰囲気の良い売店ではないか。土産品の品揃えも豊富である。"ほし"的に嬉しいのは、商品の陳列棚に「××市特産」と明記してくれているところだろう。富山と岐阜の県境にあるせいか、岐阜特産品も多数並んでいる。

細入の特産といえば、まず最初にあげられるのは「らっきょう」。らっきょうといえば福神漬けと並んでカレーのお供に最適品、早速手にとる。更にレジ付近には、特製「みょうが寿司」なるものも置いてある。いわゆるみょうがの薄切りが酢飯の上にのり、柿の葉でくるんであるものだ。売店の奥には富山の木工芸品も多数並んでいる。
スタンプは観光案内コーナー(公式情報によれば観光案内所と掲載されているが、売店の一角にある)のテーブルの上に置いてあるのを見つけ、早速スタンプを押すべく近づく。

いやはや、スタンプが置いてあるテーブルには椅子もあるため、ゆっくり座って押せるのが嬉しい。
さて、買い物を済ませた我々が向かった先は、その隣にある軽食堂だ。みたらし団子やたい焼き等を販売しており、香ばしい香りが食欲をそそる。麺類やフランクフルトなどの軽食販売カウンターもあったのだが、こちらはまだ準備中ゆえ、我々は朝の空腹を満たすため、みたらし団子を買ってみることにした。しかし、「5本350円」と書かれた看板を目にすると、「さすがに5本は食べられないなぁ」と後ずさり。意を決して「この団子、1本単位でも買えます?」と店員さんに聞いてみる。すると「あぁ、いいよ」と嬉しい回答を貰い、安心して2本購入。団子ならば、2〜3本ペロッと食べられそうだが、さすがに朝から団子の大量摂取は胃にもたれそうだ。

焼けたしょう油の香ばしさと団子の弾力に富んだ適度な柔らかさが、食べていても実に心地よく、内心「もう1本買っておけば良かった」と後悔する"ほし"。"こあ"氏のほうは1本でそこそこ満足したようである。「まずいなぁ、こんな旅をするようになって、食欲が増す一方だよ」と"ほし"は苦笑せずにはいられない。似たような旅をしている皆さんも、もしかしてこんな経験をすることもあるだろう。

この「林林」の裏手にある公園は、すっかり雪で覆われていて、園内に入れそうにもないため、今回の見どころは結局この「林林」だけであった。と言いながらも、結構この道の駅に満足している我々であった。
 
 

▼次なる道の駅「いおり」へのルート:
細入から国道41号/北陸自動車道 富山IC-小杉IC/国道472号/国道8号/国道160号

さぁ、次に向かうは、富山方面から一気に北上して石川県の道の駅「いおり」。本来、「細入」から北上し、富山市を経由して七尾市にある「いおり」に向かうまで、道の駅は幾つも存在する。しかし、それら全てに立ち寄っていては、能登半島北部にある「千枚田ポケットパーク」にはたどり着けないかもしれない、という不安が捨てきれない。どちらにしても、今晩は富山市内に泊まるため、富山市周辺の駅はまた明日立ち寄ればいい。そんな安易な考えのもと、我々は石川県へ向かって走り出した。

「細入」を出てから国道41号を北上を続けると、少しずつ交通量が増えていることに気づいた。のどかな山道もいつの間にか賑やかな街並みへと変わっている。富山市が近いのだ。と、頭上を見上げれば太陽もひょっこりと顔を出している。本日は、1日どんよりとした天候だと思っていただけに、妙に嬉しい。やがて、片側1車線の道も2車線へと変わり、車の流れもいよいよ激しくなってきた。

富山市から能登半島方面へと出る手段として、国道41号から国道8号に出て新湊市方面へと走るルートを選ぶ人も多いとは思うが、結局時間を気にするあまり、我々は富山ICから1区間ではあるが、北陸自動車道を利用して小杉ICまで爆走することになる。幸い、交通量も少なく、とりあえず時間短縮にはなったようだが、それにしても周囲には雪が無い、いや、無さ過ぎる。これが本当に雪国北陸なのだろうか、と"こあ"氏は嘆くばかり。

と、その嘆き声が聞こえたのであろうか、小杉ICから国道472号に出た辺りから粉雪が舞い始めた。「ほら、雪乞いなんてするから、雪が降ってきたよ」と"ほし"は呆れ顔。しかし、空には太陽も出ており、どうやら天気雨ならぬ天気雪のようだ。そんな粉雪の中、国道8号に出ると「カモンパーク新湊」を横目に見ながらそのまま西へと進む。

国道8号は片側2車線道路だが、西へ向かう交通量は激しい。国道8号をこのまま西へ西へと走っていけば、福井や京都の方まで行けることを考えると、妙に感慨深い。この国道8号を利用して近畿から北陸の方へと入ってくる車も結構多いのだろう。そんなことを考えていると、どうも前方の車の動きが妙である。1台だけあまりにノロノロ運転、完全に車の流れを無視した運転なのだ。おいおい、こんな車の後ろについていたら、いつ急ブレーキでも踏まれはしないだろうか、と危機感を感じた我々は、そそくさと車線変更。そして、さりげなくその危ない車の方をチラッとみると、中年女性がまぁ楽しげに携帯電話で歓談中だ。ここ数年、携帯電話使用中の事故が多発しているのは、ご存じのとおりだが、中にはメールを送受信、しかもせっせと返信までしながら車を運転する、なんとも恐ろしいナガラ族がいるとか。そんな人こそ、道の駅にでも立ち寄ってゆっくりして欲しいものだ。

話が横道にそれてしまった。国道8号から七尾市方面へ向かうべく国道160号に入ると、そこはなだらかなコーナーこそあるが、限りなく直進道である。片側2車線の走りやすい道が続くものの、どうやらマラソンの中盤戦の如く、各所に車が団体状に固まって移動している。その団体を抜けるとしばらく周囲には走る車もなく、まさしく快適そのものなのだが、しばらく走るとまた車の団体に遭遇するのだ。そんな調子を幾度となく繰り返していくと、道の駅「氷見」→の看板が前方に見えてきた。「あぁ、ここで曲がれば、氷見に行けるはずなのだが」と、ふと道の駅「氷見」の誘惑に心奪われそうになりながらも、かろうじで「いや、今日はなんとしても能登半島の駅巡りをするのだ」とそのまま通過(もし、氷見に立ち寄ったとしても充分に能登の道の駅は全て廻れたのかもしれない)。

そうして、七尾市に近づくにつれ、国道160号は何時の間にやら片側1車線ののどかな道へと変貌している。右手に富山湾を見ながら民家の間を抜けていくこの道は、天気が良ければかなり爽快だ。そしていよいよ七尾市、そう、石川県に突入だ。

七尾市といえば、まず最初に浮かんでくるのは、コンピュータ用ディスプレイのあのナナオである。そういえば本社は石川県だ。一度仕事で訪問したこともあったな、と懐かしく感じながらも、それ以上にナナオに思い入れがある理由は、やはりディスプレイの性能だろう。現在は、EIZOというブランドを前面に押し出しているが、"ほし"が特に好んだ時代のものには、まだEIZOブランドは存在していなかった。知る人ぞ知るT560iJなるディスプレイ、これは"ほし"が最も惚れ込んだものである。しかし、長年愛用してきたこのディスプレイも先日とうとう長い眠りについてしまった。修理も考えたのだが、いかんせん10年近く経過したものゆえ、それ相当の額もかかるだろう。結局、"こあ"氏が使用していたディスプレイを貸して貰うことになったのだが、なんとこれもナナオ製であった。いやはや、どちらもナナオ族であった訳である。

 
 
「いおり」駐車場から海が一望できる静かな駅 (石川県七尾市)
到着時刻:11:20 スタンプ設置場所:サービスステーション内レストラン入口付近
おっと、またしても話が思い切りそれてしまった(逸れ過ぎだろう、だから毎度文章が長くなるのだ)。七尾市には入ったものの、まだまだのどかな海岸線沿いが続くなか、気が付けば左手に道の駅「いおり」が見えてきた。

道の駅「いおり」は、「いいPARK七尾」なる能登立山シーサイドラインに面した総合レジャー施設内にある。駐車場がある敷地内には、物産直売所「灘わくわく市場」、そしてやや離れた箇所にトイレ、レストラン「磯の香」から構成されたサービスステーションなる建物がある、。駐車場奥に続く細い道は、冬期のせいか進入禁止のロープが張られている。どうやらその先には、多目的広場と称しオートキャンプ場やケビンが利用出来るらしい。そして、国道を挟んだ向かい側には富山湾が広がり、海水浴場になっている。夏を中心に混雑しそうな場所だが、冬は周辺道路の交通量も少ない方ではないだろうか。
さて、駐車場に入ると、交通量の割には場内に停まる車が何台もいる。「ほほぉ、立ち寄る人が多い駅なんだな」という認識の元、まずは駐車場入口側にある直売所へと足を運んでみる。

店内は、七尾の名産である城山焼(陶芸品)や菓子類等の他、海産物も多数並ぶ。七尾市の海産物を扱う「スギヨ」の製品が特に目立ち、蒲鉾等の海産練製品は特に人気商品のようだ。七尾の多根園芸もみじグループによる漬け物も、特設コーナーを設けて陳列されており、これがまた興味をそそる。
次に向かうは、「道の駅いおりサービスステーション」と看板が掲げられた建物。入口だけ見るとかなり小さめの建物かと思いきや、奥へ続く通路があり、広いフロアが見える。

「道路情報や観光案内所も兼ねているらしいけれど、それらしきコーナーが見当たらないよね」と通路を歩きながら奥へと進む。と、見えてきたのは、レストラン入口。入口手前には観光チラシ等が置かれているため、もしかしたらこれが観光案内コーナーなのだろうか、と苦笑いをしながら、レストランへと入る。
レストラン内は木の造りが洒落ており、ちょっとしたカフェっぽい印象がある。丁度昼時という時間帯でもあったため、「ここで食事にしようか」といざ足を踏み入れると、不思議なことに客がひとりもいない。「あ、あれ・・・、準備中かな」と思わず後ずさり。しかし、奥から店員さんが「いらっしゃいませ」とやって来たため、そのまま席についた。

駐車場には割と車も停まっていたはずなのに、レストランへ向かう客が少ないのが少々気になる。店の雰囲気は結構良さそうにも思えるため、客がいないのはたまたま偶然だったのだろうが、それにしても寂しい。やはり冬は観光オフシーズンなのだろうか。そんなことを話しながら、メニューを眺めると、料理も海の幸を取り入れた定食ものが多い。「道の駅ランチ」なるものもあり、この名称にかなりそそられるのだが、いかんせんその内容が不明である。

「すみません、この道の駅ランチって内容はどのようなものですか」との"ほし"の質問に「あ、今日はアジフライですよ」と店員さんから教えてもらい、なるほど納得、この道の駅ランチとはいわゆる"日替わりランチ"のようだ。他にも道の駅サラダや道の駅うどんなるものもあったのだが、ここは壁に貼ってある「お勧め料理」でもある刺身定食を注文することにした。
"こあ"氏のほうもあれこれ悩んだ結果、「海老の塩焼き定食」を注文。窓辺から見える海を堪能しながらぼんやりとくつろいでいると、やがて料理が運ばれてきた。しかし、"こあ"氏の前に置かれた「海老の塩焼き定食」を見て、明らかに"こあ"氏自身の表情が曇っていくのが見てとれた。なぜならばこの定食、1,300円という価格の割にはあまりに量が少なすぎるのだ。特に、メインであるはずの海老の塩焼きは、とても大きいとは言い難いサイズのものが1本ポツンと皿にのせられているだけだ。

「ちょ、ちょっと寂しいね」と"ほし"も苦笑しながら"こあ"氏の様子を見守る。この海老の塩焼きは単品料理として500円でも販売されている。ということは、あとの付け合わせ分が800円もの額ということになり、さすがの"こあ"氏もがっくり。「付け合わせ分を減らして、海老の量を増やして欲しいよ」とこっそりと"ほし"に耳打ちしながら、海老にかぶりつく。これで味も不味ければ「もう来ない」と言うだけだろうが、味のほうは絶妙な塩加減に惚れぼれしたらしく、やっと"こあ"氏に笑顔が戻る。
さて、"ほし"が頼んだ「刺身定食」は、量的に、且つ味的にも満足感を得られるものであった。さすが、お勧め料理というだけはある。特にぶりの刺身は切り身自体も大きく、身もキュッと引き締まり味わい深い。料理を運んできた店員さんも、刺身の内容について説明する配慮付きだ。と、我々のしばらく後に入ってきた1組の客が、道の駅ランチを頼んでいる。すると、運ばれていく料理を見ながら"こあ"氏が一言「あっちにすれば良かったな」とぽつり言うではないか。どうも、量的にも値段的にも道の駅ランチの方が釣り合いがとれているようだ。いやはや、料理は頼んでみないと分からない。

というわけで、食事を終えた我々は、レストラン横の小さな売店を覗き、更にレストラン入口に置いてあるスタンプを押すと店の外に出た。
 
 

▼次なる道の駅「なかじまロマン峠」へのルート:
いおりから国道160号/国道249号

さぁ、次に向かうは、中島町にある道の駅「なかじまロマン峠」である。「いおり」を出ると更に国道160号を北上、と思いきや、まもなく海岸線から逸れ、山道をしばらく走ることになる。

山道から再び海が見えてきたら、そろそろ七尾市街地が近い証拠だ。しかし、町中を走れども、不思議なことに歩行者がほとんどいないのだ。車は行き交っているというのに、人が歩いていない風景というのも妙なものだ。と、七尾市街地から国道249号へと入ると、JR七尾駅を横目に見ながら、中島町方面へと向かうべく走り続ける。国道249号はしばらく鉄道の線路に沿って走るのだが、周囲は民家や小さな店が続き、のどかな風景が楽しめる。

 
 
「なかじまロマン峠」食堂で特産のカキフライを食べる人多し? (石川県中島町)
到着時刻:13:11 スタンプ設置場所:休憩所内ふるさと情報案内システム横
そうして中島町に入り、町の中心部からやや北上したところ左手に道の駅「なかじまロマン峠」が見えてきた。有料道路である能登道路を利用すれば、道の駅からやや西に位置するところに横田ICがあるため、容易に訪れることが出来そうだ。さて、駐車場に入ると、早速車から降り、建物を見渡す。

道の駅「なかじまロマン峠」は、その名のごとく峠の茶屋的な存在だ。建物の規模、そして駐車場の規模も決して大きくなく、こじんまりとしている印象をもつ。メイン施設は、売店と食事処、休憩所からなり、店内を覗くと中島特産の能登カキを前面にアピールしている。
建物の中へと入ると、まず初めに目に飛び込んできたのが、大粒のカキフライを食べる老夫婦である。店内は割と狭め、しかも正面入口から入るとすぐに食事処のテーブルが並ぶ配置のため、一瞬ここは食事処だけなのではないか、と思ってしまう。しかし、よくよく見れば奥に進めば特産品販売コーナーがあるようだ。

我々は遠慮がちに店内を歩くと、カキの販売コーナーを見つけ、思わず足をとめる。「カキ、買いたいねぇ」としばし羨ましげにカキを眺めていたのだが、さすがにカキを持って2日間もウロウロするのは衛生的にリスクが生じる。新鮮が命のカキには、かなり酷ではないだろうか。という訳で、今回は泣く泣く諦めることになった。食事処でカキ料理を食べるという手もあったのだが、先程食事を終えたばかりの我々には、さすがに無理な話だ。残念だが、今回は縁がなかったということで、他の特産品を見て廻ることにした。
餃子の形によく似たカキかまぼこ(写真)もなかなかユニークな商品だが、小菊南瓜のパイのほうが"ほし"には気になる商品という訳で、幸い1個単位で販売されていたため、早速購入してみる。後でゆっくり食べてみよう。

特産品販売コーナーの裏手から休憩所に抜ける扉があり、そちらも覗いてみると、大きめの木製のテーブルとそれを囲うように椅子が置いてある。休憩所の一角には情報端末も設置されており、丁度訪れた客が操作していた。その風景をサラッと見ただけで、"ほし"は店の外に出ると、しばし駅の裏にある池をぼんやりと眺めつつ、車へと戻った。
"こあ"氏は先に車に戻っていたらしく、"ほし"が車に乗り込むと、「スタンプって何処に置いてあった?」と聞く。その言葉を聞いて、はっとした"ほし"「スタンプを押すこと、すっかり忘れてた!」と慌てふためいて車から降りる。もし、"こあ"氏がスタンプの事を"ほし"に聞かなかったら、スタンプの存在をすっかり忘れていたであろう。「いかん、疲れてきたのか」と頭をかかえながら、スタンプが置いてあるであろう休憩所へと戻る。

"ほし"に忘れられていたスタンプは、休憩所内の情報端末の横に割と目立つように置いてある。そういえば先程は端末を操作していた人がおり、その付近を注意して見ていなかった。というわけで、ひとつ間違えばまたこの駅へ引き返してくる羽目になるところであったスタンプを押すと、頭をかきながら車へと駆け戻ったのであった。
 
 

▼次なる道の駅「桜峠」へのルート:
なかじまロマン峠から国道249号/(主)1号/(主)26号/(主)57号

さて、次は海岸線沿いからやや離れ、内陸部に位置する道の駅「桜峠」へと向かおう。「なかじまロマン峠」を出ると、国道249号を更に北上、海から離れたり近づいたりを繰り返す道をしばし繰り返すと、またしても海岸線に沿って走っていく。冬のせいか、交通量も少なく快適な走行が続くのが嬉しい。

やがて、国道249号から能登道路 此木IC方面へと主要地方道1号へ入ると、途端に峡路となり、「本当にこの道で良いの?」と思わずたじろぐ一面も。そうして駅前商店街のような箇所を抜けていくと、能登道路 此木ICの横をかすめ、そのまま主要地方道1号を北上。道は町中から山道へと変わり、周辺に雪風景も見られるようになってきた。「能登の辺りではもっと雪があるものだと思っていたけれど、ほとんど雪に遭遇しないから拍子抜けしてしまったよ」と、いささか"こあ"氏は不満げ。しかし、路面に雪があれば、それだけ速度的・時間的にも不利になるため、"ほし"は内心このまま雪道に遭遇しないことを祈っていた。「遭遇するならば、駅巡りの後にして欲しいものだ」とまったくもって都合良い考えである。

此木ICを過ぎてからの主要地方道1号は、登坂車線もあり、快適な広々とした道だ。そんな道路も何時の間にか主要地方道26号となり、能都町と柳田村の境辺りに位置する桜峠から主要地方道57号へと入る。なるほど、次に向かう道の駅「桜峠」はこの峠の名称からとったものか、と今更ながら納得。そのままゆったりとした、且つ静かな道を走っていくが、よくよく考えてみれば恒例の道の駅案内看板がひとつも出現しない。「あれ、見落としたのだろうか」と不安になりながらも走り続けると、やがて右手に木製の看板が見え、それに「道の駅 桜峠」と大きく書かれているのを発見。"ほし"は慌てて「そこ、右に入って!」と"こあ"氏に指示する。

 
 
「桜峠」ブルーベリーソフトを食べよう (石川県柳田村)
到着時刻:14:06 スタンプ設置場所:売店施設内テーブルの上
この周辺は雪も多く残っているせいか、雪の壁が作られていて道路から建物群が見えにくくなっていたのだ。駐車場に入り、ホッと一息つくと、場内にはほとんど車が停まっていない。付近の交通量も少ないせいか、立ち寄る者も少ないのだろうか。しかし、駅のメイン施設であろう売店の中には、どうやら団体客がいるらしく、妙に混雑しているように見える。フロア面積も狭そうなため、団体客が退散するまで外で待った方が良さそうだ、と思ったくらいである。

さて、この道の駅「桜峠」は、能登半島にある道の駅の中で珍しく山間部に位置している。それもそのはず、この駅がある柳田村は能登半島内で唯一海に面していないのだ。能登を観光目的で訪れる人は海岸線に沿って走る人も少なくないと思うが、此木ICから珠洲市に抜ける主要地方道1号,26号,57号ルートは周辺国道と比べても抜群の快適道だ。駅の施設は、大きく2つに分かれており、トイレ施設、そしてメイン施設である「桜峠ポケットパーク」なる売店施設からなる。売店内には食堂も兼ねているのだが、テーブルがレジ横にあり、売店客が多い場合だとどうも落ち着かない雰囲気になってしまいそうだ。

本当に道の駅案内看板は無いのだろうか、と悪あがきの"ほし"は、主要地方道57号を少し歩いてみたのだが、やはり看板は見当たらない。がっくりと肩を落として雪を踏みつけながら歩いて敷地内に戻ってくると、丁度団体客が退散したらしく、売店内は静寂さを取り戻していた。
今をのがしてなるものか、と慌てて店内に入る我々。確かに店内は広いとは言えず、どちらといえば高原の小さなお土産屋さんといった感じが漂う。

店内のいたるところに、柳田農業高校手づくりの菓子類や味噌等が並んでおり、学生たちがせっせと作っているのだろうか、と思うとなんとも微笑ましい。この駅に限ったことではないが、手づくり商品やおらが村の特産品を自信持って並べている姿には、非常に好感をもてるものだ。
そんななか、特に目立つのは柳田村の特産であるブルーベリーを使用した商品。菓子類やら健康飲料等が多数並ぶ中で堂々並ぶは、ブルーベリーワイン、すっかりこのワインに釘づけな我々は、早速1本手にとる。

また、レジの近くには柳田産のこしひかりが置いてあり、その名前も「こりゃまいじゃ」。なかなかインパクトの強いこの名前、実は一般公募により選ばれた名前らしい。「こりゃまいじゃ」とは、「これはうまいぞ」の柳田弁だとか。その旨さを是非体感しよう、と2kgの小袋を買っていくことにした。
レジで会計を済ませながら、"ほし"はある一点に視線を注ぐ。その視線の先にあるのは「ブルーベリーソフトクリーム」の貼り紙である。店内には、各種ジェラートも販売しているのだが、やはりここは特産のブルーベリーを用いたものを食べておきたい。と、"ほし"はブルーベリーソフトクリームも購入。早速、一口目を食べたのは、"ほし"ではなく"こあ"氏であった。何も言わず、二口・三口と食べている"こあ"氏の姿を見て「ほほぉ、これはもしかして・・・」とソフトクリームを奪いとるように慌てて"ほし"も食べてみる。

「美味しい!」、つい月並みな感想が口から出てくる。ブルーベリーのソフトクリームといえば、酸味が強いのではないかと思いこんでいたのだが、このブルーベリーソフトは酸味も控え目で甘さと絶妙な調和をなしている。このソフトクリームだったら、また次回訪れた時にも食べたいと思わせてくれる。レジ横付近にはテーブルが設けられているため、ここで食事も可能らしいが、いかんせん席数が少ないため、ゆっくりと食事することは難しそうだ。
テーブルの上にはスタンプ台も設置されているため、我々はソフトクリームを食べる傍ら、座ってスタンプを押す。しかし、食事も可能なテーブルの上に置いてあると、食事中の人がいたとしたら、スタンプが押しづらいような気がするのだが、いかがなものだろうか。

売店施設の裏手には、日本庭園があるらしいのだが、すっかり雪に覆われてしまっている。そんな風景をしばし眺め、車に戻っていった。
 
 

▼次なる道の駅「千枚田ポケットパーク」へのルート:
桜峠から(主)57号/(主)6号/(主)26号/(県)277号/国道249号

さぁ、いよいよ能登半島北端の「千枚田ポケットパーク」に向かうべく、出発だ。ここにきて、時間的にまだ余裕があることに気づいた"こあ"氏、いきなり「これだったら、道の駅氷見も寄っておけば良かったね」なんて言い出すではないか。まぁ、余裕がある今だからこそ言える言葉なのかもしれない。

主要地方道57号を内浦町方面へと出ると、しばらく交通量の少ない田園風景を見ながら走っていく。やがて、主要地方道6号の案内に従って、側道を降り輪島市方面へと曲がる。2.5kmほど走ると、民家の間を抜けながら主要地方道26号を経て県道277号へ。この県道277号でしばらく山道を走る訳だが、山越えをする間はすれ違い不可な箇所もあり、緊張度の高い道路である。そんな道も山を越えると視界が広がり、ほっと一安心。海岸沿いに出るまではあともう一息だ、とせっせと走っていくと民家の間を抜けてやっと国道249号に出てきた。

すると、事もあろうに雪がちらつき始めた。「桜峠」にいた時には晴れていたというのに、今日の天気は気まぐれなのか、はたまたこれから大雪になる前兆なのか。

 
 
「千枚田ポケットパーク」潮風に吹かれながら迫力の千枚田を見よう (石川県輪島市)
到着時刻:15:11 スタンプ設置場所:売店入口外
一抹の不安を抱えながら海岸線に沿って国道249号を南下していくと、すぐ右手に「千枚田ポケットパーク」と書かれた看板を発見。しかし、恒例の道の駅案内看板ではなく、またその看板には道の駅という表記も無い。

「ここで良いんだよね、名称は合ってるみたいだから」と心細げに駐車場へ入ると、目印的な看板に「道の駅 千枚田ポケットパーク」と書かれているものを発見。それにしても、石川の道の駅は場所を指し示す案内看板が無い駅が幾つもあり、首を傾げるばかりだ。もしかしたら反対車線側にはあるのではないか、としばし国道249号を歩いてみたものの、やはり案内看板は見当たらず、おまけに雪はいよいよ強く降ってき始め、"ほし"の感情は沈んでいくばかりである。
そんな気分を一掃するがごとく、展望台からみえる千枚田の風景は迫力に満ちている。道の駅「千枚田ポケットパーク」は、この千枚田の横に位置する小さな休憩所兼展望台なのだ。

千枚田は、海岸沿いの斜面に、まるで段々畑の如く2千枚を超す水田が配置されている。田植えや実りの季節の美しさは定評があるようだが、冬はやや寂しさが漂う。実は今回、雪化粧した千枚田が見られるかと期待していたのだが、雪のかけらも残されていないような状態、ここしばらく降っていなかったのだろう。「今から降られてもちょっと遅いなぁ」と空を見上げる。
さて、売店の方へ行ってみよう。店先には、輪島の海産物が並び、寒空の下で店員さんが店番をしている。

海苔や塩辛の他、輪島特産のいしる(魚醤)も販売しているのだが、"ほし"ごときに"いしる"は扱いきれなさそうだ、と白飯や酒のつまみに合いそうな海産加工品を選び、購入。店員さんは、商品の説明をあれこれしてくれたり、となかなか親切。
売店の中へと入ってみると、片隅に菓子類を中心にひっそりと並べられている。ストーブの周りには観光客が集まり、暖を取っている姿が、なんともいえぬ素朴な旅の情景を感じさせる。

「あれ、ところでスタンプって何処に置いてあるのだろう?」、確かに売店内にもそれらしきものは見当たらない。それもそのはず、スタンプは売店入口の外に置いてあったのである。冬の冷たい風に吹かれ、ブルブル震えながらスタンプを押すと、慌てて車へ戻った。

「道の駅いおりから見た海とは随分雰囲気が異なり、日本海の荒々しさを感じたよね。これぞ男の海って感じだ」と"こあ"氏。ところで男の海って何だ?
 
 

▼次なる道の駅「高松」(上り線側)へのルート:
千枚田ポケットパークから国道249号/(主)1号/能登道路 此木IC-高松SA

というわけで、とりあえず本日最終訪問予定地である能登北端の道の駅「千枚田ポケットパーク」の駐車場で、これからこの余った時間をどう使うか困り果て、地図を広げる。やはり、道の駅「氷見」に立ち寄っておけば良かったのか、と今更後悔しても後の祭りである。しかし、地図をよくよく見れば、能登半島を南下して金沢方面へ向かう間に道の駅がひとつあるではないか。

「でも、距離にして100km以上はありそうだけど、間に合いそうかな」と"こあ"氏はやや不安げ。すると"ほし"「あ、その駅だったら19時まで営業しているみたいだから、大丈夫だよ」と自信たっぷりである。その道の駅とは「高松」、なんと有料道路である能登道路のサービスエリアとして存在する道の駅なのだ。

しかし、分からないことがある。サービスエリアといえば有料道路の上下線共に設置されているが、いずれも道の駅なのだろうか。もしそうだとしたら、上下線のサービスエリアは歩道等で行き来出来るのだろうか、等とついつい考えてしまう。

まぁとにかく行ってみるしかないだろう。国道249号を海岸線に沿って南下し、主要地方道1号の案内に従い左折。丁度行く手にガソリンスタンドが見えてきたので補給を済ませると、ひたすら南下開始。先程の左折地点から能登道路 此木ICまでは約20.5kmもの距離があり、前方を走る車のペースによって所要時間が大幅に変わりそうである。主要地方道1号自体は、のどかな山道が続き、川沿いを南下していくゆったり気分を味わえる道、比較的整備もいきとどいた方ではないだろうか。

やがて見えてきたは、能登道路 此木IC入口である。すると、かなりの台数の車たちがこの能登道路の入口へと吸い込まれるように入っていく。「うわっ、有料道路を利用する人がこれほど多いとは・・・」とあわよくば時間短縮も出来るかと目論んでいた我々の期待を見事にうち砕いたのである。

能登半島を満喫するならば、本来この能登道路ではなく、海岸線沿いを走るべきだったのだが、結局道の駅の営業時間との闘いに身を投じるとは、いやはや困ったものだ。「スタンプラリーから解放されれば、時間に追われる旅はしないつもりだったのに」と"ほし"が嘆くと、"こあ"氏は間髪入れずに「いや、こうなる運命でしょう、結局は。」と諦め顔で言い返す。本当ならば、今日は能登半島のあんなところやこんなところ(俗に言う観光名所)を満喫するはずだったのである。しかし、いざ旅が始まれば全ては道の駅中心に動いているではないか。まったく、何時までこんなことを続けているのやら、なんて口では言うものの、やはり駅巡りはやめられそうにない。

さて、その能登道路だが、此木ICから千里浜IC辺りまでほとんどが片側1車線の追い越し不可道路だ。そのせいか、先程走ってきた主要地方道1号とほとんどペース変わらず走るはめになる。まぁ、それもこれも前方に走る車のペースに全てがかかっているのだ。確かに、我々の前方約10台程先に、先頭を走るノロノロ車を発見。「あらまぁ・・・」とその先の言葉が出てこない。あっという間に我々の後続もズラリと車の列が発生。しかも、おいおい、そこの後ろの車、我々を煽ってどうするのだ。前方ズラリと連なっている風景が見えないのか。

というわけで、そんな状態がどのくらい続いただろうか、たまに追い越し車線があるのが唯一の救いではあるが、それもほんのわずかな区間である。空は段々と薄暗くなっていき、更に変化の無い山あいの道がしばらく続くためか、風景的には退屈なのだが、これが天気も良ければまた印象は違っていたかもしれない。それにしても、この有料道路は、途中数カ所ある料金所毎にとめられ、その都度通行料金を払わなければならないのがやや面倒である。

そんな道も柳田ICまで南下すると、海岸沿いに出てきた。ここからはひたすら海岸線沿いに金沢方面へと続くのだが、折角片側2車線になったと思いきや、いきなりフロントウィンドウに白いものがへばりつく。「ん?まさか・・・」そう、とうとう雪が降ってきたのである。「あぁ、次の駅に着く前に降り出してしまうとは、こりゃまいったなぁ」と窓越しに雪を恨めしそうに見つめる"ほし"。"こあ"氏も「この雪はちょっとやそっとじゃ、やみそうにも無いよ」と不吉な一言。確かに、その降り方は尋常では無い程である。これぞ、豪雪地帯の雪なのか、と言いたくなるほど、あっという間に周辺は真っ白。

 
 
「高松」その1上り線側 能登道路いわゆる有料道路のサービスエリア (石川県高松町)
到着時刻:16:57 スタンプ設置場所:売店レジ
気が付けば交通量もグッと増えてきた。降雪のため走行ペースも遅くせざるを得ないが、あとはこのまま道なりに走るだけで道の駅「高松」に着くと思えば、気分は楽である。いや、その言葉は後で訂正しなければならない。というのも、やっとの思いでたどり着いた高松SA(道の駅高松)、いざ駐車場に車を停めたはいいが、あまりの雪の量に車から出るのも一苦労なのだ。

しばらく車の中から雪の様子を見ていたものの、これはとても駅の外観散策どころではなさそうである。まぁ、道の駅といっても、それこそ外観はよく高速道路等で見かけるサービスエリアそのものである。規模的にも大きいとはいえず、小〜中規模くらいではないだろうか。施設は、売店とレストラン、ちょっとした休憩エリアがあるシンプル構成だ。ここが道の駅だと知っていなければ、普通のサービスエリアくらいにしか気にとめなかったかもしれない。

この道の駅を訪れるにあたって、最もショックなことといえば、恒例の道の駅案内看板が無かったことである。いや、有料道路上にはそれらしき看板はあったのだが、いつも見かけるあの青白のデザインのものではない。もっとも、有料道路ゆえ、歩いて走行車線に戻るだなんてマナー違反なことは出来るはずもなく、今更ながらこの道の駅が有料道路上にある施設であることを認識させられた。(走行中になんとかカメラを構えたが、案の定ピンぼけ。)
雪の中を走りながら慌てて建物の中に入ると、小さな休憩エリアは寒々しい。雪が避けられるだけまだましかもしれない、と思いながら売店へ進む。

店内は、割と無機質なただの売店という印象が強いのだが、海の幸や高松の銘菓等が並んでいる風景をみると、妙な感覚ではあるがホッとしたりも。高松といえば、ぶどうが特産として有名らしいのだが、さすがにこんな冬の時期に訪れても拝むことが出来ないことは分かっている。旬な時期になれば、ぶどうも並ぶのだろうか。
売店の横には、和風レストランがあるのだが、時間的に中途半端なせいか、客はほとんどいない。夕刻からのこの雪で皆慌てて帰宅の途についたのかもしれない。そんな中、入口のショーウィンドウを見ながら、急に「ぐぅっ」、空腹度が高まってきたではないか。メニューは和食が中心、ラーメン類もあるが、いくら丼やねぎとろ丼等の海鮮ものがかなり気になるところだ。しかし、ここで呑気に食べていたら、雪は一層強くなるのではなかろうか、と本来ならば雪道好きのはずの"こあ"氏が心配する始末。まぁ、それならば、今回はこのまま出発するしかないか、と後ろ髪を引かれるようにその場を離れる。

おっと、スタンプを忘れるところであった。施設内を見回したところ、休憩所や入口付近には置いていないようだ。はて、何処だろう、と再度売店に戻ると、それとなくレジカウンター付近に置いてあるのを発見。ふとスタンプを手に取ると、新品の香りがする。「これって押す人が少ないのか、それとも最近新調したのか、どちらなんだろうね」と話しながらスタンプを押したものの、よくよく考えてみれば有料道路や高速道路のサービスエリアのスタンプを集めながら旅をする者も結構いると聞く。多分、老朽化した為に新しくしたのだろう、と勝手に結論づけると店の外に出た。

「な、なんだか凄いなぁ、この雪・・・」思わずたじろがずにはいられない程の雪・雪・雪である。それもかなり横なぐり状態、ほんの数十分程駐車場に車を停めただけだというのに、すっかり屋根は白くなっている。やはり北陸の雪を甘くみてはいけないのだ。
 
 

▼次なる道の駅「高松」(下り線側)へのルート:
「高松」上り線側から能登道路 高松ICで降りて再び能登道路 下り線側へ
(但し、このような利用法をする人はまずいないだろう)

さて、タイトルを見れば、その後我々が起こした行動は一目瞭然だろう。そう、結局上り線側だけでなく、下り線側も立ち寄りたい等と、こんな大雪の中だというのに我が儘を言う人間がここにひとりいたのだ。既に空も暗く、しかもこの悪天候で外を歩くこともままならない状況ということを、今体験してきたばかりではないか。

しかし、また今度来れば良いではないか、というには石川県は少し遠すぎる距離である。"こあ"氏はおもむろに不機嫌そうな顔をしながら、本線へ出るとすぐ先に見える高松ICで降り、再び高松ICから今度は能登道路 下り線を走るべく本線へと向かう。聞く話によれば、有料道路にのらなくても施設群を利用出来るらしいのだが、その真偽が不明だったゆえ、安直ではあるが有料道路を走るのが確実だという訳だ。

 
 
「高松」その2下り線側 こちらは海側のサービスエリア (石川県高松町)
到着時刻:17:38 スタンプ設置場所:軽食カウンターそば
空はますます暗くなり、雪もやむ気配は一向にみせない。案内看板も撮影できずじまいなため、こうなったら走行中の車の中から、と思っても、雪がそれを阻んでいる。"こあ"氏の雪乞いがこんな形で現れるとは、なんてことだ、とその考え自体が既に八つ当たりに近い。結局、高松ICから本線へと入ると約3km程走っただけで、道の駅「高松」に到着。

上り線側の施設と基本的には同様(売店、レストラン、休憩エリア等)だが、細かい箇所が異なっている。まるで幼い頃に遊んだ「間違い探し」を思い出しつつも、まずは雪の中を我慢しつつ外観を拝見。上り線側と異なり、下り線側の建物は横広がりな構造にも感じるのだが、気のせいだろうか。既に辺りは暗くなり、足元もよく見えないまま歩くと、思い切り水たまりにジャボン、「ど、どうして自分はこんな思いをしてまでここを散策しているだろう」と情けなくなりながら、建物の中へ入る。人生長いのだ、またいつかこの周辺を訪れることもあるだろうに、その時にゆっくり見れば良かったのだ、あぁ、だから"ほし"は単純無鉄砲なのか、と己を哀れむ。
売店に足を踏み入れ、「あれ・・・」と見渡す。先程見た上り線側の売店よりも規模的に小さいような気がしてならない。置いてある土産品の種類も少なく、どちらかといえばコンビニエンスストア的な何処にでもあるような商品が目につく。

「売店に寄るならば、上り線のほうが良いね」と"こあ"氏に耳打ちしながら"ほし"は店内を一周廻ると、レストランのほうに向かう。
上り線は普通のレストランに対し、この下り線のレストランはセルフ式のようだ。入口に食券発券機があり、メニューの写真がズラリと貼ってあるのだ。内容をみていると、上り線レストランのメニューとはほんの少し異なっているが、ラーメンや丼もの等が主である。

「レストランから海が見えるという点では下り線も捨てがたいけれど、やはり上り線のメニューの方が魅力かな」としばし壁に貼ってあるメニューの写真を眺めながら、とりあえず食べた気分になる(もしかしたら、こんな客は店側にとって迷惑な存在か)。
車に戻るべく店の外に出ると、裏手に広がる海が視界に入ってきた。すっかり日も暮れて、海の色はやけにもの悲しく感じられたりもする。

下り線側のポイントといえば、天気が良ければ海が綺麗に見えることだろうか。また、海岸線沿いには千里浜なぎさドライブウェイと称し、砂の上を車で走ることが出来る海浜道路がある。さすがに今回は走ることが出来なかったのだが、いつかは青空の下、砂浜を快走してみたいものだ。

この周辺は海水浴場も多いため、夏になると相乗効果としてこの施設へ立ち寄る人も一層増えそうな気がする。
 
 

車に戻る頃には、すっかり空も真っ暗になってしまった。今夜いっぱい雪は降り続きそうな雰囲気ゆえ、これにて本日の道の駅巡りは終了せざるを得ない。この「高松」から比較的近距離にあり、まだ立ち寄ったことが無い駅といえば富山県砺波市にある道の駅「砺波」。前回、富山の駅巡りをした時にも、すぐ近くを通っておきながら結局行かずじまいであったが、また今回も立ち寄れそうにも無い。「砺波」といえばチューリップが名産、そのチューリップが咲きほこる4〜5月に是非とも訪れたいところだが、多分その時期にはなかなか行くタイミングが無いだろう、と思うと残念でならない。

それでは、このまま本日の宿である富山市に向けて走るとしよう、と出発したは良いが、よくよく考えてみれば、能登道路下り線を走っているということは、またしても能登方面へ向かうことになる。結局、今浜ICまで有料道路を使用し、一般道を降りた我々を待っていたのは、路面もすっかり雪に覆われた銀世界。約1時間前に降り出した雪のはずなのに、ここまで降り積もるとは、いやはや北陸の雪の降り方は半端ではないということか。そんな中を、氷見・高岡市方面へ向かうべく、山越えをしなければならない。

そうして、国道471号を介し主要地方道29号に入ると、とにかく東へ東へと走り出す。そう、地図上でいえば、千里浜・今浜辺りからそのまま真っ直ぐ東方向へと進み、富山湾方面へ出る形をとるのだ。しかし、まさかこれから極度の緊張を強いられながらの山越えをすることになるとは、我々自身想像もしていなかった。

主要地方道29号は、富山県との県境が近づく程、険しくなり、そして路面の雪量も増えていくばかり。路肩にも雪が積もり、溝の有無すら分からないくらいだ。そんな雪道ではあるが、既に車が走った後が残されているため、それを頼りに黙々と山を越えていく。少しでも気を抜けば滑り出すのは必須、いや、既に滑りながら走っていることが実感できるのだ。そんな微妙な滑り具合をコントロールしながら"こあ"氏は緊張と雪道の喜びに気合いを入れながら走るだけだ。

やがて石川県から富山県へと入ると、主要地方道29号から同76号へ、更に同64号高岡方面へと地方道を渡り巡っていくうちに、緊張の連続であった山あいの道を抜け、民家の明かりがぽつぽつ見える静かな平地へと降りてきた。そんな道をしばらく走ると、今日の昼間に走ったばかりの国道160号にひょっこりと出てきた。

先程までの緊張がドッとほぐれたような感覚におそわれた我々は、今度は極度の空腹に見舞われた。「高松」にいた時点で空腹だったはずなのに、やはり人間というものは集中している時にはそれらも全て忘れてしまうのか、と苦笑。「よし、またカモンパーク新湊に行って夕食にしよう」、そう、このまま国道160号を南下し、更に富山市方面へ向かう国道8号に出れば、丁度道の駅「カモンパーク新湊」を通過するのである。

気が付けば、あれほどの大雪もいつの間にか小降りへと変わり、国道8号に出る頃にはやみかけている。「新湊周辺は大雪は降らなかったみたいだね」と周囲の風景を見ながら"ほし"が呟く。ここが天気の面白いところであって、少し東へ移動しただけでガラッと異なる天候に遭遇するのだ。
 
▼あくまでも食事目的で道の駅「カモンパーク新湊へ」

というわけで、やみかけた雪の中をせっせと走りながらいざ国道8号に出る。夜の幹線道路は交通量も多めだが、まぁ雪の混乱もなく、車の流れにのりながらすんなりと「カモンパーク新湊」へ到着だ。前回とだいたい同じ時間に訪れたのだが、やはり雪の影響からか、駐車場に停まる車は少ない。

それでも施設内のレストランや軽食コーナーには客もおり、そんな中、我々も早速レストランへ向かう。今回ここへ立ち寄ったのは、駅内をあれこれ粗探し、いや失礼、散策する為ではなく、ただ単なる「食事を兼ねた休憩」。ここのところ、駅の細かな部分にばかり目を向けてばかりで、もっと本質的な部分を見逃しているのではないか、と感じている。そんな時に、ただただくつろぐ為に道の駅へ立ち寄る、これが妙に新鮮だったりする(本当はこれが当たり前の利用法なのだろうが)。

さて、かんじんの食事だが、これは前回富山の駅巡りをした際に旅日記でも紹介したものと同様、我々の狙いは「カモンパーク御膳」。特に"こあ"氏は、前回これを食し、かなりお気に入り料理として記憶していたようだ。"ほし"的にも「道の駅御膳」よりもこの「カモンパーク御膳」の方が個人的にはお薦め度が高い。というのも、富山湾特産の白えびを使ったかき揚げが、これまた絶品だからである。

勿論、他に白えび三昧的な料理もあり、こちらもかなり気になる存在。また、クイック料理として「三色丼」と称し、イカ丼・ネギトロ丼・かき揚げ丼の三種の丼が味わえ、これで1000円以下だというから嬉しい。

 

こうして満足の夕食を終え、建物を出ると一旦はやんでいた雪もまたはらはらと降り出してきた。雪の中を富山市街へと向かっていると、雪化粧した富山城が暗闇の中で魅惑的に照らされているのを目にする。富山には何度も訪れたことがあったのだが、城の存在には全く気づいていなかっただけに、その風景にしばし感動をおぼえる。

そして、まもなく宿に入るとやっと我々の本日の旅も一段落である。しかし、降り出した雪が夜中じゅう降り積もるような事があれば、翌日の旅はかなり苦労しそうだ。本来、最も雪が降る時期である2月に北陸を訪れたゆえ、ある程度覚悟はしているつもりであるが、はたしてどうなることやら。

前年度の旅日記を読む?(2001/11/24) 次の旅日記を読む?(2002/02/11)


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最終更新日:2002年03月05日